幻肢痛とは?
身体障害 その他の障害・病気はじめに
こんにちは、SHOです。本格的な寒さがやってきている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?皆様体調を崩されないようお気をつけてくださいね汗(僕はこの前、風邪を引いてしまいました……笑)
さて今回のコラムですが、「幻肢痛」についてお書きしていきたいと思います。「障害」は、まず2つに分けられると考えています。身体的なものと精神的なものです。今回のお話は身体障害に関するお話になります。
幻肢痛とは?
幻肢痛という言葉につきまして、皆様お聞きしたことはございますでしょうか?これは何かしらの事故によって手足を失くされた方に起こる痛みです。その痛みが起こる部分というのが、「幻肢」という文字通り、無いはずの手足なのです。
具体的に言えば、あるはずのない指が手に食い込んで激痛が起こる、電流を流した万力で部位を潰されているような痛みといったものだそうです。原因について詳しくは判明しておらず、恐らく脳内の各部位に関するマップが部位を失くしたにも関わらず、(その部位がないという情報に)更新されないといったことが影響しているのではないかと言われています。
幻肢痛の療法について
痛みがあるということで、痛み止めの薬を飲むことが治療(緩和)になるというイメージがあるかもしれません。しかし実際には、存在しない部位に対する痛みの為、効果がありません。そこで、現在その療法として使われているものが「ミラーセラピー」というものになるのです。
このミラーセラピーは文字通り鏡を使った療法です。これは、内部に鏡の仕切りがある箱に失っていない手(足)を入れ、鏡を覗き込みながら(失った四肢の側を鏡で隠し、存在する四肢を鏡に映して見ながら)「グー・パー」などと動かすことで痛みが消える、または緩和する、という治療法なのです。これは幻肢痛というものが、脳マップの不整合を原因としているので、失った手足をさもあるように動かし「脳を騙す」ことにより、痛みを緩和させるということなのです。
おわりに
幻肢痛は別名「ファントムペイン」と呼ばれ、幻の痛みという意味合いがあります。このような投薬治療が難しい症状に対し、鏡によって脳を騙すという治療法は実に画期的です。「病気=投薬治療」という概念が私達に広く認知されていますが、様々な症状がある中、療法もまた多種多様にあるという一例で皆さんに知って頂ければな、と思います。また冒頭にて、幻肢痛は身体障害に関わる症状だとご説明させて頂きましたが、「脳を騙す」というテクニックを活用している部分に着目すれば、精神的な分野に含まれるのかもしれませんね。
それでは皆さん、また次回のコラムでお会いしましょう!
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