しんどい心をゆるめる読書録 #1〜『あなたの「しんどい」をほぐす本』

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こんにちは、かのんです。
今回は私の新たな試みとして、読んだ本を統合失調症の当事者としてどう想い、感想をいだいたのか、書いていければいいなと思います。

私は統合失調症を患って随分と長い間本を読むことが出来なかったのですが、約3年前程から病状が回復してくると共に、本を読めるようになってきました。

その中から、1冊1冊拾い上げて、想いを綴っていこうと思います。


さて。
今回は『あなたの「しんどい」をほぐす本』を読んでみて思ったことを書いていこうと思います。

当たり前の事かもしれませんが、意外と気が付きにくい。実のところ、私自身も最近になって気が付き始めたのですが、人生の中で、自分と一番長く付き合っていくのは、他でもない自分自身だということです。

私は無意識で常に自己否定していたので、一番長く付き合う。そして一番最初に思いやってあげないといけない自分自身を随分と放置していた、なげやりにしていた、自分で自分を攻撃して傷つけていたと、今になって思います。

この本は5章からなっていて、それぞれが自身のしんどさを和らげてくれるお話やアドバイスが書かれています。

私は本を読んで最初に思ったのは、「ああ……私ってめっちゃ頑張ってたんだなあ」ということです。
人から見れば気にしすぎだったり、聞き流せばいいという内容、そこまで相手は気にしていない事柄でも、私からしてみれば、気にしようとして気にしているのではなく、自然と相手の事を考えてしまうという、この本から言ってみれば、『真面目で素直な人』『優しい人』になるそうです。
そして、『頑張りすぎている』ということです。

私は良く優しいと言ってもらえることがあるのですが、こうして本を読んでみても、なるほど……と思えるということは、もういっそのことそのまま素直に受け止めて、自分を認めてあげて良いんじゃないかなと思いました。

そして出来たことを認めてあげること。と、今出来ないときは休憩してOKということも。病気の診察時に言われていたことでしたが、私は休憩するのが下手で、休むことが中々出来なかったのです。
そのことは当時の主治医の先生から、再三言われていたことでした。
何も出来ずにいる時間が、自分にとって凄く苦痛だったのです。
それと共に、何かしないと!と、強迫観念めいたものもありました。
今ではマインドフルネスの本を読んだりして(こちらもいつかご紹介出来ればいいなと思います)、どう休憩をとるかも勉強したりして、段々と休めるようになってきました。
そのことが、こちらの本にも書いてあり、『休憩はOK』と言うことを、再び確認出来たのでした。

そして、ありのままの自分で大丈夫ということも、大事なことだと思います。
こちらも他の『自己肯定感』に関連する本でも出てくる事柄ですが、今の状態の自分でオールOKということを、自分自身で認めてあげよう!ということです。
私はまだまだその境地には到達していませんが、自分を否定し続ける気持ちは、幾分マシになってきていると思います。
これは習慣的に、ありのままの自分で良いと、思ってあげることが大切です。元気一杯の自分もOKだし、落ち込んでる時の自分もOKと、認めてあげようということです。
これは本当にその通りだと思います。
このコラムを読んでくださった方々、ぜひぜひ今の自分でいいんだよと自分に〇をして認めてあげてください。


最後に、総じて自分、あなたは「よく頑張っている」ということを、自分で認めてあげて、自分を労ってあげて欲しいということです。
何も出来ない時間も、心が落ち着かなく不安定でしんどい時も、焦らないでいいんですよ。
一呼吸おいて、肩の力を抜いて。自分の身体も心もリラックスさせてあげてください。
一番長く付き合う『自分自身』を大切に。

この本はそんなきっかけを気付かせてくれるような本でした。



参考文献
『あなたの「しんどい」をほぐす本』
著者 Poche 
発行 株式会社KADOKAWA

かのん

かのん

20代前半の大学生の頃に精神科を受診。統合失調症と診断される。統合失調症の中でも、不安障害やPTSDなど症状は多岐に渡る。GW(グループワーク)や、地域活動支援センターなどを利用し、紆余曲折を経て現在就労継続支援B型へと通所と在宅を併せての利用の運びとなった。
創作が好きでイラストや漫画を描いたり、小説を書くことを趣味としている。

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