療育を受けてみよう!~手続きの不安、解消しませんか?

暮らし 発達障害

出典:Photo by LOGAN WEAVER on Unsplash

みなさんは「療育(りょういく)」という言葉を知っていますか?

私は現在5歳の子どもを育てています。少しだけ言葉がゆっくりかもしれない、ということで現在療育施設に通っています。6歳になってから、詳しく発達検査を受ける予定です。

子どもの発達経過は1歳半検診で……などいろいろありますが、昔自分が思っていた「実際の体験談を知りたい」「情報収集はどうすればいいのか?」など私の経験した内容を書いていきたいと思っています。

療育とは?

療育を辞書で引くと「障害をもつ子供が社会的に自立することを目的として行われる医療と保育」

なんて難しい言葉で書いていますが、たとえばわが子でいうと、とにかく初めていく場所が苦手です。そして、初めて会う人に緊張します。だから、自分のしたいことを伝えられません。

例として、本当はAがしたいのに、先生にBやろうと言われてうなずいてしまう、はさみを貸してほしいけれど言えない、など人と人とのやり取りが苦手でした。

そんなわが子が、療育を受けてどんな変化があったのか……

最近、母が挨拶する近所の人に、小声ながらもときどき挨拶できるようになりました。保育園のクラスの子たちとのコミュニケ―ションに困らなくなってきました。療育施設の先生に少し慣れたのか「これは嫌だ」という意思表示ができるようにもなってきたのです。

私はその子にとって、必要なことを補助して伸ばしてもらえる場が療育だと思います。

保育園や幼稚園ではできない、異なる年齢の子とも交流する、そんなこともわが子にとって大事だったのだと思います。

療育施設での1日

わが子は、まず保育園から送迎の車に乗って、デイ(という言葉を使わせていただきます)までいきます。荷物などおろしたあと出席を取ります。そこで一日の流れをホワイトボードを見ながら確認します。そして、運動を3つくらいゲーム感覚でおこない、最後におやつを食べて少し自由時間があり送迎車で帰宅します。

やり取りのノートがあったので、デイでどんなことをしたのかなど、子どもに聞き、楽しそうに教えてくれます。

見学した他のデイでは、最初に宿題を終えて、その後遊ぶというスタイルの所も多かったです。

お金はかかるの?

療育が必要だと診断された場合、受給者証(障害者手帳がなくても申請できます)を申請することになります。(受給者証がないと利用ができません)詳しくは、厚生労働省のホームページをご覧ください。

また、3歳から5歳は無償で利用できますが、それ以降は利用者負担に保護者の所得状況によって上限が発生します。負担軽減の制度が適用される場合もあるので、お近くの保健所(保健福祉センター)などにお問い合わせください。

障害のある人(成人小児含む)のどんなサービスを使うかについて相談支援もあります。私も受けているので、1人で考えられず諦めている場合、使ってみると楽になるかもしれません。

会社なの?公的機関なの?

わが子は、株式会社と、先に公的機関から独立行政法人となったところの2つに通っています。成り立ちが福祉ありきか会社ありきかは、見学にいくとおのずとわかると思います。

私が住んでいるところでは、自閉症スペクトラム障がいの方に向けて専門療育というものもあります。申し込み方法など少し違うところもあるので、詳しくは保健福祉センターの方に聞いてみてください。

ではどこで情報を知るのか?

わが子の場合、1歳半検診→2歳の保健師フォロー→保育園での気づき(発達検査を受けたほうがいいかも)→保健所(保健福祉センターの家庭児童相談員)→こども相談センター→簡易発達検査とすすんでいきました。

まずはそのうちのひとつ「保健福祉センター」について紹介します。子どもの何歳検診などもここでされる方が多いと思います。

市町村によって福祉課だったり保健福祉課だったり、保健師さんの働く部署だったり、別の建物でこどもの発達相談センターがある市町村もあります。そこで、話を聞いてもらい、先生による診断が必要なのか確認します。

私の場合1~2か月に1回、家庭児童相談員の方に話を聞いてもらうだけでも、私の心にある不安や心配など重荷が整理されていたと感じていました。

もうひとつは「こども相談センター」です。

こちらは、保健福祉センターの先生の診断書を持っていき、発達の簡易検査を受けました。ブロックを使ったり、絵を見せたりの検査でしたが、診断中はささっと次にすすむような感じです。その後の診断結果は丁寧に説明してくださいました。

そこから、療育を探すことになるのですが……

私の場合は、こども相談センターではおすすめされる施設などの情報がなく、家庭児童相談員の方が2、3か所のパンフレットを見せてくれましたが、よくわからずどうしようと悩みました。

そこで、私自身もお世話になっている障害者相談支援の相談支援専門員の方と一緒に、子どもの療育施設の情報収集をしました。大人の施設に詳しい方、子どもの施設に詳しい方がいらっしゃるので、自分で探すのが難しい場合、相談支援専門員の方に確認してみるのもひとつの手だと思います。

ひとりで情報収集していたときに障害者施設のポータルサイトを知りました。ほかの方の口コミなどもあり、相談支援専門員の方の話と合わせて、総合的に判断しやすく、わかりやすかったです。

その後、相談支援専門員の方と実際に見学にいき、運動療育を取り入れたところに通い始めました。療育はサービスでもあるので、子どもに合わないところは無理に続けなくても大丈夫です。実際、私たちも何か所か移っています。子ども自身が楽しめていなかったら、いやいやいっているようなら、伸びない、楽しく遊びにいければいいと思っています。実際、わが子は毎週楽しみにしています。

小学校に入るにあたり、同じように長時間楽しく宿題もしつつ過ごせる放課後デイサービスにするか、小学校でやっている放課後事業に申し込むか、迷っていますが、上に書いたとおり、本人の楽しめる場所を探したいと考えています。

療育にはいこう!ただし子どもの楽しめるところにしよう!

ここまで、わが子の経過を踏まえつつ書いてきましたが、最後に療育は子どものためになるものであって、親のためではないと伝えたいです。

私が昔療育を探していたとき、子どもの性格が伸びていくもの、と思って探した療育があったのですが、途中から楽しめなくなってしまって「楽しくない」「いかない」というようなことが出てきてしまいました。

わが子は、来ている子それぞれが自分の遊びをすることも好きなのですが、それより自分も一緒にみんなの輪に入りたい、という願望もあったようです。そこがわかってから新たな療育施設を探し始め、上の年齢の子と一緒に遊べる今の療育はとっても楽しくいけているようです。

子どもの伸びしろを伸ばすため、最初は大人が場所を選んだとしても、好きなこと、やりたいことが見えたとき、躊躇せずに変えていって、本人が楽しめる療育を続ければ、おのずと伸びてくると思います。

定型発達と言われる子たちと比べてやきもきしていた時期ももちろんありましたが、わが子はわが子なりに楽しくがんばっていることが確認できたので、あのころの自分に「焦らなくてもいいよ!」と伝えてあげたいです。

参考文献

【厚生労働省 障害福祉サービス等のサービス利用開始手続き】
https://www.mhlw.go.jp/index.html

【厚生労働省 障害者福祉 障害児の利用者負担】
https://www.mhlw.go.jp/index.html

【厚生労働省 障害のある人に対する相談支援について】
https://www.mhlw.go.jp/index.html

【デジタル大辞泉 療育】

ころりん

ころりん

まさか自分が子育てするとは思っていなかった、双極性障害の40代。
自分のこともしつつ、子供のこともしつつ、夫のこともしつつ、時々パニックになっている。
現在は就労移行支援事業所に通いながら、自分のリズムを崩さない仕事を模索中。

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