発達障害をもつ私の魅力~自己理解を深める

発達障害

出典:Photo by Hannah Tasker on Unsplash

私は発達障害のADHDです。障害をもって生きることで、定型発達の人とは違った失敗や苦労をしてきました。

けれども、人と違うことで人生を楽しんでいるなと感じます。今回は、ADHDである私自身の長所と人生の楽しみ方を紹介していきます。

興味をもって人の話を聞く

私は、人の話を聞くことが好きです。なぜなら、いろいろな考え方を知ることができるからです。

人はそれぞれ考えを持っています。私が見て感じたことと、ほかの人が見て感じたことは違って当たり前です。

私が通う就労移行支援事業所のプログラムでは、グループワークをおこなうことがあります。

グループで同じテーマに沿った話をするのですが、いろいろな見方や考え方を知ることができて本当に面白いです。

グループワークを通じて、同じ意見に納得したり、自分にはなかった着眼点から新しい発見をしたりすることができます。

ADHDはすべての話を集中して聞き続けることは苦手です。

そのため、話を聞くときは興味をもって聞くことを大切にしています。

実行できるかは置いといて、興味をもって人の話に耳を傾けるようにすることで、自分の視野をひろげるようにしています。

素直さ

私は、必ず感謝と謝罪をその場ですぐ伝えることを心掛けています。すぐに伝えるのは記憶力が弱いため、なにに対しての感謝や謝罪か忘れてしまうためです。

特に感謝は本当に大切です。してもらったことを、自分も相手も当たり前と思わないようにしています。

嬉しいと思ったときも素直に言葉にします。「そんなことで大げさな」とよく家族や友人にいわれますが、自分の中で思っているだけでは伝わりません。言葉にすることで自分は喜んでいると客観的に感じられ、一緒にいる相手にも楽しんでいることが伝わります。

相手のいい面を言葉で、伝えると喜んでもらえたりすることが多いです。直接相手にいいところを伝えることは恥ずかしいと感じる人も多いと思います。しかし、私はADHDであることで、素直に相手のいい面を伝えることができます。

また、仕事でも素直さは役に立ちます。

働いていると指導を受ける機会があり、間違いを真摯に受け止められることは必要なスキルです。

自分なりの思いがあっても、仕事のやり方が違っていれば会社の損失につながりかねません。

自分のやり方や価値観だけが全て正しいと思っていると、視野が狭まり考え方が偏ってしまいます。

しかし、同じように他人の意見が全て正しいとも限りません。

他者のいろいろな意見を素直に受け止めたうえで、どう取り入れ行動するかは自分で考えるようにしています。

失敗や経験を糧にする

私の父はよく「人生はずっと勉強」といいます。

私はこの言葉が好きで、なにか失敗や経験するたびに思い出しています。

本から知識をえること、人の意見から新しい考えを知ること、そして経験したことを次に活かすこと。すべて、これからも生きていくための勉強です。

ADHDであることで、今までたくさんの失敗をしてきました。

私は、新しい作業を覚えたり習慣化したりすることが苦手で、身に着くまでに時間がかかります。同じ失敗を繰り返し、失敗の原因を考え、次のミスを減らすよう努力します。工夫したことのミスはしなくなっても、また別の過程で失敗をし、改善して……。

自分なりにミスは減ってきても、結果がうまくいっていないと評価はされません。

そこで落ち込むことはありますが「人生は勉強」と思いだし、次に向けてまた努力します。

失敗や経験を無駄にせず、今後も勉強し続けていこうと思います。

まとめ

今回はADHDをもつ私が、自分の気に入っている好きなところについて考えてきました。

障害があることは、必ずしも苦しいことばかりではありません。

私は自分を傷つけようとした過去もあります。しかし、自分自身の魅力に目を向け、自己理解を進めていくことで、少しずつですが人生を楽しめるようになってきました。

このコラムがお役に立てると幸いです。

参考文献

【医療法人和楽会 大人の発達障害(ADHD /ASD)】
https://fuanclinic.com/med_content/otonadd/

風鈴

風鈴

大学卒業後、ADHDの診断を受けたあと就職。3年後退職し、現在は自分と向き合いながら就労移行支援に通所しています。
好きなものは文房具。雑貨屋さんでうろうろしていると2時間経ってることもあります。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

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