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連載コラム2017.10.10

あなたは自分の命を肯定できますか?当たり前の毎日の中に感謝が存在することを私に教えてくれたのが発達障害でした。(『発達障がい~神からの贈り物~』第11回)

あなたは自分の命を肯定できますか?当たり前の毎日の中に感謝が存在することを私に教えてくれたのが発達障害でした。(『発達障がい~神からの贈り物~』第11回)
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第11回 <毎月10日連載>

つい先日の出来事です。母から相談を受けました。北朝鮮がミサイルを発射したらどこに逃げたらいいのか?核弾頭を搭載したものであれば一時被害は免れたところで、放射能の被害に苦しむことは間違いなし。私が母に答えた内容は実にシンプルでした。

そんなことになったらどのみち長くは生きられない。だから今日を一所懸命生きるだけ。

ミサイルは発射予測が可能かもしれません。しかし地震や火山の噴火など自然災害はいつ起こるかわかりません。それこそ明日に全てを失うかもしれません。私は過去に健康診断で癌の可能性を2箇所宣告されたことがあり、そのときにそれまでの人生をとても後悔したことがあります。再検査を受けた結果はまったく異常がなかったのですが、後悔した際に余命宣告をされても一日一日を大切に生きることを自分に約束しました。そんな経験が母への答えとして差ほど考えずに言葉に表せたのだと思います。

母も数年前に乳癌を経験しており、その記憶をたどったのだと思いますが、私の答えがすっと心に落ちたようでした。

私たちは明日が当たり前に存在しているようについつい錯覚してしまいます。1年後、10年後を安易に創造してしまいます。しかし先ほど述べたような大災害が明日に押し寄せるかもしれません。突然に大きな病気にさいなまれるかもしれません。交通事故で明日命を失うかもしれません。

私たちが道を歩いていて無意識の間にたくさんのアリを踏み潰していることをお気づきですか?そのアリがどんなに一所懸命働いていても、もしかしたらサボっていても、そんなのを評価しながら踏み潰しているわけではありませんよね。命とはそんなもの。どんなに一所懸命生きていたってそれが寿命に反映されるものではありません。

私はこのことに気づけて人生が大きく変化しました。それまでは自分の人生を肯定できるものはあまりありませんでした。しかし、毎日生きているだけで実はそれが貴重であること、毎日が当たり前に過ぎていくこと自体が感謝すべきことだと知りました。

ついつい私たちは不足しているものに目が行ってしまいます。他人の所得や容姿、良い家系だとかそんなことにばかり目が行ってしまいますが、一方では成人を迎えることもなく命を落とす子供も多く存在します。彼らに何の落ち度もないのに…。私たちが踏み潰すアリのように…。本当に社会は理不尽ですよね。しかし、それが現実です。だからこそ、不足しているものに目が行ってしまうのと同じように足りているものにも目を向けるべきではないでしょうか?ジャニーズのような容姿をもてなかったが、私には自分ひとりで動ける身体がある、これに感謝すべきではないでしょうか?

私がこのような考え方をするようになったきっかけは、実のところが発達障害なんです。自分の人生に悩み苦しみ、それこそ何度か命を絶とうとも考えましたが、そんなところから本当の命の大切さを学びました。発達障害がなければこのような気付きが得られたか、まったく自信がありません。

多くの人の相談を受ける中で、残念なことに多くの当事者や家族さんたちは発達障害で損していることにばかり目が行きがちになってしまっています。私自身もそこから気づけたので、それを否定するつもりはありませんが、やはり与えられているものに目が行かない間はいくら悩んでも楽にはならないように思います。こんなことから、私が応える相談の内容は発達特性を改善しようとか、多数派と同じような生き方をする方法および発達障害をどうやったら隠せるか、そのような質問にはほとんど答えないのです。

たしかに、私自身もどん底を10年ほど経験して今があるので、そんな簡単には受け入れられるものではないといわざるを得ません。やはり人の成長には時間がかかるものです。それが故に貴重でもあるのかも知れません。

周りとばかり比較するのではなく、自分の命の重さ、生命の価値をもう一度改めて考え直してみませんか?きっと人生の転機となると思います。

★ケイ・スズキ公式ブログ【アスペ先生の独り言】
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ライタープロフィール
Kei スズキ
Kei スズキ

1969年大阪府泉大津市出身 高知大学農学部卒
ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、道化師、学習塾経営など仕事は長続きしないながらも様々な分野に挑戦、一方で離婚を経験したことから10年の欝を経験。そののち2013年に発達障害の診断を受ける。現在はさかいハッタツ友の会の自助活動を中心に、自身の経験を活かし、発達障害者の生きがいや生き方についての啓発活動を行う。

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