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連載コラム2017.6.10

発達障がいが生き辛くしているのか?(『発達障がい~神からの贈り物~』第7回)

発達障がいが生き辛くしているのか?(『発達障がい~神からの贈り物~』第7回)
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第7回 <毎月10日連載>

ここ最近は発達障がい啓発のテレビ番組を多く目にします。社会認知が広まることはとても良いことだと思いますが、私自身は疑問も感じています。

自助会での話も同じですが、発達障がい自体が生き辛さの原因だという人を多く見ます。というか、ほとんどがそうかも知れません。ここ最近目にするテレビ番組もこれらを肯定するもので、私としては視点が違うのでは?と思う気持ちが消えません。

関西圏のラジオ番組の台本を何本も書いてきた元放送作家でもある私としては、つくり手側の立場から見ると今回のテレビ番組には肯定的な立場なのです、実は。やはりマスメディアとして一般層に理解を得るためにはどこかで妥協的な点も必要であり、私が同じ立場であれば概ねは同じ作りにしていると思います。

だからこそ、当事者としての私達の日頃の活動が重要と考えています。大きな自助グループを運営する団体のリーダーさんたちといくらか会話を持たせていただいた経験からいうと、共通して『発達障がいが生き辛さの原因ではない』という認知が存在します。これは私の考え方と全く一致するものです。

『発達障がい自体ではなく、それを基にした二次障害が生き辛くさせている』そんな風に述べる方もいますし、『発達障がいであっても、素直と感謝の気持があれば社会適応は可能』そんな風に語る方もいらっしゃいます。また、『発達障がいは障がいではなくて個性だ!』なんていうのであれば、障がい自体が生き辛さになるのはおかしいはずですよね。

私自身も過去は私にとって発達障がいが生き辛さそのものでした。しかし、そこから多くを学び、自分の人生や生命そのものと向き合えるきっかけを与えてくれた、今となっては神からの贈り物です。だからこそ、同じ当事者として向き合いと受け入れの大切さを説くことを私の使命としています。決して支援を否定するつもりはありませんが、向き合いなくして人生の幸せを手にすることは不可能ではないかと考えています。自分と向き合うために受けられる支援も数多く存在するので、そういう支援を積極的に受けながら、しかしながら自分の人生は自分の努力で幸を得ていくものではないでしょうか?

因みに現在の私は生活の上で生き辛さを感じることはほとんどありませんが、注意欠陥による紛失や忘れ物はあとを絶ちません。日に何度かは鍵が行方不明になり、私のバイクのキーは私がいない時にもバイクに寄り添いたがるようです(笑)。先日もラケットを持たずにテニスに出掛けてしまいました。またこだわりが強いことから何度も人間関係を壊してきましたが、過度な依存心が消えたことで、一人でいることが楽しくなり、自分一人の人生を楽しめるようになったことから、他人へ過度に踏み込むこともなくなり、人間関係のトラブルも全く消えました。今や人間関係のトラブルの相談を数多く受けるようになりましたが、これも過去のつらい経験が私の財産であるからだと思っています。

『発達障がいは個性だ』と先にも述べましたが、もしそう思うのであれば自分自身がまずそれを実践すべきではないでしょうか?発達障がいが個性であることを周りに認めさせる前に自分が認めるべきですよね。自分の特性が自分の個性だと受け入れることができれば、それが生き辛さになる理由が見当たらなくなっていくはずです。私自身はこう思うことで見違えるように人生が変わりました。他に何の努力もありません。自分が自分を認める、ただそれだけです。

きっとこの原稿を読みながら、受け入れがたく感じている人も多いことでしょう。私を否定したい気持ちに包まれている人も多いかも知れません。そして私はそのような人たちの感じ方を否定はしません。かつての私もそうでしたから。だからこそ、もう一度向き合ってみませんか?本当に発達障がいが人生を生き辛くさせているのかについて。きっといつかはその向きあった意味がわかると思います。人生の気づきとは時間が必要なもののようです。


★公式ブログ:アスペ先生の独り言 http://ameblo.jp/suzie-net
★動画配信:さかいハッタツchannel http://twitcasting.tv/f:1418189018212502/

ライタープロフィール
Kei スズキ
Kei スズキ

1969年大阪府泉大津市出身 高知大学農学部卒
ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、道化師、学習塾経営など仕事は長続きしないながらも様々な分野に挑戦、一方で離婚を経験したことから10年の欝を経験。そののち2013年に発達障害の診断を受ける。現在はさかいハッタツ友の会の自助活動を中心に、自身の経験を活かし、発達障害者の生きがいや生き方についての啓発活動を行う。

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