障がい者雇用における求められるPCスキルについて(前編)~基本的な操作というのはどこまでなのか?

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障がい者枠で就職活動をされており、事務職を考えている方々は、求人票を見ていると、PCスキルがどこまで必要なのかが気になるところではありませんか?企業によって、求人票に書かれている必要な経験等でPCスキル(ワード・エクセル)しか書かれていないので、自分が持っているPCスキルがどこまで通用するのか分かりにくい所があります。私自身の体験も含めて、これから就職活動される方の参考になればと思い書かせていただきます。

 

仕事の内容によって求められるPCスキルの違い

事務職を目指すに当たって、絶対条件になってくるのがPC操作です。必要な経験等の欄に不問と書かれても、仕事内容の欄にPCを使用する仕事内容と思われる内容だと、必然的にPCを扱います。求人票にはっきりとどこまで(例 VBAが使える方・IF関数及びVLOOKUP関数を使える方など)のスキルが必要と書かれていれば、ある程度推測できますが、基本操作のみや初級程度と書かれていると、企業が求めるスキルと自分が持っているスキルがどこまで通用するのか、分かりにくく面接を受けた後の実技試験などでギャップを感じます。

現在、就活している人達や働いている人全員が、PCのスペシャリストとは限りません。

これまでの仕事で、PCを使用することがなかった・その会社独自のPCシステムしか使用していなかったので、マイクロソフトオフィスを使うことがなかった・就労経験が無い等、就労移行支援などで、現在オフィス全般を教科書で習っている最中の人や、PC自体の操作は家でインターネットやメールだけなど、さまざまな方がおられると思います。そういう方はオフィスを使いこなすことに不安を覚えていることも仕方ないことだと思います。

マイクロソフトオフィス2007と2010以降では画面の見ためが変わったため、戸惑う方も多いと思います。今、就労移行支援などで勉強しているもしくは過去、使用していたPCのオフィスのバージョンと会社が使用しているオフィスのバージョンが違うことがあります。面接の時に質問で聞いてみることも大事になると思います。

会社にとって必要なPCスキルとは?

しかし会社によって、決められたフォーマットもしくはテンプレート(エクセル・ワード)が用意されている場合もあります。この場合は、決められた入力ルール(全角と半角の違いなど)を守ることで、マイクロソフトオフィスの特別な専門知識がなくても大丈夫な場合もあります。 過去、私がいたデータ入力中心の会社の面接での実技試験は、タイピングの速度が1分間に60文字以上で正答率99.5%以上が合格ラインでした。日本語ワープロ検定の基準でいうと準1級から1級レベルのスピードを求められました。ですが、エクセル・パワーポイントの実技試験はありません。あくまで入社時点での最低限のスキルですので、配属先によって仕事にエクセル(関数)・パワーポイント・VBAなどの知識を覚えていかなければ、仕事に支障が出るために、自分で仕事をしながら覚えていくことも必要になってきます。

よく、求人票に書かれている必要な経験・仕事内容でデータ入力や集計と書かれていても、その会社が独自のフォーマット使用している場合などで、必要なスキルが変わってくると思います。もし、フォーマットが無ければ、データ入力では白紙のエクセルシートから自分で罫線を引いて表を作成し、作業に必要な関数を自分で考えて入力しなければなりません。集計ですと、ピボットテーブルやアクセスの知識が必要になってくる場合もあります。このように職種別によって必要とされるスキルが違うことがよくあるので、パソコンの教科書を一通り読んで覚えたとしても、会社によってよく使用する機能と使わない機能が会社によってガラッと変わります。一度、覚えても使わない機能はどうしても忘れがちになってしまいます。

以前、ハローワークの職員の方に、求人票に書かれているPCスキルのことで尋ねたことがあります。求人票に書かれているPCスキルの必要な経験等は企業によって基準がまちまちなので、はっきりと答えられないという話を聞きました。求人票で書かれている経験や資格は、必要最低限な知識という前提で考えて応募した方が余裕を持って面接に臨むことができると思います。

私自身の経験を振り返って

私自身も、自宅でPCを触っていましたが、会社ではマイクロソフトオフィスを使用せず、会社独自のPCシステムを使用して仕事をしていたため、エクセル・ワードに関しては素人でした。事務職に転職するにあたり、障がい者向けの無料PC講座に通い基礎から講習で教えてもらいながら、日本商工会議所検定2級を取ることまでできました。しかし、いざ就職が決まり実務になると使う機能が部署によって違い教科書通りには行きませんでした。そこで、分からないことが有れば、PCに詳しい人に教えてもらい、自分でインターネットから調べたりすることで、細かい知識を身に付けていきました。

次回のコラムでは、自分自身が仕事に際して便利と感じたマイクロソフトオフィスの機能を紹介と実習生OJTを担当していて、気付いたことを書きつづってみたいと思います。

tkbn

tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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