ASD児がどのように遊んでいたかの実例集(例は自分)

暮らし 発達障害

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書面での知識として、ASD児は「物を集めたり規則的に並べたりする遊びを好む」「ごっこ遊びなど創造性と共同性が求められる遊びは苦手」とはよく言われます。では現実で具体的にASD児がどのような遊びをしていたか、実例を幾つか挙げてみましょう。情報元は当事者たる自分の、主に小学校入学前の記憶です。

並べ遊び
これは具体例をしっかり覚えています。「ポケットモンスター」が全部で151種類だった頃で、その151種類のポケモンが1枚ずつ載ってある小さなカードの学年誌付録がお気に入りでした。これまた151種類のポケモンがリストアップされたポスターが完全別個の付録で存在するのですが、子どもは遊びの天才とはよく言ったもので、この上に並べることを思いつきます。
ポスターの絵と同じポケモンを全151匹並べていくというのは、字面で見ると大変そうですが、子どもが自分で思いついた遊びとなるとあまり苦は感じないものです。ただ、せっかく並べ終えたのが目を離したすきに少しずれてしまったときはさすがに悲しかったのを覚えています。

別学区探訪
同じ学区の子で何人か集まって別の学区へ散歩するというのも流行りの遊びでした。就学前児童にとっては別の学区すら大冒険となります。私も参加した(させられた)ことがあるのですが、楽しむ要素がありませんでした。

ごっこ遊び
たった一回、それも相手はプレイセラピーか何かで職員の大人だったのですが、ごっこ遊びの記憶もあります。おままごと道具の包丁だけで「火曜サスペンス劇場」ごっこのつもりでやっていましたが、向こうさんは怪人か怪獣の役みたいな反応をとるので、幼心に「ズレ」を感じたのを覚えています。ですが、遊び自体は大人を相手にした方が楽とも感じていましたね。たとえ前提が分かってもらえなかったとしても。

お絵描き
画用紙に絵を描くことも結構多かったです。内容は自分がやっているゲームのことばかりで他には伝わりませんでしたけれども。これに限らず一人遊びが多く、客観的に見て協調性に欠ける行動が多かったため、幼稚園時代の担任が両親に児童相談所で検査を受けるよう命令したこともありました。これが上述した「プレイセラピーか何か」に繋がります。

こうして挙げてみると、俗説通りとも言えます。加えて身体を動かす遊び、特にボール遊びは経験が無く、あっても面白いとは感じなかったでしょう。一方で、これもASD児に好まれると言われるパズル系は全然触れていませんでした。以上はたった一人のサンプルに過ぎません。当事者の皆さん、就学前の遊びについて振り返って、ASD児の遊びにおける一例を次々挙げてみてください。

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

自閉症スペクトラム障害(ASD)

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