『統合失調症を患い早20年~第3回~病気の発症から初診を経て』
統合失調症
こんにちは、かのんです。
今回は私の病気の発症から初診に至り、通院する流れになり、通院を少し経てからのことをお話ししていきたいと思います。
私が初診を受けたのは大学4回生の頃です。
ですが病気の症状としては、高校生の頃から周りから『くさい』と言われている幻聴と思しきものが聞こえてきていたり、家庭内では家族の1人の暴言と暴力が日常茶飯事だったこともあり、今思い返せば、すでに高校生の時に統合失調症や後にPTSD(トラウマ)となるものを発症していたと思います。
参考文献では、統合失調症は治療をしない未治療期間が非常に長いらしく、未治療期間が長ければ長いほど、症状が重症化しやすいそうです。どんな病気でも早期発見に越したことはないと思いますが、統合失調症も例にもれず、もし疑わしいなと思う症状が出てきたのなら、早い段階での受診がいいと思います。かくいう私の方は、高校3年間と大学の約4年間、あるいはもっと長い期間、治療が遅れてしまったために、病気の症状の改善に時間がかかった1つの例ではないかと思われます。
幼少期の頃の私自身は、ひっこみじあんで内向的で、家庭内のこともあり毎日非常に怖くて仕方がない生活をしていました。後に私の看病をしてくれる母とのことも、学生時代は母と会話した記憶がありません。それくらい暗い学生時代を過ごしました。
私が大学4回生の頃に、祖父が買ってくれたPCを使ってネットでその時の自身の症状を調べてみると、様々な症状のことが書かれており、その症状に病名があるかもしれないと知ったのです。それから家族が通っていた病院の中に、精神科という科があると知ったのでそこへ連れて行って欲しいと親に頼みました。
連れて行ってくれたのは母でした。ですがすぐに診察とはならずに、精神科の初診を受けるには予約が必要だったことをその時やはり知ったのです。その時は予約だけして、家に帰りました。そして約1か月後だったと思います。再び病院を訪れ、ようやくの初診となりました。その時もやはり母が病院に連れて行ってくれました。
まずは問診票を書いたのですが、1枚の問診票に、小さな文字で書ききれないくらいの、その時の苦しかった症状を書きました。初診の時、話を聴いてくれた先生は優しかったと思います。それで、一旦は薬を処方され、自宅から通う、外来通院が始まりました。週1回の通院でした。
ここから約20年に渡り、私自身と、そして私に親身に寄りそってくれる姿を見せてくれた母との二人三脚での病気との戦いが始まりました。
私はまず約3年通院し、その約3年後に先生の勧めで1か月の入院をすることになります。入院時の事は別で書こうと思いますが、その入院前の3年間。とにかく訳も分からない状況が続いていたと思います。1日のうちに、わーーーっと暴れていた時間も長かったと思います。床をどんどんと蹴ったり、母に当たったり。水を床にまき散らしたり。とにかく気が収まることはなく、暴風雨の中にずっといるような、荒れ狂った状態でした。荒れ狂った後は、ぐったりとして、横になる。そんな日常生活もままならない日々が続いていきました。
PCがあったので、時おりネットを見ていたと思いますが、本を読んだりやTVを観たりすることも出来ませんでした。集中して何かをするということがまったく出来ないのです。本を読んでいられない、TVを座って観ていられないのです。身体がどうかしてしまったのかと思うくらい、じっとしていられない時もありました。それでも母と妹と3人で映画を観に行ったことがあったのですが、人が大勢いる暗い中、私は座っていることが出来ず、大きい音にもいたたまれずに途中で離席しました。母がその時に一緒に途中で抜けて、私はバス停まで送ってもらい(母はまた映画の続きをちゃんと観れました)、先に1人で帰ったのでした。
まさにこれが急性期の興奮状態だったと思います。
それでは今日はこの辺で。
次回も引き続きお話ししたいと思います。
<<参考文献>>
『改訂版 統合失調症 正しい理解とケア』
監修者 白石 弘巳
発行所 株式会社高橋書店
2023年7月5日発行 P.13
統合失調症