アメリカ食品医薬品局が認可した、デジタル治療ゲームアプリ「EndeavorRx」~ADHDを持つ児童へ向けた新たな医療

発達障害
Photo by Marek Levák on Unsplash

アメリカ食品医薬品局(FDA)には、有意な臨床試験を幾つもクリアした新薬が世に出ることを許されるかどうかの最終関門という顔があります。FDAからの承認を受ければ晴れて新薬デビューとなり、医学的に正しい治療手段として名を連ねることが出来る訳です。

このたび、また一つ新薬がFDAの審査をパスしました。「デジタル治療薬」と銘打つそれは、ADHD児の特性改善に「ゲームアプリ」という概念でアプローチしています。

デジタル治療薬「EndeavorRx(エンデバーRx)」

デジタル治療薬としてFDAの承認を受けたゲームアプリは「EndeavorRx(エンデバーRx)」といいます。エンデバーRxはアメリカのベンチャー企業「Akili Intaractive Labs」によって開発されたゲームで、プラットフォームはスマホやタブレットと思われます。

エンデバーRxの内容はアクションゲームとなっており、自機を動かして障害物を避けながら標的をタッチするという2つの動作を同時に行います。これによって集中力を養い、ADHD児の不注意を緩和するのだそうです。ステージごとの達成率や自機のスキン(見た目)など、ゲーム的なやり込み要素も備えており無味乾燥なままで終わらせていません。

エンデバーRxは8歳から12歳のADHD児(特定のタイプに限り、全員ではないらしいです)に対して医師の処方箋で販売され、投薬など既存のアプローチと併用されます。ゲームは1か月間の治療サイクルにつき週5日、1日30分(報道によっては25分)プレイすることになっています。

日本への導入は?

日本へ導入されるルートはAkiliの提携先である塩野義製薬株式会社(シオノギ製薬)が確保しているため、準備が整えば日本国内でもエンデバーRxの処方が開始されるでしょう。ただし、今はその準備をしている真っ最中です。

具体的には日本ではまだ臨床試験を続けている段階で、日本国内で改めて安全性や効果を立証せねばなりません。とはいえFDAの承認を受けたからには日本で通るのも時間の問題でしょう。

前例が出来たのは大きな一歩

ゲームアプリがFDAから正式な医療用として承認されたのは史上初です。エンデバーRxという前例が出来たことについてFDAは「同じ目的とデバイスならば、エンデバーRxを基準にすることで審査が出来る」としており、審査の簡略化について示唆しています。

開発のAkiliもまた、ADHDに留まらず他の発達障害などを対象とした製品を作っているそうです。子どもだけが対象とはいえ、今後の療育における新たな追い風となるでしょう。

参考サイト

ADHD児童に対するゲームによるデジタル治療をアメリカ食品医薬品局が認可
https://www.4gamer.net

ゲームベースの「デジタル治療」をFDAが認可、小児ADHDの注意機能を改善
https://xtech.nikkei.com

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

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