落ち込んだ時の気分転換にできるおすすめの小説を紹介します。

その他の障害・病気

出典:Photo by Taylor on Unsplash

私は二年ほど前に「社交不安症(SAD)」と診断を受けました。現在では会社を辞め、就労移行支援施設に通っています。

社交不安症の私は、人と話したり、人から視線を集めてしまうと、不安になって身体や声が震えてしまう時があります。酷い時は、言葉をどもらせてしまったり、頭の中が真っ白になって何も言えなくなったりします。

日常の中で精神的に疲れた時や、不安が蘇った時は物語の世界に出掛けます。そんな、不安を緩和できたり、気分転換できるようなお気に入りの物語を紹介します。

「ハリーポッターと賢者の石」

映画化されたことでも有名な英国生まれの児童文学の一作目です。作者はJ・K・ローリングです。

舞台は1990年代の英国。赤ん坊の時両親を亡くし、おば夫婦の下で暮らす少年ハリーが、魔法学校からの手紙を受け取る所から、彼の冒険の幕が開きます。

手紙を運んでくるふくろうや、魔法の杖!実在するロンドンの駅から出発する、魔法学校行きの蒸気機関車!その人の望んだものを映す魔法の鏡!空を飛ぶ魔法のほうきや、自動で動く魔法使いのチェス!

まるで子供時代に戻ったように、わくわくして楽しくなってしまう展開。「自分たちが知らないだけで、魔法って本当は身近にあるのかもしれない」と思える素敵な描写がたくさん詰まった小説です。

児童文学小説なので、手に取りやすく、映画は観たことがあるけど、小説は読んだことがないという方にもおすすめの一冊です。

「指輪物語」

    J・R・R・トールキンによる長編ファンタジー小説です。

「ロード・オブ・ザ・リングシリーズ」として映像化されているのを鑑賞した人は多いかもしれません。

この作品はホビット族の青年であるフロド・バキンズがホビット、人間、エルフ、ドワーフの8人の旅の仲間と、冥王サウロンを滅ぼすために“一つの指輪”を火山の噴口に捨てに行く物語になります。

この“一つの指輪”というのは莫大な力を得ることができる「魔法の指輪」ですが、本来の持ち主であるサウロン以外が使用すると魂や精神が闇に蝕まれていく「呪いの指輪」でもあります。

ハリーポッターが現代を生きる少年魔法使いの話なら、この物語は剣と魔法の世界を行く冒険物語になります。

剣と魔法が出てくる冒険物語が好きならば、こちらの作品をおすすめします。

「霧のむこうのふしぎな町」

   作者は柏葉幸子。1975年に講談社から出版されました。

主人公は上杉リナ。彼女が小学6年生の夏休みに、父から進められ「霧の谷」へと1人旅に出るところから話は始まります。

父から言われた通りの駅についたものの「霧の谷」の場所を周りの大人たちは知りません。リナはどうにか目星をつけて「霧の谷」へと向かうものの途中で迷子になり、お気に入りの「ピエロの柄の傘」も飛ばされてしまいます。

リナは傘を追いかけているうちに、小さな町へとたどり着きます。そこは石畳の道と赤色やクリーム色の洋館が立ち並び、四季の花が同時に咲き誇る不思議な町でした。

リナが下宿をする洋館の主であるピコットばあさんは、この町は「働かざるもの食うべからず」という決まりがあるのだと言います。客人であるリナも例外にはならない、とリナを石畳の小道に並ぶお店へと働きに出したのです。

霧の向こうの不思議な町の個性豊かな大人たちに囲まれてリナは少しづつ成長していきます。

この作品は、冒険のような、ハラハラどきどきハラハラするという展開はありませんが、個性豊かな大人たちと、そんな大人たちに見守られて成長していくリナは読んでいて、どこか心がほっとするような幸せがあります。

日常の中にあるほんのりとした不思議を楽しめる作品です。

おわりに

私にとって物語は別の世界へと連れて行ってくれる特別な物です。

映画と違い自分のペースで物語の世界へと入り込むことができます。場所を選ぶことなく持ち運べて、手軽に気分転換や心を落ち着かせる生活のルーティーンとして組み込むことができます。

この記事を読んで下さった皆さんも、新たに自分の好きな作品を探してみるのもいいのではないでしょうか。

参考文献

【ハリーポッターと賢者の石 株式会社 静山社】
https://www.sayzansha.com/

【ウィキペディア ハリーポッターと賢者の石】
https://ja.wikipedia.org/

【ウィキペディア 指輪物語】
https://ja.wikipedia.org/

【中つ国ウィキ 指輪物語】
https://arda.saloon.jp/

【日本の子どもの本100選 1946年~1979年 霧のむこうのふしぎな町】
http://www.iiclo.or.jp/

【ウィキペディア 柏葉幸子】
https://ja.wikipedia.org/

如月(きさらぎ)

如月(きさらぎ)

働く中で社交不安症と診断を受けました。現在では就労移行支援施設に通っています。
趣味は読書と映画鑑賞で様々なジャンルを楽しみますが、その中でも特にミステリーとファンタジーを好んでいます。
ミステリーでは金田一少年の事件簿と京極夏彦の京極堂シリーズ。
ファンタジーではハリーポッターシリーズ、ジュマンジなどが特に好きです。

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