就労移行支援事業所に通ってみて~体験談 Part.3 「地獄の始まり」

仕事 うつ病

出典:Photo by Kai Pilger on Unsplash

▶ムギチャの就労移行支援事業所に通ってみて

私の就労に関わっている人たち

今回の私のトライアル雇用に関わっている人は私以外に、実は6人います。

1人目、店長さん。
面接も担当してくださり、入社したアパレル会社の社長さんです。

2人目、上司。
直属の上司です。同じ部屋で一緒に仕事をしています。

3人目、就労移行支援事業所の担当さん。
就労移行支援事業所の職員さんで私の定着支援を担当しています。

4人目、かかりつけの医師。
いつもお世話になっている心療内科の先生です。

5人目、ケースワーカーさん。
就労移行支援事業所を紹介して下さった方です。トライアル雇用中もヒアリングをもとに支援計画を立てて下さってます。かかりつけの病院にいらっしゃいます。

6人目、母。
実家に住んでいるということもあるのですが、家族の協力が必要不可欠でした。

と、まあ、私一人で就労して頑張っているわけではないわけです。いろんな方々の意見を聞きながら私のトライアル雇用は進められています。

さて、今の時点で3人が私のことを「臭い」と言ってるわけです。ただ事じゃありません。そして、4人目が現れます。母です。

家でも……

さすがに行き過ぎた内容の指導に私は疲弊していました。

「勤務に支障をきたすほどの激臭が自分から発せられており、周囲に迷惑をかけている」

そのことにショックを受けつつも心の中では「そんなことはない」と反発しながら、なんとか自分を保っていましたが、そのギリギリの状態の私にとどめを刺したのが母でした。

その日のことを家族に相談することにしました。私、母子家庭で育ちまして、家には母と祖母だけがいます。男は私だけです。

「今、職場でこんなこと言われてて……」

そう聞くと母は……

「あんた、昔から臭いじゃない」

そして、「職場で臭いのことを注意されたということは『自分は臭いんだ』ということを自覚して肝に銘じて改善しなさい」と言うのです。

「私も手伝うから」

……その日から地獄が始まりました。

実際に私が行ったこと

朝6時に起床。出勤前にシャワーを浴び、髪・顔・身体を2回ずつ洗う。洗顔もこの時済ます。(約1時間)

朝8時、出勤開始。

朝10時、到着。鞄を置いて、着替え(上半身一式)・汗拭きシート・制汗スプレー・塗るタイプの制汗剤を持って屋外へ。12月の寒空の下、一連の処理をしたら勤務開始。

勤務中、1時間~2時間ごとに制汗スプレーを塗布。

昼休み、昼食後、煙草を吸って戻る前に汗拭きシート・制汗スプレー・塗るタイプの制汗剤を屋外で使用。

夜19時、勤務終了。

夜21時、帰宅。夕食、臭いの元となるので、お酒や臭いのきつい食品類は一切口にできない。

夜22時、入浴。汗をかくために湯船に1時間浸かる。朝と同じように髪・顔・身体を2回ずつ洗う。

夜0時、翌日着ていくための服を2セット用意し、消臭スプレーを念入りに塗布。布団にも塗布する。

夜1時、就寝。

また、就労前から所持している衣服に関しては、臭いが染みついている可能性があるので、全てコインランドリーで洗濯。古いものに関しては処分し、新しい洋服を購入しました。

汗に関しては、通勤中はかかないように多汗症の薬を心療内科で処方してもらって対応。逆に自宅ではお風呂に長時間入って汗をかき、臭いの素となる老廃物を毛穴から排出するようにしました。

これだけ徹底してやると、さすがに体臭のことで文句を言われることは少なくなりましたが、代わりに自分自身の時間が全く無くなってしまいました。

また、ここまでしないといけないほどに人から注意されると「自分が臭うのではないか」という不安感が常に付きまとって頭から離れなくなりました。会う人、会う人に自分の体臭が臭くないかと臭いを嗅いでもらって確認する日々。パートナーにも話をし、体臭を確認してもらいました。非常に息苦しく、情けない気持ちでした。

……しかし、寝ても覚めても体臭を防ぐためだけの生活はそう長くは続きませんでした。

つづく……

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ムギチャ

ムギチャ

32歳、うつ病で精神障害3級の手帳持ちです。
現在、就労移行支援訓練に通っています。
趣味はガンプラ!

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