やる気が出てくる「可愛い!」の効果。カワイイものを見ると、脳はどうなるか?〜HSPと、ともに。<vol.25>
暮らし パニック障害・不安障害HSPと、ともに。vol.25 <毎月1日連載>
可愛い子犬や子猫を見るとテンションが上がり、笑顔になって、幸せな気持ちになります。動物の赤ちゃん、ぬいぐるみ、キラキラした化粧品にインスタ映えスイーツやアイドルなど、好きな対象は人それぞれで違いますし、なんでもOKです。私はかわいいものが好きです。そこで、脳内ではどうなっているか気になったので調べてみました。
可愛いという感情には、対象に接近して側に置いておきたい、詳しく知ろうとする機能があるために、気分が良くなるだけでなく行動も変わることが、広島大学院総合科学研究科の入戸野准教授らの研究グループによる2012年の研究結果でも示されています。可愛さが脳に与える刺激は相当強烈で、感情だけでなく孫にプレゼントを買い与えてしまうなど、「可愛い効果」は行動までも変えてしまいます。可愛いものに触れると、人間の脳には長期的な変化が現れ、他人への思いやりや助け合いの精神が育まれて、人を親の心理に近づけるそうです。
あるTV番組でも危機的状況では、可愛いものを見ると判断力が上がり、逆に怖い写真を見ると判断力が低下するので要注意、と言っていました。私の場合、パニック発作が起こりそうな時にぬいぐるみを抱きしめると落ち着きますし、可愛い画像を見ると、癒されて笑顔になります。
日本のポップカルチャーkawaiiは、世界にも広がっています。カワイイの感情が大きいほど効果が大きいそうです。オキシトシンという癒しホルモンが分泌されるので、幸せな気分になり、リラックス効果が期待されます。パニック障害の脳では、逆にノルアドレナリンが多くなり、恐怖や緊張を常に感じて逃げ出すことを考えてしまうので、可愛いのリラックス効果はたくさん活用したいものです。
その一方で、この状況が長時間続くと、判断力が鈍ったり、誤った思考回路へ陥ったりするそうなので、可愛いものを見る時間は1分半と短い方が良いとされています。ハマりすぎるとダラダラしてしまうのは、なんだか納得できます。
母を早く亡くして親の愛情不足を感じている私にとって、今はぬいぐるみが必要で、ぬいぐるみセラピーは、すごい効果を発揮しています。なんでも話せるぬいぐるみは病気の改善にとても役立っています。可愛いに触れると笑顔になって幸せになるので、とっても簡単に元気になれます。活用していきましょう。
参考文献
「かわいい」と感じるのはなぜか?じつは脳が編み出した巧みな生存術
https://www.discoverychannel.jp
パニック障害・不安障害 その他の障害・病気