ネット診断の大袈裟ぶりを説いた名曲「絶対症状でググるな」

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ちょっとした身体の不調から、うつ状態や発達障害まで、最近はネットで自己診断できる機会も多くなってきました。ただ、実際にやってみると分かるのですがあの手のツールで出される結果は割と大袈裟だと言われています。例えば、同じ姿勢で座っていたせいで足が痺れた時、それで検索すると糖尿病ではないかという結果が出てきます。とにかく大層な病名ばかり並ぶわけですね。
この惨状を題材とした楽曲があります。曲名はズバリ「絶対症状でググるな(原題:Never Google Your Symptoms)」といい、ミュージシャンも兼業しているヘンリック・ワイドグレン医師が作詞作曲を担当しています。ワイドグレン医師含むメンバー全員が医師である異色のユニットは、医師ならではの観点で既に幾つかのシングルを出していました。
「ちょっと力が入らなければALS」「ちょっと衝動的なだけでADHD」と、ネット診断が如何に大袈裟であるかを列挙した歌詞は、世界中で共感を集めました。死に際に息子へ残すメッセージという体裁の歌詞も、どことなく「関白宣言」を思わせます。
ワイドグレン医師はネット上の医療情報について「ググったことで早期発見につながった患者さんは居ます」「ググったことで心配になって受診してきた健康体の方も居ます」と実体験を述べています。実際に早期発見へ繋がったこともあるというのが、必ずしも嘘八百でないぶん却って嫌らしい部分ではありますね。
ただ、ネット診断に頼るほどの素人だからこそ病院へ駆け込むかどうかの正確な判断がつきにくい部分もあります。周知されるべきは病名云々よりも、受診した方がいいタイミングのほうです。医療現場でも“コンビニ受診”は嫌われますし、何より大山鳴動して鼠一匹では非常に恥ずかしいですから。
参考サイト
「症状でググるな」公式動画
https://www.youtube.com
スウェーデン人医師が歌う、ネットの医療情報を皮肉った楽曲「絶対症状でググるな」が話題に
https://finders.me