温浴効果でストレス解消~お風呂に入らないなんてもったいない

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unsplash-logo Hanna Postova

みなさんはお風呂は好きですか?私は以前、温浴施設で勤務していたぐらいお風呂が大好きです。忙しいし、疲れているから今日はシャワーですましてしまおう・・・って方はもったいない!入浴には心身にリラックス効果をもたらし、ストレス解消に有効であるという報告もあります。このストレスはうつ病などの、精神疾患を悪化させる原因にもなります。今回は温浴がもたらす作用と効果をご紹介したいと思います。

お風呂に入ったときのうれしい3つの作用

①温熱作用 

お湯に浸かるとぽかぽかと身体が温まりますよね?これが温熱作用です。身体の皮膚の表面温度が上がることで毛細血管や皮下の血管が広がって、血流が良くなります。それにより、新陳代謝が高まって、身体に溜まった老廃物が体外に流され、疲れや痛み、こりなどがやわらぎます。また、自律神経の調子を整えるのにも効果的です。湯船につかって「じっくり温める」からこその効果なので、シャワーだけではその効果が下がってしまいます。

②静水圧作用

お風呂に浸かることで身体に水圧がかかります。この圧力は身体の表面だけでなく、皮膚の下の血管などにも大くかかります。手足に溜まった血液が押し戻されることで、心臓の働きや腹部の内臓などが、活発になりマッサージのような効果をもたらします。さらに全身の血行改善や、むくみ改善などにも効果的です。

③浮力作用

読んで字のごとく浮いてる力の作用です。プールや海などに入ると身体が浮いたり、体重が軽く感じることはありませんか?湯船の底に沈んでるから浮いてる感覚はあまり感じにくいですが、浮力作用はちゃんと働いてます。首までしっかりとお湯につかった場合、お湯の中での体重による身体への負担は約10分の1に。普段全身を支えてくれている筋肉や関節を休ませてあげることができ、緊張からくる脳への刺激も減ります。目には見えない身体の負担を軽くすることで、心身ともにリラックス効果があります。

おすすめの温浴方法

・お湯の温度は38℃~40℃

普段から熱いお湯に慣れている方には、少し物足りなく感じてしまいそうな温度ですが、このぐらいの温度が身体には一番いいそうです。ストレスやイライラの解消にはぬるめのお湯に10分以上ゆっくりつかります。長くても20分以内が効果的です。副交感神経を高まり、身体の神経や筋肉の緊張が取れて、心身ともに落ち着いた気持ちにさせてくれます。ぬるめでもゆっくりつかると身体の芯からぽかぽかと温まりますよ。

ただし、のぼせやすい方などは無理のない程度に疲れないタイミングで出るようにしましょう。

・首までしっかり「全身浴」

幼い頃に「肩までつかりなさい!」といわれた方も多いのではないのしょうか?実際にその通りで、肩よりもさらに上の首までしっかりつかるのがおすすめです。自律神経や内臓の血液循環がまでがよくなり、リラックスできます。体全体に平等に水圧がかかっているので、あまり全身の負担を感じにくいですが、しっかりと水圧がかかってます。シャワーだけや半身浴よりも温熱作用が高いので、短時間で身体を温めることができ、肩こりを和らげる効果もあります。全身への負担が大きい入浴方法なので、長湯は禁物です。浴槽から出るときは、ゆっくりと出るようにしてくださいね。

・最もリラックスできる「半身浴」

のぼせやすい方や高血圧、循環器系などの病気がある方、高齢者におすすめなのが半身浴です。胸よりも下だけをお湯につかる方法なので、心臓や肺への負担が少なく長時間でものぼせることなく入浴ができ、身体の芯から温まり、リラックスできます。ただし、長時間の入浴の際は入浴中もこまめな水分補給を忘れないようにと、寒い時期は肩が冷えないように肩にタオルをかけたり、浴室暖房などで暖めるようにしましょう。

