身体障害者の私が最近実際に東京ディズニーシーに行って感じた事~本当にキャストさんの質は低下しているのか。更なる進化に向けた改善策とは

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筆者は半年に一度は必ずディズニーシーに行くほどの東京ディズニーシーマニアなのですが、東京ディズニーランド及びシーに関して最近よく耳にするのが「以前と比較してキャストさんの質が落ちた」というものです。果たして本当にそうなのでしょうか。筆者が実際に来園して身体障害者目線で感じた事を踏まえつつ、さらにより良いパークへと進化させていく為に必要な施策を読者の皆様と一緒に考えていく事にしたいと思います。

キャストさんの質に関する問題点について

筆者がパークに来園した際には非常に親切に接客して頂いたのでキャストさんの質が低下している、とは正直全くもって思わなかったです。しかしながら、全く別の観点で改善でき得るポイントをいくつか発見したので、列挙しながらポイントを整理していきたいと思います。

≪キャストさん不足≫

以前来園して要件がありキャストさんにお声掛けしようとした時になかなか見つからなった、という事があったので、恐らく全体的にキャストさんの数が足りていないのだと思います。結果として一人一人の仕事量が増えてしまいゲストの要求を満足にこなす事ができず「キャストの質の低下」とまで言われてしまっている現状の本質だと推察できます。なので、人件費等の問題もあり、決してそんな簡単な話しでもない事は重々承知していますがキャストさんの雇用を拡大し人員をきっちりと確保する事で現状の問題は改善するのではないでしょうか。

≪ゲストの入園人数制限≫

読者の皆様のなかにはもしかすると知っておられる方もいるかも知れないですが、以前東京ディズニーリゾートは東京ディズニーランド、東京ディズニーシー双方での入園人数制限を実施し、混雑緩和、快適化に成功していました。確かに、人数制限をした事でチケットの入手がそれまでと比較して格段に入手困難な状況に陥ったり、スタンバイパスの導入によって目的のアトラクションやショップ等を満喫する事ができなかったり等、人数制限に付随して様々な問題が生じました。しかしながら、スタンバイパスが一部ショップ、アトラクションを除いてほぼ全面的に廃止されていて、かつ人数制限が解除されていた時期に筆者が来園した際は各アトラクションの待ち時間が非常に少なく、目的の物に複数回乗る事ができ非常に楽しく過ごせたのを覚えています。当時はそもそも入園者が少なかったので前回来園時と比較してキャストさんがゲストに対して余裕を持って対応しているように感じました。

先ほども述べましたが、人員の拡充はそれほど簡単な話しではないので、それなら再度入園者の人数制限を行い、混雑の緩和を図る事がキャストさんとゲスト双方にとっての最善策なのではないでしょうか。

ショーやショップを優先して動きたい場合にはどうすれば良いのか、という声が聞こえてきそうですがそのような時にこそ活用するべき仕組みがディズニープレミアアクセス(東京ディズニーランドの場合1500円~2000円、東京ディズニーシーの場合1500円~2500円を支払う事でアトラクションやショーを優先的に楽しむ事ができる仕組み)なのではないでしょうか。

現状ショップに対するディズニープレミアアクセスは適応されていませんが、ショップにも適応する事でスタンバイパスを廃止、プラスαとして例えば上限1万人等の入場制限を行う。これで、キャストさんとゲスト、双方にとって快適なパークになり得るのではないでしょうか。

≪ゲストの質の低下について≫

筆者がパークに来園した際に身体障害者としての視点で非常に強く感じたのはこの点になります。キャストさんというよりもむしろゲストの質の低下です。横に大きく広がって歩いたり、急に筆者の進路を横切ろうとしたりととにかく周りを見ることが疎かになってしまっていたゲストが非常に多かった印象を受けました。

あのような場合だと筆者が利用している車椅子と他ゲストが接触する事態も充分に考えられたので、身の危険を感じました。これは筆者も意識しなくてはならない事ですが、確かに私達ゲストはお金を払って各々全力で楽しむ為に各自違った目的でパークに来園しています。しかしながら、私達ゲストに最高の時間を提供できるように毎回尽力頂いているのは紛れもなくキャストさんなのです。私達ゲストは「お客様」なのであって神様ではありません。その点は絶対に履き違えてはいけないと考えています。その点を履き違えると今回のパレード乱入事件のような事態に発展してしまいかねません。あの事件こそがゲストの質が著しく低下した最たる例なのではないでしょうか。

自己中心的なゲストが増加した結果、筆者が前回来園時に体験したような事が起きてしまうわけで、そのさらに延長線上にあるのが最近話題になっているパレード乱入事件という事ができると思います。キャストさんの質が全く低下していないと断言する事も確かにできないですが少なからずいる迷惑なゲストのせいで仕事量が増えているのにも関わらず、SNS等で「キャストさんの質が落ちた」と騒ぎ立てるのは非常に失礼な話しなのではないのかと筆者は思いますが読者の皆様はどうお考えでしょうか。

≪結論≫

今回は筆者が東京ディズニーシーに来園した際に感じた事とその改善策を身体障害者としての視点も絡めながら考察してきましたが、各種サービスを活用することと、最重要ポイントとして「キャストさんとゲストはあくまで対等な関係性でなくてはいけない」という視点をゲストが持つことが、東京ディズニーシー、及び東京ディズニーランドを含めた東京ディズニーリゾートをより魅力的なテーマパークにするために非常に重要だと考えます。

各種サービスを利用して混雑等の目に見えるマイナス要因は回避できたとしてもキャストさんとゲストが互いに敬意を払い、尊重しあえるような関係性が維持されていなければ今後もゲスト側から不満が噴出したり、何かしらのトラブルが起こる可能性が非常に高いです。

キャストさんとゲスト、互いが尊重しあう関係の構築とサービスの改良。この二つが調和し、さらに進化した東京ディズニーシーに来園するのが楽しみでしかたがありません。

ペルシャ猫

ペルシャ猫

一般就労を目指し、PCスキルを磨いています。

身体障害

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