わたしと愛犬と夢~病気がくれた出会いの数々

暮らし
unsplash-logo Patrick Hendry

わたしは摂食障害と診断を受け、入院生活を送ったり、自宅療養したり、現在は就労移行支援事業所に通っています。その過程は易しいものではなく、死に瀕する場面もありました。

それでもわたしは病気に数々の感謝をしなくてはなりません。最大の感謝はかけがえのない存在、わたしの愛犬との出会いに。ここではわたしの体験談を述べさせていただきます。

実は苦手だった動物

元来わたしは動物が苦手でした。小学生の頃、友達と遊んでいた時に散歩中のわんちゃんをなでている友達の姿を横に、並んで眺めているだけしかできなかったことを今でも記憶しています。また高校生のときには、見た目の印象から「白くて小さい可愛い犬を飼っていそう」と言われ、動物は苦手だから!!と全否定したこともありました。

病気を発症してからの変化

10代後半から急激なスピードで症状が進行し、自分の自覚のしていないままに摂食障害という大きな壁にあたりました。食事をするという人間として当たり前のことができなくなってしまったのです。食べるもの、時間、場所全てにおいて自身でルールを構築し、束縛される生活を送ることになりました。もちろん栄養面など偏りが生じみるみるうちに衰弱していきました。

そのため生死をさまよったこともあり、わたしの世界が変わったのでしょう…わたしはペットショップを見ている最中、母に突如「犬飼ってみたいかも…」と言いだしたのです!こういうと他人ごとのように聞こえるかもしれませんが、今でもたまに不思議に思う事があるのです。どうして今こうやって愛犬と一緒にいれるのだろう。こんな生活想像もしなかったな、と。もちろん大切な一つの命の責任を負うことなので、簡単には決断に至りませんでした。また、もともと変化を恐れていたり、物事の決断がなかなかできないわたしは踏み切ることができませんでした。この時の恐怖や判断能力の低下は今振り返ってみると異常なほどで、恐らく病気による極度の低体重、低栄養からくるものなのだろうと考えられます。そこで考え、憧れ、決めかね、辿りついた結果が、母のひと押しで迎え入れた小さな白い仔犬でした。

変化が与えてくれた変化

そこから約3年経過しました。この3年で小さな白い仔犬は、何より大切な家族になりわたしが得たものは計りしれません。わたしには一つの大きな夢があります。愛犬と共に追う夢です。それはドッグスポーツであったり、メディア関係であったり…

以前は病気である“わたし”、障害をもった状態の“今”にしか目を向けることができませんでした。いわば病気に囚われていたのでした。ですが、今は夢中になれる時間があります。そこには達成感や悔しさ、やりがい、様々ないかにも人間臭い感情もあります。病気や障害のことを忘れ、そのほかのことに意識を向けることができる大きなきっかけにもなりました。

愛犬を通じた他者とのつながりや、他の世界への興味ごころ、思考の変化さえももたらしてくれました。今では失うことのできない夢であり、希望であり、ただただ愛し、愛してくれる家族です。

これはわたし一個人の単なる体験談に過ぎません。動物を飼えばよい、などと軽々しく言いたくもありません。ここでお伝えしたかったことは何かに愛情を注ぐこと、何かに夢中になること、何かに目標を持つことの有用性です。病気や障害にとらわれない生き方の糸口を見つけるきっかけになれば、と思い書かせて頂きました。最後までご閲覧ありがとうございました。

ふわふわくりーむ

ふわふわくりーむ

生まれも育ちも大阪のどこにでもいる20代女子。摂食障害であの世に踏み込みかけたこともあり。愛犬溺愛、ハンドメイド、音楽、読書、プロ野球観戦と多趣味。少しでも何かを掴むきっかけになるような記事を提供させて頂けるよう頑張ります!

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