私がグループホームに入居してみて感じた利点と改善点
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筆者は現在とあるグループホームに入居しています。そこで日々を過ごしていく中で満足している点も多々ありますが、不満点、及び私が思う改善点がいくつもある事もまた確かです。そこで今回は不満点と改善点を列挙していきながら、どのようにすれば理想のグループホームへと近づいていく事ができるのか、皆さんと共に考えていく事にしたいと思います。
【利点①】
余計な干渉がない
グループホームと聞くと一般的には皆さん例えば【入居者全員で毎朝ラジオ体操をする事】などのような意義を感じない取り決めがされている事が多いですが、ここのグループホームにはそういった個人的に必要性を感じない取り決めは一切ないです。また、常時ヘルパーがそばにいて様子を観察しているというわけでなく、何か要件があった際にナースコールを鳴らせばその時だけヘルパーが自室に駆けつけてくれるので、大まかな食事の時間帯血圧、体調測定の時間帯以外は自由行動です。筆者のように自室で在宅ワークしても構わないし、一日中テレビを見たり、ゲームをしたりして過ごしてもいいんです。本当にほぼ一日中のほぼ全てが【自由行動】なんです。個人的にはこれがこのグループホーム最大の利点と言えると思います。
【利点②】
サービスの幅の広さ
役所の手続きから作業所探しまで、サービスの幅が広い事も大きな利点の一つだと思います。実際、筆者が今在宅ワークをしている事業所も現在のグループホームの職員に見つけてもらった形だ。他にも近くのコンビニエンスストアやスーパーへ行く程度の距離なら頻繁に買い物に行く事も可能です。また、その他の一般的な施設とは違い一週間全ての日で入浴が可能となります。シャワー浴の日もカウントして、という事にはなりますが肌が弱く、肌トラブルを起こしやすい筆者としては非常に助かっている。 また、金銭管理等も行ってくれるため、金銭面での心配がいらないのも非常に大きな利点です。
【利点③】
食事
食事の時間帯に二時間の幅があり、その中であれば自分の好きなタイミングで食事を摂る事ができます。また、食事自体は魚と野菜がメインの物が多くお世辞にも美味しいとは言えないのでこの点だけで見るとデメリットにも聞こえるかもしれないですが、メニュー表を見て食べたくないと感じたメニューがあれば3日前までに職員に食事のキャンセルを依頼しておけば該当する日の食事をキャンセル、買い物代行サービスを利用して個人の好きな食べ物で食事を楽しむ事ができます。これは先に挙げた二つの利点とは少し角度の違った痒い所に手が届く、といったような内容のサービスでしょう。
≪不満点①≫
入居者
後の改善点のところでも述べますが、入居者全員が筆者のような身体障害者というわけではく精神障害持ちの入居者も多数いるため、食事中に周囲を徘徊されて気が散って食事に集中できない、食事中に急に泣かれたり大声を出されたりして筆者の身体でモロー反射が起こり安心して食事をする事が難しくなったり、朝方のかなり早い時間に大声を出されて睡眠を著しく妨害されたりと、入居者間同士での悩みは尽きません。課題が出てくるたびに職員に動いてもらってはいますが、どれも根本的な問題解決までは至っていないように感じました。
≪不満点②≫
職員の認識
例えば、私は体幹が非常に不安定で自力での座位保持が非常に困難なので、胸、腰、足の三点ベルトがある車いすに座っています。先ほどもいいましたが、私は体幹が非常に不安定なので例えどんなに短い距離の移動であっても最低一つはベルトを固定すべきでいずれのベルトも固定せずに移動する事はあってはなりません。確かに自室の構造上、ベットからお手洗いまでの距離はかなり近いです。しかしだからといってベルトをせずに移動して、その間もし仮に大きな物音が鳴ってモロー反射が起きた場合に、果たしてそのような職員は対応する事ができると100%言い切れるのでしょうか。あらゆる状況を想定して動いておかなければなりません。もちろん全ての職員が該当するわけではないですし、現在は筆者がベルト着用を執拗に促した事でこのような事態に至ってはいないとはいえ職員の認識、状況把握能力に疑問を感じました。
≪不満点③≫
外出時の不満点について
現在のグループホームに入居するまでは、訪問介護ヘルパーサービスを利用していたので、ヘルパーと相談しながらですが、自分自身が主体となって外出先の日時と場所を決定する事ができていました。しかし、制度上の問題で筆者がここのグループホームでは訪問介護ヘルパーサービスを使用する事ができないため、グループホームの施設サービスを利用しての外出のみとなっています。そして、そうなるとどうしても職員都合で外出の日時を決めなくてはならず、【自分の意志で決定する】という事ができなくなってしまっています。日にちだけでなく外出時間も日によっては一日がかりで対応する事が難しいと言われたりもしました。(現在は人員が増えた事によってある程度柔軟な対応ができています)
個人的にまだまだ改善の余地があるように感じます。そもそも個人の外出において職員の都合が主で考えられていること自体に違和感を感じるのは筆者だけでしょうか。
【改善点】
入居者を知的障害者、精神障害者、難病の方等フロア別に分ける事によってストレスが程よく分散され、全体的な意味合いでのストレス軽減に繋がるので、このシステムを導入する事を検討してみてはどうでしょうか。
また、職員の認識の甘さに関する問題ですが、研修の積極的な実施と徹底、これに尽きると思います。筆者の声かけの後に改善できた事自体は良かったですが、介護職員なので、そもそも入居者である筆者に指摘される前に職員個人個人で気付いて情報共有して然るべきだと思うのですが、私が求めすぎなのでしょうか。是非読者の皆さんの意見もお聞きしてみたいものです。
[まとめ]
今回は筆者が現在入居しているグループホームの長所、短所を羅列してきましたが、人それぞれ理想の形は違って当然です。私自身、固定概念的に理想を追い求めてしまっている可能性も否定はできません。
そこで、読者の皆様にも問いかけてみたいと思います。
あなたにとって、理想のグループホームとはどのような場所ですか。
【参考文献】
出典:『厚生労働省 障害者の居住援助について(共同生活援助について)』より
https://www.mhlw.go.jp/
出典:『厚生労働省 障害者の居住支援について 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課』より
https://www.mhlw.go.jp/
出典:『厚生労働省ホームページ 障害福祉サービスについて 障害福祉サービスの概要』より
https://www.mhlw.go.jp/