しんどい心をゆるめる読書録#11~『逃げる勇気』
暮らし
こんにちは、かのんです。
今回は『逃げる勇気』第11回となります。
統合失調症の当事者の1人として、本を読んでどう思ったのか、感想を書いていこうと思います。
今回こちらの本を選んだのは、書店で見かけてパラパラとページをめくってみると、まえがきにアドラーの理論をもとに精神科の先生が書かれている本だと知りました。
『〇〇勇気』と、本のタイトルにあったので、『嫌われる勇気』、『幸せになる勇気』を読んだ自分としては、『逃げる勇気』とはどんな本だろう、と気になったのです。
この本は序章と第4章と終章から成っており、表紙の可愛いうさぎさんのイラストが、冷や汗をかきながら、帯には『明日に向かって逃げろ!』と書いてあったのも目を惹きました。
序章の最後に『楽していいのです』とあります。思い起こせば、私自身も逃げたいことが沢山ありました。今でこそこうして過ごせていますが、あの時逃げることが出来ていれば、こんなにも精神を病まずにもっと楽に生きれたかもしれないなあと、思いました。私が逃げ出したかったのは家や学校です。もし逃げられていたら、どれほど楽だったかと、今となっては思います。
そして本書では楽をしていい、逃げていい、むしろ逃げなきゃいけない。という事を教えてくれます。
第1章で語られる、逃げていい状況にいる相手に、『いまの環境や状況があなたにフィットしていない』と教えてくれます。『逃げる』という言葉に、マイナスのイメージが付きまとう感は、真面目な人ほどそう思うのではないでしょうか?
私自身も最近になって思うのは、『自分がしんどい場所から離れていい』という事を、意識するようになりました。物理的にその場から離れたり、環境を変えたり。その場から逃げられなかったら、耳栓をしたりイヤホンをして音楽を聴いたり……。様々な逃げ方もあると思うんです。
私の場合は、しんどい場所から物理的に距離を置いたり、その場所に行かなくなったり。家の中であれば、音量を上げて、人の声を聞こえなくしたり……、という方法をとることもあります。
そして適応障害、うつ病、不安症、身体症状についても触れられています。
我慢しすぎると、ストレスがたまり、これらの病気を発症してしまう恐れもあるという事です。
ストレスは本当に我慢し続けると、精神面でも肉体的にも症状が出ると思うので、そこから離れる、『逃げる』という事が大切になってきます。
そして『逃げる勇気』を持つことだと。
第2章では、弱音を吐くことの大切さや、様々なストレス要因(ストレッサー)の事を教えてくださいます。
そして『逃げる勇気』は簡単にくじかれてしまうという事も、お話してくださいます。
周りの期待に応えるため、親の期待に応えるため……。それら周囲を気にしすぎて、弱音を吐けず、逃げられず、無理して頑張り続ける。その状況にいる人たちが少しでも和らいだ気持ちになり、そこから避難することが出来ればいいなと、読んでいて思いました。
それと、人間には現状維持したいという習性も、昔からあるのです。太古マンモスの時代から、遺伝子に組み込まれているようです。
ですので、その現状維持でいる方が楽ということで、本当は逃げた方が楽、その場から離れた方が楽になる人もいるのではないかな?とも、考えました。
第3章では、逃げる技術を教えてくれます。夏目漱石さんの事を例に出したお話や、近年は逃げるためのインフラが整いつつあるお話が読めます。
そして様々な考え方や行動といった、実際の逃げる方法が記されています。
第4章では、逃げたいのに逃げられない人をサポートする方法が書かれています。
病気の理解を深める、原因探し、犯人捜しをしないなど。
そして終章では、やはり『とにかく生き延びること』だと。
本当にその通りだなと思いました。精神科のお医者様の書かれている本なので、やはり病気の理解や周りの対応の仕方なども書かれていますし、病気で苦しんでいる人だけでなく、家族さんなども読んでみて参考になるのではないかなと感じました。
逃げるということは、後ろ向きではなく、つらい場所から避難し生き延びる手段だと、本書を読んでいて思いました。
「逃げてもいいんだよ」、と周りの人に言われても、苦しんでいる本人に伝わらなかったり、マイナスに捉えてしまうこともあるかもしれません。
ですので、まずは本人さんがその場から1日でも離れてみる。という経験をして、「あ、楽かも」という経験をするだけでも、また現状が変わるかもしれないなとも思いました。
『逃げる勇気』読んでよかったと思います。
それでは次回もよろしくお願いします。
参考文献
『逃げる勇気』
著者 和田秀樹
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