発達障がい〜神からの贈り物〜

自分を『許すこと』と『褒めること』で人生は変わる、(『発達障がい~神からの贈り物~』第44回)

発達障害

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『発達障がい ~神からの贈り物~』 第44回 <毎月10日連載>

皆さん、こんにちは、私が住む泉北地域では今朝(7月8日)、この夏初めて蝉の声を耳にしました。クマゼミでした。昨年はアブラゼミが最初だったように思います。一昨年はニイニイゼミだったかな?

さてさて、コロナ禍云々で毎日トレーニングに励んでいる私ですが、プールで久しぶりな顔を見つけました。私が働いていた施設の元利用者で、東京の超有名私立大学出身ながら社会にうまく溶け込めず、就労支援施設に通う彼は、引き篭もり気味で、過去の私のアドバイスを受けて時間を見つけてプールに通っているようでした。

彼と少し話すうちに、新たに一つアドバイスを送りました。それは『自分を褒めること』。地方国立大出身の私が到底考えもしなかった大学出身の彼は理想が常に高く、常に完璧を目指そうとしているように感じたのです。どんなことにも目標を高く持つのは良いのですが、到達できない自分を許すことができずに自信を喪失していく…、そんなことを繰り返しているように感じました。

私も似たような経験を持っています。がむしゃらさで乗り切ったこともあれば、自信喪失の自己否定の世界に何度も陥ったことも…。しかし、現在の私は自分を『許すこと』と『褒めること』ができるようになり、周りの景色は大きく変わりました。彼と会った日のその後も、初めて背泳ぎで泳げる実感を感じて、うれしくてうれしくて、シャワールームで自分を褒めちゃったりしました。これまでも頑張れば100mくらい背泳ぎで泳ぐことはできていましたが、自分で泳げている実感が全くなく、この夏の課題の一つとして取り組んでいましたが、その日、初めて実感できました。

自助会や福祉の現場などで多くの社会孤立してしまった人たちを見てきましたが、発達障害の有無に関係なく、ほとんど100%に近い人たちが、上記のような自分自身を『許すこと』『褒めること』ができていないと感じています。『根拠なくプライドが高い』と言う人も全く同質のように感じます。自分を許すことができない人ほど他人や社会を許すことができません。『自分には厳しいが他人には厳しくない』と言い切る人も見かけますが、自覚のなさを実感できていない時点でその人の現状が理解できます。

加えて、『自分に厳しい』と思っている人ほど、残念なことに、社会からは『自分には甘く、周りに厳しい』という評価をされることも多くあるようです。スポーツの世界などには自分への厳しさで一流に上り詰めた人が良く評価されますが、スポーツの世界であれビジネスの世界であれ、自身への厳しさを原動力として結果を残した人たちはその結果に対して評価されています。いくら自分に厳しくても結果が無ければ相応の評価しかありません。まして、『自分には厳しい』と胸を張って言い切る人ほど、その言葉が必要なほど結果が伴っていないのでは、と勘繰ってしまいます。

こんな風に話していくと、『自分に甘くていいのなら何もしなくてもよいのか?』と反論する人も多くいますが、私の答えは『何もしなくていいですよ。』の一択です。『しかし、その結果は自身が享受してくださいね。』と言葉を加えますが。

私以外にも鬱や社会孤立から抜け出した人が私の周りには多数居ますが、共通するのはやはり自分を『許すこと』と『褒めること』のように思います。言い換えると、自身を『認めること』。皆それぞれに、微妙に捉え方や生活での活かし方は違いますが、これらを理解することで生きる世界は大きく変化していると言えると思います。以下には私の方法を紹介しようと思いますが、勿論この方法だけが答えではありません。一つの参考として頂ければ幸いです。

私は現在もスポーツ、PCプログラミング、音楽、外国語、ジャグリングなどいろいろ目標に取り組んでいますが、その時点で自分を褒めています。目標を自分自身で決めて努力している訳なので結果がどうであれ、前向きに生きている私は褒められるべきと考えます。そして、何かの理由があり、努力を怠ってしまったとしても、目標を持ち続ける限り自分を許します今日できなくても明日やろうと思えれば十分です。下らないプライドを振りかざして結局は努力を長期にわたり怠ってしまっても目標は遠のくばかりです。そしてどんな小さな結果だろうが、自分が決めて取り組んだ一つの証なので、自然と喜びが湧いてきます。自分を褒めようという気持ち以前にごく自然に自分を褒めてしまっています。最終目標が千歩先であっても、今日の一歩が無ければ千歩先にたどり着きません。今日一歩も進むことができなくても、一歩先に進もうと思えている私が存在する限り、自分を称賛します。

結果どうなるか?失敗や停滞に落ち込んでいる時間が勿体なく感じられ、常に失敗や停滞の理由を前向きに考えるようになりました。振り返ってみると、一つ一つの躓きから立ち直るまでの時間が過去の私は長かっただけで、やっただけの成果は以前も現在も変わらないように感じています。立ち直るまでの時間が長かった私の過去、それは私自身を『許す』ことも『褒める』こともできなかったころの時期だと言えます。

人生は長いようで振り返ってみると一瞬に感じるもの。そして人生はもしかすると今日明日に幕を閉じるかもしれません。毎日毎日の一瞬一瞬がどれほど貴重なものなのか?自分を許し褒めることがそれを教えてくれたように思います。そして毎日を無駄にしないためにも下らない自分への厳しさなど捨てて、今日できる努力を惜しまなく生きる大切さを教わったような気がします。

とはいえ、私自身も自分を許せるようになるにはもしかしたら10年以上の時間をかけたかもしれません。簡単にできることではないかもしれません。もしあなたが自分を『許すこと』も『褒めること』もできなくても、自分を許せない自分自身の存在だけでも許してみてはいかがでしょう?少しずつ、着実に何かが変わりだすかもしれません。

公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

Kei(ケイ)スズキ

Kei(ケイ)スズキ

いずみハッタツ友の会代表、高知大学農学部卒
放送ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、カメラマン、道化師、学習塾経営など職を転々とする。10年の鬱の後に発達障害の診断を受ける。現在は福祉職員として当事者目線での支援を行う傍ら、ピアカウンセリングサポートにも積極的に関わる。自称『人生を楽しむパイオニア』
公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

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