ADHDである自分の特性とその対処

発達障害

出典:Photo by Zac Durant on Unsplash

今まで4社も勤めてきましたが、そのいずれも2年も続かずに辞めてきました。そんな私がADHDと診断されたのは5ヵ月前。診断された時安心しました。今までの生き辛さが発達特性によるものだったのだと。この5ヵ月間で判明した自らの発達特性8つと、私なりの対処法についてお話します。

優先順位がつけられない

「優先順位が逆だ!」これは私が、以前勤めていた会社で毎日のように言われてきたことです。沢山タスクがあると、どれから手を付ければいいか分からず、いつもやるべき順番と逆だったのです。面倒なことは後でやるという、後回し傾向もあったのかも知れません。

この特性の対処として、タスクリストを作成してタスクを可視化し、一旦整理することにしました。それにより冷静にタスク全体を見渡して判断が出来るようになりました。同時に「どのタスクを何時までにやるのか」時間を決めて行うとより良いでしょう。迷った時には必ず上司に相談することも大事です。

マルチタスクやイレギュラーへの対応が苦手

1度に複数のタスクをこなすことが苦手です。やろうと思えば出来るのですが、イライラしてしまい、注意力も散漫になります。以前の会社では、お客さんを3名同時に1人で対応することなど日常茶飯事でしたが、即決力を必要とされるのでミスを何度もしました。イレギュラー発生時にはパニックになっていました。 対処法としては、先程と同じくタスクリストを作成します。そして、何時までにどのタスクを終わらせるかを決めて、他の仕事に注意がいかないように、関係ない仕事は目につかないようにします。こうすることで1つの仕事に集中して取り組むことができます。

要点をまとめるのが苦手で、認識がズレたまま自己判断する

上司から指示を受けても、その指示が長すぎたり脱線したりすると、余計な部分にまで注意がいってしまい、要点を十分に把握できないまま終わってしまいます。そのまま自己判断で仕事を進めると、当然上司の意図と自分の判断との認識のズレがあるため、求められている答えとは別の結果になってしまいます。以前勤めていた会社では、成果物に対して「思っていたのと違う」と何度も言われることがありました。 それを防ぐために、上司の指示は全て復唱確認してゴールを明確にするようにしています。たったこれだけで誤った自己判断を防げるのですから簡単なものです。

初めての仕事に慣れるのに時間がかかる

「仕事が遅い」これも私が以前の会社で毎日のように言われ続けてきたことです。とにかく仕事に慣れるまでに3~6ヶ月ほどかかり、その間は他の人の3倍ほど時間がかかることもあります。そのせいで何時間も残業する日々も続きました。 対処法としては、慣れるまでは仕事に猶予を貰うか、指示役は1人にしてもらい、1つずつ業務を振ってもらうしかないと思います。慣れれば早いのですが、如何せん慣れるまでにとても時間がかかってしまうのです。

報連相が苦手

報連相のタイミングというのは難しいものです。私の場合は報連相をしないのではなく、報連相が多すぎて叱られていました。しなくても良い相談や報告、質問を何度も往復して聞くこともありました。終には「何でも聞くな」と言われ、相談できず自己判断してミスをするということが多発しました。

対処法として、上司に報連相し易い関係を築いておくことも大切ですが、1度で済ませることが重要です。報連相するということは、それだけ相手の時間を奪うということでもあるからです。何度も上司の時間を奪わないために、事前に不明点や報告することを書き出して、報連相は1回で済ませましょう。

聴覚過敏

私は生まれつき、かなりの聴覚過敏です。私が小学校に入学する前は、マンションを20回も引っ越ししました。理由は少しの騒音で私が寝られないからです。結果、そこから社会人になるまでは一軒家に住むことで解決されました。しかし、実家を離れた今それはまた再発し、現在の分譲マンションでも夜中に少しでも音がすると目が冴えて眠れなくなります。神経質な性格も関係しています。

防衛手段は耳栓、あるいはイヤホンで小さく音楽を聴きながら寝ることです。涼しい日には窓を開けて遠くの車の音を聞いてマンション内の騒音をかき消していることもあります。他にはスピーカーから音楽やラジオを流してマスキングしている方もいます。

過集中あるいは逆に集中力がない

私は物事に熱中すると時間を忘れて取り掛かり、自分の疲れに気づかないということがよくあります。大量の仕事を受け入れてしまい、残業をしても平気。でも疲れは気づかない内に蓄積されるので、結果体調を崩すことがあります。しかし不思議なことに、反対に全く集中できないこともあるのです。どちらにせよ、良くないことです。

対処法としては、タイマーを活用します。例えば1時間に1回5分間休憩すると決めると、過集中もその逆の集中力散漫も防げます。

誤字脱字などのケアレスミスが多い

見直しをしたつもりでも、特に急いで仕上げた成果物に私はよくミスをします。そのことで以前の会社でもよく注意をされていました。 対処法としては、時間をかけて良いので1度で確実に見直しすることです。単純ではありますが、何度も見直しをするといい加減になってしまうので、そうなるくらいなら多少時間はかかっても集中して1度で見直す方がよいです。また、ADHDの薬であるインチュニブを処方されてから、注意欠陥はかなり減りました。元々は高血圧の処方薬なので、同時に怒ることも少なくなりました。

以上、私の8つの障害特性と私なりの対処法について紹介しました。同じ障害の方々の参考になれば幸いです。

CC

CC

ADHDと双極性障害を持つ30代男性。4社を渡り歩き、現在は就労移行支援事業所に通所中。奮発して買った新築分譲マンションで妻と猫3匹と一緒に暮らしている。趣味はテレビゲーム。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

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