私自身の障害への捉え方と自身の価値観に対する向き合い方

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Photo by christian buehner on Unsplash

皆さんもひょっとしたら聞いた事のあるフレーズかもしれません。私は以前とあるヘルパーさんにこう言われた事がありました。「障害は個性なので何一つ後ろめたく思う必要はない。」果たして本当にそうなのでしょうか。今回は肯定派の意見と私のように異なった考え方が根底となっている意見を対比させて比較する事で障害は本当に個性なのか、というテーマに対して私なりの結論を出していきたいと思います。

〇肯定派の意見

障害について積極的に捉えようとした結果としてこのような言葉が生まれました。障害は個性であると定義する事で障害を消極的、否定的なモノとしてではなく、例えば「あの人にはリーダーシップがある」等の性格的特徴のようにむしろプラスな物の代表として解釈とした結果の言葉だと思います。

〇異なった意見

どちらかというと私もこちら側の意見なのですが「障害はあくまで障害であって障害と個性は異なる物である」という意見です。というのもまず第一に私が参考文献を読んでいてしっくりきた事が「あの人はリーダーシップがある」等の特徴はその人の1側面を見て感じている事なわけであって俯瞰的に個人の事を見ているわけではないのでそれらの特徴を個性と言い切る事ができるのか、と言われると疑問が残る、といったような主張の意見でした。そもそも論として、個性という言葉を使用する際には個性を磨く、や個性を伸ばすといった肯定的な語彙が使用されることが多いです。一方で皆さんは障害を磨く、や障害を伸ばす、といった形で障害という言葉が使用されていた場面に遭遇した事があったでしょうか。この経験がないという事は障害と個性は似て非なるモノだという一種の証明となったのではないでしょうか。

◎そもそも当事者が障害を消極的に捉えていない場合が多い

そもそも私達障害者は障害を肯定的に受け入れて向き合っているケースが多いです。もちろん全員が全員その通りだと言い切る事はできませんが、参考文献を検索していても障害に対して出発点が肯定的な物となっている為に健常者視点から見ても障害者視点から見ても「障害は個性」という考え方に疑問を抱いている文献が多かった印象を受けました。良い悪いではなく、私に障害は個性なので後ろ向きに考える必要はない、といったヘルパーさんもご自身がどこか障害について後ろ向きに感じているからこそ出た言葉なのではないでしょうか。

【結論】

今回のコラムでは果たして障害は個性なのかという事について考察してきました。私個人の意見としては障害を個性だとは思わないのですが、逆の意見をお持ちの方も当然いらっしゃると思います。ですが、本来個性というのは障害者、健常者に関わらず存在する物なのでこの議題に対しての意見は各々異なったとしても何ら問題ないと思います。大切な事は障害に対する価値観の違いを受け止め、助けが必要な際には当事者を積極的に支援しようとする姿勢が今後の共生社会実現へ向けての鍵となるのではないでしょうか。


≪参考文献≫

出典:『「障害」は「個性」か 障害と個性についての考え方』より
http://www.asai-hiroshi.jp/kosei.html

出典:『「障害は個性」、それ本当? 当事者が感じる違和感とは』より
https://www.asahi.com/articles/ASN966CRNN93UBQU00G.html

出典:『LITALICO発達ナビ 「障害は個性なのか?」その議論にはなんの意味がある』より
https://h-navi.jp/column/article/35026064

ペルシャ猫

ペルシャ猫

一般就労を目指し、PCスキルを磨いています。

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