・入浴は就寝の1~2時間前

なかなか寝付けない人は、もしかしたらお風呂に入るタイミングが原因かもしれません。人間は体温が下がることで眠気を感じるようになっています。寝る直前に入浴してしまうと体温が上がり、基礎代謝が活発になります。この状態ではいくら横になっても、身体の中を休めることができません。布団に入る2時間を目安にして入ることで、入浴で上がった体温が下がっていくタイミングで眠りにつくことができ、質の良い睡眠がとりやすくなるといわれています。

・入浴中にマッサージ

湯船の中にただ何も考えずボーっとしているのもいいですが、「さすがに10分以上も何もしないのは、もったいない」と感じてるそんなあなたにはマッサージがおすすめです。血行が良くなり、むくみ解消、さらにはダイエット効果も!気になる部分をやさしく揉むだけでも効果があります。ぜひ今日のお風呂タイムからでも試したいですね。

・入浴剤を使う

お店にはいろんな種類の入浴剤が販売されています。私は、頑張った自分へのご褒美に少しリッチな「バスボム」を入れてゆっくりお風呂タイムを楽しんでます。見た目もとてもかわいくて、湯船に入れたときの演出も楽しめます。発汗作用のある「バスソルト」や好きな香りの「アロマオイル」を数滴垂らすだけでも、香りのリラックス効果が得られます。また入浴剤によっては美容効果や、安眠効果を高めてくれるものなどもありますので、ご自身の目的にあった入浴剤を探して、お風呂タイムをより楽しんでみてください。

安全に入浴にするための注意点

・入浴前後には水分補給をしましょう

お風呂に入るだけでも、沢山の汗をかいています。入浴後の失われた水分もしっかり補給をお忘れなく。

・脱衣室、浴室内を温めておく

入浴により体温が急激に変化すると、特に寒いときには「ヒートショック(血圧が上下に大きく変動すること)」や「浴室内熱中症」になってしまう危険性もあります。それを防ぐためにも暖房器具を使用したり、シャワーを出しっぱなしにして蒸気で浴室内を暖める方法を行ってください。少しもったいないですが、手軽に対策ができます。

・しっかりと「かけ湯」

冷えた身体のままの状態で急にお湯に入ると、心臓に負担がかかってしまいます。入浴前に身体を温めてから入りましょう。かけ湯の方法は、身体の末端から手足、腰、みぞおち、肩、胸というように心臓から遠い部位から行い、身体を慣らしていきましょう。

・入浴前の飲酒は控えましょう

私が温浴施設で勤務していた時も入浴前の飲酒での死亡事故がありました。飲酒後の入浴は、心臓に負担がかかりやすく大変危険です。また酔った状態では、注意力も低下し、転倒事故につながります。アルコールが抜けるまでは、絶対に入浴しないようにしましょう。また、入浴後すぐの飲酒も身体に負担がかかりやすくなっているので、 30分以上空けてからにしましょう。

おわりに

「お風呂はなかなか億劫だ」と感じる方もいるでしょうし、気持ちが落ち込んで、塞ぎこんでるときは何もしたくないときもあると思います。その時の体調や気分に合わせて余裕がある時は、ゆっくりと湯船につかり、日々の蓄積された疲れやストレスを解消して、心身ともに癒やしてくださいね。また、事故を防ぐためにも心臓や肺などに疾患のある方は、必ず医師に相談してください。

参考文献

【日本浴用剤工業会|入浴によって得られる作用】
https://jbia.org/index.html

【東洋経済オンライン|「シャワーしか浴びない人」が損している理由・温泉療法専門医が考えた「疲れをとる入浴法」】
https://toyokeizai.net

【キナリノ|湯船に浸かって今日の疲れをなかったことに。リラックスできる『お風呂の入り方』】
https://kinarino.jp

blossom*

blossom*

毒親育ちのアラフォーちゃん。ADHDとパニック障害、不安障害、その他諸々。片付けられないA型。色々と拗らせてる系です。現在は就労移行支援を利用し、自己理解を深めたり、自立に向けて無理のない程度に奮闘中です。

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