個性と障害特性~自分のアイデンティティを守る
暮らし 発達障害出典:Photo by Finan Akbar on Unsplash
自分のアイデンティティを守って生きる。ここでいうアイデンティティとは「性格」「個性」「人格」「自分らしさ」といいかえることができます。
世の中には他人のアイデンティティが溢れています。その中で、みなさんは流されずに自分のアイデンティティを守ることはできていますか?
残念ながら、私は自分のアイデンティティを守ることができていません。それが原因で生きづらさを感じることがあります。
現在は、発達障害の特性対処に取り組みつつ、自分のアイデンティティを取り戻す努力をしています。
私のアイデンティティ紹介
ここで私のアイデンティティのひとつをあげると「人は人、自分は自分という考え方ができる」ということがあります。
私は大学入学後、課題が難しかったことが理由で、1回生の冬には留年が確定していました。バカにされることもありましたが、自責の念に駆られることはありませんでした。そればかりか、留年すれば社会人になるまで1年多く遊べる、とも思っていました。
また大学時代、私は60年代のロック音楽に傾倒しており、毎日細身のスーツとサングラスで登校していました。周囲からは奇異の目で見られていましたが、かっこいい服装だと自負があったので、気に留めていませんでした。
大学時代は、他人の期待や評価に惑わされず、マイペースに生きていました。
自分のアイデンティティを見失うきっかけ
しかし、精神疾患や発達障害と診断されてから、社会や友人に対しての劣等感が生まれてしまいました。それを払拭するため「周囲の期待や評価に完璧に応えるべきだ」という自動思考が強い人間になったのです。
その自動思考のため、在職中は会社の人や友人が仕事で結果を出していると「周囲と同じように、自分も結果を出さないといけない」と思っていました。常に、他人と自分とを比較していたので、慢性的にストレスを感じていました。
これは「人は人、自分は自分という考え方ができる」というアイデンティティを見失っていたといえるでしょう。
他人の評価や期待に惑わされず、マイペースに仕事をしていたら、体調を壊すこともなかったかもしれません。
自分以外のアイデンティティの巨大さ
社会には「会社の人」「家族」「友人」「ネットの情報」など、自分以外のアイデンティティがいたるところに、際限なく混沌と存在しています。
社会生活を送っていくうえで、必然的に自分以外のアイデンティティと出会います。自分から接触しなければいけないときもあれば、相手から敵意無く接触してくることもあります。また、ネットを見れば、深く知らない人のアイデンティティと出会います。
アイデンティティは形がないので、接触していることに気づかないこともあるかもしれません。
他人のためのアイデンティティを作らない
数年前に「無意識に自分を偽ることはとてもストレスが溜まる」と聞いたことがあります。
そのとき、この言葉は私の心には響かなかったです。しかし、今ならその言葉の意味がよくわかります。
他人に流され、自分のアイデンティティを見失う。それは「自分に嘘をつきながら生きていく」ことなのだと思います。
みなさんは他人に流されて、自分でアイデンティティを偽っていませんか?もし、みなさんが人生で生きづらさを感じることがあれば、自分に問いかけてみてください。自分を偽って、他人のためのアイデンティティを作っているのかもしれないかと。
他人に惑わされず自然体でいることが大事です。「自分に嘘をつかないで生きていく」ことが、自分のアイデンティティを守っているということだと思います。
最後に。これは自分自身へのメッセージでもあります。自分の発達障害の特性を受けとめたうえで、他人に惑わされず、残りの人生を謳歌したいと思います。
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