薬の副作用はこわい~テグレトールとラモトリギンの副作用

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出典:Photo by Myriam Zilles on Unsplash

うつ病と診断されると、いろいろな薬が出されます。抗うつ剤、睡眠薬、精神安定剤……。私も、たくさんの薬を飲んできました。合う薬を探しているあいだに、2つの体に合わない薬が見つかりました。どのような症状が出たかを紹介していきます。

初めての副作用

初めて副作用が出たのは「テグレトール(カルバマゼピン)」という抗てんかん剤を飲んだときでした。もっとも、テグレトールが原因とわかるのは救急病院の診察を受けてですが……。

テグレトールを飲み始めて1週間が経過したころから、左の手足がぴりっとしびれる感じや、ほんの一瞬ですが意識が途切れるような症状が出てきました。「変だな」と思いつつ飲み続けた結果、一人でいる部屋に、職場の人がやってきてしゃべりだすという幻聴、幻覚のような症状も現れました。2週間が経過するころには、38度の発熱と、上半身にじんましん、体が熱くてたまらない、という状態になり、ようやく医療機関を受診することにしました。

ところが家の近くの救急病院に「受診したい」と電話すると「うちには精神科の医師がいないから診察できない」と断られてしまいます。しかたなく、当時勤め先だった病院にお願いして、どうにか診てもらえることになりました。診察を受けると「これはテグレトールの副作用である可能性が高いです。服薬を止めてください。薬の影響で、この先、数時間のあいだに喉のあたりが苦しくなることがあります。そのときは迷わず救急車を呼んでこの病院に来てください」と言われました。まさか医者の副作用という発言と症状の重さでびっくりしましたが、原因がわかってほっとしたのを覚えています。

2回目の経験

それから3年間は、テグレトールを止めていました。その代わりに「ラミクタール」という抗てんかん剤を服用していましたが、それから1か月ぐらいたってから急に私の体は赤くなりました。全身がかゆく、体温もじわじわと上がり始めるなど嫌な予感がしました。それは副作用の再来だったのです。

この副作用が出る1か月ほど前、私は医師に「うつ症状を楽にするために、ラミクタールを試してみよう」と言われました。当時は比較的新しい薬だったらしく「前に出したテグレトールより弱いから、大丈夫だと思うよ」と言われ、ラミクタールを飲むことにしました。飲みだして3週間、特に何もなく服薬を続けて、今回は大丈夫かと油断していました。飲み始めから27日目、急にに副作用が襲ってきたのです。

27日目の服薬後あっという間に、強烈なかゆみをともなう、じんましんが全身に広がり、体が真っ赤になりました。さらに3回嘔吐し、つらさが増していきます。病院にいこうとしても病院が閉まった後の時間だったため、朝までかゆみとたたかい、次の日朝一番で病院に駆け込みました。病院でアレルギーを抑える薬を注射してもらい、ラミクタールを止める指示を受けました。それでもなかなか楽にはならず、症状は前回のテグレトールよりしぶとく残りました。治療開始から1週間ほど経過してようやく副作用の症状が治まり、静かな日常が戻ったのです。

最後に

私はこの2回の経験から、薬の副作用の怖さを知りました。薬によって、副作用が出るまでの期間は違います。みなさんも薬局で薬の説明を受けると思いますが、そのとき薬剤師に副作用について、しっかり確認することをお勧めします。

そして、もしみなさんが、何かの薬で副作用が出たときは、後で必ずご家族に教えてあげてください。私は家族に、私自身がどの薬でどんな症状が出たかを記載したメモを渡しています。体質が似ていると、同じ副作用が出るかもしれないからです。 薬は一つ一つ小さい粒ですが、体にとっては異物です。体に思わぬダメージを与えることもあるので、あなどってはいけません。薬の作用、副作用をよく理解して投薬治療を受けてください。自分の身を守るために……。

雪菜

雪菜

大阪在住ながら、千葉ロッテマリーンズを愛する。12年一緒に暮らしていた柴犬が両親のいる滋賀に移住してしまい、毎日がちょっと寂しい。折り紙をひたすら折ることで寂しさを紛らす柴犬大好きうつ病患者。

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