小さな「できた」をみつける~悪い方向にばかり考えてしまう自分を変える
うつ病出典:Photo by Guille Álvarez on Unsplash
みなさんは将来の大きな目標にばかり目を向けていませんか?
わたしはそうでした。そして、その目標に対して、できなかったことにばかり気を取られて落ち込んでいました。その考え方を変えるべきだと思ったきっかけをお話したいと思います。
悪い方向への考え方の変化
私は社会人になってからうつ病になり、学生のころと180度考え方が変わってしまいました。それは、いい方向に変わったのではありませんでした。
学生のころの私は"とにかく今が楽しければいい"という考え方であまり将来や先のことを考えず、バイトに明け暮れ、旅行に行ったり、学生生活を過ごしていました。なんでも、その時その時でどうにかなると思っていたのです。
しかし、社会人になって周りの環境や人間関係が変わり「先のことばかり気にして、将来"こう"なるには、今"これ"ができるようにならなければいけない!」と自分を縛りつけるような考え方になってしまったのです。
仕事上で半年ごとの目標をたて、達成できなければ評価されず、要らない人間だと思われることが怖くて仕方ありませんでした。
考え方の悪循環
私は自分でいうのもなんですが、仕事は割とできる方でした。それゆえに目標がどんどんと高くなっていき、周りからの期待度も高くなってしまいました。
そのため、目標を早く達成させたいと焦り、達成できたと思ったらまた高い目標を課せられるそんなことの繰り返しでした。その時はしんどくてたまりませんでした。
しかし、目標を達成することをやめて、自分のペースで仕事をしていくなんて考えは全く生まれなかったのです。精神的に追い込まれるだけ、追い込まれてしまっていたのです。
そしてうつ病になり、仕事の不安とプラスで将来への不安が常によぎるようになっていきました。「病気はいつ治るんだろうか」「ずっと病気のままだったらどうしよう」などとばかり考えていました。
学生のころの自分のような"今が良ければいい"なんて考えはどこにも残っていませんでした。毎日が辛く、自分を責める日々で楽しい事なんてひとつもありませんでした。それにともなって体調もどんどん悪くなっていったのです。
小さな「できた」を褒めてあげる
うつ病になって会社を退職し、しばらくしてから就労移行支援に通うようになりました。そこで教わったのは、何かひとつでも毎日できたことを見つけることです。
例えば、今日は朝から就労移行支援先にいけたとか、自主学習に集中して取り組めただとか、支援員の方に悩みを打ち明けられただとか。何でもいいのです。
ほんの小さなできた事を褒めてあげることでやる気が出たり、心に余裕が生まれてきたのです。
過去の自分は大きな目標を自分に課し、それが達成できるよう自分自信を追い込んで、できなかったことばかりに目を向け、自分を叱ってばかりいて、心に余裕など全くなく、毎日何かに追いかけられているような気分でいました。
まとめ
小さな"できた"を見つけてあげることは自信に繋がり、確実に一歩ずつ前に進めているんだ、成長できているんだと感じさせてくれます。それだけで少しでも自分が前向きに変われたように思えます。
私はそれが生きていく上でとても大事なことだと気づかされました。この考え方のおかげか体調も徐々に安定していったのです。
もちろん今でも将来のことで不安に思うことはたくさんあります。なかなか切り替えられずに数日思い悩んで眠れない日もあります。それでも今を大切にしてあげなければ、先に繋がることは何もないのではないかと私は考えます。
先のことしか見ていなければもがいて苦しい思いをするだけです。それなら今という時間をひとつひとつの出来事を、自分自身で認めてあげることが有意義なのではないかと私は思います。
この気づきを大切に、これからの人生を考えていきたいと思います。
うつ病