あなたの健康が一番大切です~双極性障害と付き合っていく

双極性障害(躁うつ病)

出典:Photo by Ardi Evans on Unsplash

私は何事にも全力で取り組む責任感が強い、ペース配分が苦手な子供でした。そのせいで幼少期から本番当日体調を崩し欠席するなど、せっかくの努力がパーになることが多くありました。

私は、中・高一貫校に通いバトントワリング部に所属し、中学と高校を通して学年リーダーを務めました。所属していたのは全国大会出場の常連校でとても厳しい部活です。私は責任感の強さから、同期のミスも自分のことのように受け止めていました。

頑張りすぎてしまう

中学3年生のとき、全国大会出場を目標に練習に励んでいました。ですが、同期とは分かり合えないことがあり、独りで何でもしていました。そのせいか夜中に不安に襲われ涙が止まらなくなり不眠になったり、食べ物が一切口に入らなくなり体重が激減しました。当時、大会にはビタミン注射を打って参加していました。

そしてついに私はある大会を欠場してしまいました。その後精神科を受診し、不安障害・自律神経失調症と診断されました。この頃から服薬が始まったのです。一方でチームは全国大会に出場を果たしました。その時は純粋に喜びましたが、今から考えると複雑な感情を押し殺して何事もなかったかのように振るまっていたんだと思います。

対人関係の壁

そんなある日、同期から集団リンチに合いました。私の悪口を書いたルーズリーフを渡され、昔のことを堀りかえして怒りをぶつけられたり、上げ足を取るように私の欠点を挙げて罵倒されました。その場では泣いたり、反論したりしましたが、放課後には何事もなかったかのように練習に参加しました。引退・卒業、そして大学時代まで、この時の感情を押し殺して、彼女たちと集まるなど付き合いを継続していました。そのことを知らない周囲からは「バトン部は仲がいい」といわれるほど、何もなかったかのようにやり過ごしていたのです。今になっても私はあの日のことを終わったことにできません。

辛い日々の中そのうち、自分に攻撃の矢印を向け、「ルーズリーフに書かれたようなことをする自分が悪いんだ」と歪んだ捉え方をするようになり、「償わなきゃ」と思うようになっていったのです。人と接するときも顔色をうかがうばかりで、委縮し自己開示が出来ない人間になってしまいました。まるで下水が溢れださないように、必死でマンホールの蓋を押さえているようでした。この出来事を話そうとすると、今でも涙があふれ熱が出たようにカーっとなります。

悪循環

大学ではゼミ・アルバイト・サークル・体育祭実行委員など、毎回人間関係の壁を越えられず、関係を断ち切り、その場から離れたり、SNSのアカウントを削除したりして全て台無しにする行動の繰り返しでした。就職活動では自己PRや学生時代に力を入れたことを考えるたび、「自分はただ人に迷惑をかけただけ、何も頑張ったとは言えない」と思い詰め、ますます自信を無くすばかり。「それでも就職活動をしなくてはいけないのだ」と思い込み、食べない・寝ないで生活リズムが崩れていっても就活を続けました。それが原因で通院・服薬を怠り、またうつ状態に陥ることになりました。

就労移行事業所に通う

卒業後は、大学のキャリアセンターで勧められた就労移行事業所に通うことにしました。事業所は家からの通いやすさで選びました。実際に通ってみると、初めは予定通りに通所が出来ず欠席続きでした。最初は欠席が多いだなんて相談するのは、許されないと思っていましたが、「欠席を減らして通所を徐々に増やしていきたい」という意向を伝えると「ちゃんと自分のことをわかっている」いってくださいました。自分のペースでいいんだとほっとしました。

今、このコラムを書いているこの時まで、通い始めてから半年が経とうとしています。今では週5日通所し、土曜日には資格講座に通えるほど体調が安定してきました。もちろん毎週の通院、カウンセリングも欠かさず、就労移行支援は私に合っているサービスだったんだと実感しています。これから就職活動まで、実習を通して就労形態・勤務時間を考えてたり、事務作業やコミュニケーション力を身に着け、3月には就職するつもりです。

おわりに

最近私が思うことは、まだ80年は続く人生だから、自分でライフキャリアを狭めたくないということです。でもまずは健康第一。ちょっとずつ心も体も養生して気分の波をなだらかにし、双極性障害と付き合っていこうと考えています。

先日、疎遠になっていた友人と自分から連絡を取り、私の障害や現在の近況を伝えることができました。これは長らく対人関係に億劫になっていた私にとっての大きな進歩です。

みみがー

みみがー

双極性障害。就労移行支援に通い就活中。音楽と踊ることが好き。

双極性障害(躁うつ病)

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