「支援学級被害者の会」に毅然と反論した軽度知的障害者の方
知的障害私がX(旧Twitter)でよくやるのがツイート検索です。あくまで自分が気になっていることが過去どのように語られていたか、自分が思いついたネタを過去に誰かが呟いていたか、そうした形跡を辿ることがたまらなく好きです。色々なワードで検索しながら、トレンドと無関係にXと向き合える貴重な体験を享受しています。
そうしてツイート検索していた折、ある軽度知的障害者の書き込みが目に留まりました。2020年の書き込みです。どうやら「支援学級被害者の会」に関することでした。実際にそういう会が組まれている訳ではないのですが、とりわけ知的障害者の話になると「支援の奴からこんな酷い目に遭った!」と被害報告をして憎悪を煽る書き込みが何処からともなく湧いてきます。それへの反論でした。
立ち読み同然のうろ覚え程度ではありますが、概ねこのような内容でした。「支援学級生の自分は、交流学級で通常級へ行くたびに嫌な思いをしてきた」「お前達健常者はそうやって被害者面で語っているが、障害児に対してどのような仕打ちをしたか忘れたのか」「支援学級の生徒がノーダメージだと思うな。気楽にヘラヘラしていると思ったら大間違いだ」
通常級の教室へ入るたびに「キモい」と罵られ、睨まれ、避けられてきた過去を窺わせます。被害者感情だけで湧き上がるヘイト論者を黙らせるには十分な反論でしょう。ただ彼らは、軽度知的障害者から諭されたことを「恥辱」と捉え、また被害者感情を肥大化させていっただけだったことは想像に難くありません。
この話を差し引いても、交流学級の構造には大きな問題点があり、長年放置されています。支援級の生徒と接するのは低スクールカーストの更に限られた数人程度で固定されており、他の生徒や交流級の担任さえも陰に陽に回避して「ダンピング(押し付け)」に勤しみます。実際に接する生徒の中にはキャパオーバーを起こして、障害者ヘイトに迎合する残念な大人と成り果てるケースも珍しくないでしょう。
他にも、低カーストが苦労しているのを尻目に、高カーストが感想文などでフリーライドして教師に褒められる搾取構造があります。また、班分けの段階で押し付けるなどのいじめ行為に支援級の生徒が利用されることもあります。インクルーシブ教育とは程遠い醜態の数々が、今なお多くの交流学級で横行しています。中には実際に接する生徒と支援級の生徒で良好な関係を築いたところもあるでしょうが、支援級から逃げ回っていた他のクラスメート達がそれを見ただけで人格を陶冶する訳ではありませんよね。
こういった問題の数々は、一部の人々が躍起になっている「支援学級の廃止」で改善するものではありません。「交流学級」で起こっている問題なのですから、支援学級を廃止して交流学級を増やしたところで何の解決にもならない訳です。一部生徒に押し付けない交流学級のあり方を考えていかねばなりません。