その悩みの原因は~軽度の発達障害と診断され

発達障害 パニック障害・不安障害

出典:Photo by james williams on Unsplash

日常での思いや悩みが、精神障害があったらどのように感じられるでしょうか。私は、10年間以上働いていて感じていた「働きにくさ」それが、精神疾患を発症をきっかけに「発達障害が原因である」と診断されました。それから、障害を受け入れられるようになるまでの体験と、障害と向き合った思いを今回、記事にしました。

突然訪れた精神疾患

精神科に通うきっかけになったのは、事件が原因でPTSDとして診断された時からです。その後も体調不良を言い訳に向精神薬のオーバードーズが辞められず、ついには入院しました。入院先で診察してもらった精神科の先生の強い勧めで検査を受け、軽度の発達障害と診断されました。

不器用であるという一言で片付けていた社会人時代

両親の離婚で大学を中退。それから、当時給料がいいという点で就職した接客サービス業。思い返せばそのころから、発達障害の特性が複数の場面で表れていたのだと思います。

業務の面では、さまざまな情報から想像や推測することが苦手で、一度の指示で理解出来ずに何度も同じような質問を繰り返してしまうことがありました。それ以外でも、初めての作業や突破的な出来事に対して、曖昧な指示では対応できませんでした。また、例えば「業務を始める」または「業務中の段取り」などの、日々決められた手順や自分で決めたルーティンで業務したいという、こだわりの強さから融通が利きにくくなります。これらのことで、極端に不器用な動作が目立ち、お客ようの前で笑われることもありました。

コミュニケーションの面では、例えば休憩中の雑談などが苦手、また、ミーティングや食事会などの大勢の集まりでの会話に入っていくことも苦手で、徐々に周りとの距離を感じるようになりました。そのことで、集団の輪に入りにくく、複数の業務を並行しておこなうチームプレーを必要とする作業も苦手を強く感じるようになりました。

体調の面では、寒暖差などの気温や気圧の変化、突然の強い光の刺激などの感覚刺激に敏感でした。体調が優れないときは突破的な偏頭痛を発症するなど、体調管理さえもストレスになっていきました。

このように、コミュニケーションの面と体調維持の面で強いストレスとなり「自分は接客業に向いていないのでは」と日々悩むことが多くなり、働きにくさを強く感じていました。

発達障害者として

働きにくさを感じながらも、接客サービス業を続けていくことで、現場の管理や指導員という立場も任されるようになっていました。その後、PTSDを発症してさらなる検査で発達障害であると診断された時は、やはり受け入れられずに酷く落ち込み、引きこもりがちになってしまいました。その当時、日常では誰とも話せずにいました。

引きこもりの状態のころ、精神疾患や精神障害という言葉を聞くたびに感じていたのは、さまざまな精神疾患をふくむ発達障害などの精神障害が「害」という言葉がつくこと、その言葉の響きの悪さです。よく精神疾患などは、病気だから治療すると回復に向かうと言われます。しかし、精神疾患を抱えながら社会に出ようとすると、障害者という言葉に置き換わってしまいます。その点に強い抵抗を感じています。

言葉の響きの悪さが、どうしても気になり「働きにくさ」という悩みが発達障害と、障害と言われ続けていくことは、到底受け入れがたいことでした。それでも、見放なさずにいてくれた精神科の先生たちの支えのおかげで、自分を見つめ直すようになり、自分の病名や症状、特性を調べたり相談するなかで気付くことがたくさんありました。そのひとつが、私の場合、極端に苦手なことがある反面、得意なこと、できることがあるというプラスな面もあるということです。このプラスな面に気付けたことは、立ち直るのにとても重要でした。

そして……

現在は、就労移行支援事業所に通っており、それは日々の体調の変化、自分自身の特性の得手不得手など、自分自身を知る良いきっかけになっています。

得意なことは、例えば計算などの数値を扱うことや、視覚化された言語情報での理解や認識能力で、作業全体を見渡せれば、その作業の改善や効率化図ることができるところです。

逆に苦手なことは、業務でのコミュニケーションの部分で、大きなストレスとなりやすいです。自己対処として、例えば、指示などは一旦メモに書くということで視覚情報化し、分かりにくいところなどを、その都度再確認を積極的にし、相互理解を深めていくことです。配慮として、よう々な情報から想像や推測することが苦手な部分で、曖昧な指示や初めての作業の時には、同じような質問であってもその都度の対応や、その時の会話のテンポをゆっくりするなど、話しと話しの間を長めにとっていただきたいです。また、苦手と見受けられる作業では、作業量を減らすことや、作業時間を長めに確保をしてもらいたいです。その他体調の面では、偏頭痛や体調が優れない時には、頓服の服薬とその都度の小休憩をこまめにいただける幸いです。

このようにオープン就労を選ぶことで、配慮と、私の場合、特に「理解」をえて、自分の得意なことで力を発揮する「自分らしい働き方」での再就職を目指しています。

ruki

ruki

それまでは普通に働いていたのですが、ある日事件をきっかけにPTSDを発症。その後、検査を受け、軽度の発達障害と診断されました。現在、発達障害の派生的な症状と戦いながら、就労移行支援事業所に通いながら、オープン就労での就職を目指しています。

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