自分は怒っているつもりはなくても、他人は激怒していると見える。~自閉症スペクトラムの対人関係を調整することが難しさ

発達障害 暮らし

unsplash-logo Егор Камелев

自分は冷静だ!と思っていても周りからはそうでない事は多々あります。自分のイメージと他人からのイメージの溝が生まれる部分と対策を伝えたいと思います。

自分は冷静ではない

私はよく温厚な性格と言われます。温厚でいられるのは常に客観視が出来ているからだと思っていました。

しかし、ある人に言われました。「ケンカしているように見える」と・・・。考え方が一致しない方と話し合いをしていた時のことです。お互いに自分なりのこだわりがあって、譲り合いもなく、言いたいことをハッキリと伝えあっていました。私の中では、「意見の交換をしているだけ」のつもりでした。しかし、周りからは「声が大きく、ケンカ腰で話している」と思われたみたいで嫌な気分にさせてしまいました。他にも、冷静に対応したつもりが、他人からはそっけなく見えたようで「この人に話しても意味がない」と思われたこともありました。どうしてこういったことが起きたのでしょうか?実は私は、自閉症スペクトラムで特に「対人関係を調整することが難しく」「こだわりが強い」部分があり、その特性が現れたのです。

周りから見える自分

自分に余裕がなくなると、対人関係を調整することが難しくなり、相手への伝え方がキツくなる事を自覚しました。余裕がなくなる理由は、体調不良(痛い・苦しい)や、精神的に余裕がない(うるさい・悲しい・理解して欲しい)など色々とあります。その時は、目線を合わせない、無表情、話を聞きながら別の事をしている、話を早く切り上げる、声に怒気がこもっている、声のボリュームが上がる、などしている事がわかりました。

対策

一般的には相手に不快な気分にさせないためには、「視覚的」に「聴覚的」に、配慮する必要があります。例えば、視覚的には、自分のやっている事を止めて、相手の顔を見て、笑顔で対応します。聴覚的には、相手の話をキチンと聞き、自分の心を鎮めてから発言をし、声のボリュームを意識します。

ただ、自分に余裕がないと上記のようなことは出来ません。その場合、まず相手に「自分が余裕のないこと」を伝えなければ、気付いてもらえません。逆に、伝えなければ「酷い扱いをされた」と思われ不快な思いをさせてしまいます。

自分に余裕がない場合の相手への言葉のかけ方は「ごめんなさい。ちょっと今は余裕がないので、後でよろしいでしょうか?」と時間を置くタイプや「ごめんなさい。体調が悪くって、また今度でお願いします。」と自分の状態を伝えるタイプがあります。他にも方法があると思いますが、私はこの2つをよく使うようにしています。

他にも、自分が相手に不快な態度をしてしまって気付く事もあると思います。その時は相手に謝罪や理由を伝えれば、相手に理解してもらえます。少なくとも知ってはもらえます。

まとめ

自分と相手のイメージに溝が出来るのは、マナーや常識の許容範囲は人それぞれ違い、それをすり合わせていない事が原因だと思います。特に、自閉症スペクトラムは一般常識のわからない部分が他の人より多いので、違いを伝え合わないと溝が深くなってしまいます。

自分も周りも楽しい環境にする為にもコミュニケーションは大切だと思います。

りあ

りあ

子供の頃から自閉症スペクトラムの要素があり、「普通とは?」に悩まされ生き辛さを感じつつ5年仕事をし退職。就労移行支援事業所で検査を勧められ発覚。

自閉症スペクトラム障害(ASD)

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