発達障害専門の就労移行支援事業所 atGPジョブトレ

発達障害 仕事 暮らし
就労移行支援事業所atGPジョブトレ大阪へ取材に行ってきました。

就労移行支援事業所atGPジョブトレでは、体調安定フェイズ就職活動フェイズに分かれており、体調安定フェイズではまず、長期就労を目指した体調安定と自身の障害特性の洗い出し、報連相の練習等を実戦的にやっていきます。例えば朝通所すると当日のスケジュールの予定をメールで朝報告として送信します、途中経過の昼報告、一日の締めの夕報告、と送るのが日課となっています。また、生活記録表と言ってその日一日の経過を記録したものを書きあげます(7時間睡眠した、いつ食事をとった、服薬した、等)、前日の影響が当日に出ていないかなどを見ていきます。そして、生活が安定してきて、自分の障害特性を洗い出した後に就職活動フェイズへと移行し、実際に就活に挑むことになります。

また、生活安定フェイズ、就職活動フェイズ両方で行われている「職業トレーニング」と呼ばれる「超実戦的」なカリキュラムがあり、実際の仕事とほぼ変わらない仮想業務の中で、自分にどんな障害特性があるかを見つけていきます。

施設長を務めていらっしゃる杉山さんにインタビューしました。


施設長の杉山佳恵さん

全国的にも珍しい発達障害専門の事業所

──発達障害について、どのように考えていますか?

皆さんそれぞれ、障害名が一緒でも全く違う特性を持っていらっしゃるので、それをより道筋を整理してあげることでより多くの方が社会に出られる、受け入れられると思います。発達障害の方は、きちんと準備をしていけば、より多くの可能性を育てられる、と私どもは考えております。

──発達障害の症状は多岐に渡りますが、支援についてはどのような点に留意していますか?

体調安定フェイズと就職活動フェイズと二つに分けているのですが、大事にしているのは、体験してもらって学んでもらうという事を、支援の中では──例えば職業トレーニングというものがあり、入力作業の場合1日30件できたとしても、そこの部分を「よくがんばったね」と見るのではなく、「その次の日、過集中からくる疲れで倒れていないか」という経過の部分を見ていき、体験の中からその人の特性を見つけていく事で長期的な目線で支援していく事を心がけています。

──支援をしていて、効果が出ていると感じる事はありますか?また、それはどの様なときですか?

過集中気味だった人が、自分でタイマーを付けて対処するようになる、などは分かりやすい部分ですが、他には最初はグループワークで皆と溶け込むことが難しかった人が輪に入り、自分の意見が言えるようになり、雑談を積極的にできるようになった、という時に効果が出ているなと感じます。

──支援していて難しいと感じる事はありますか?

いろんなパターンがありますけど、例えば就職活動の場合は、それは究極のマルチタスクだと思うのです、そこで「マルチタスクが苦手だ!」という問題が急に出てきたりするので、就職までに「ある一定の型」を作ってあげる、というのは難しいと思います。

──全国的に見ても発達障害専門の事業所というのは珍しいと思いますが、なぜ専門性の高い事業所を立ち上げたのでしょうか?

障害別にするということで、症状に合わせた支援が出来るという事がメリットになると思っています。同じ障害といっても、うつ病の方と発達障害の方で、例えば同じ報連相の練習をしていても発達障害の方のつまずき方と、うつ病の方のつまずき方では課題が違ってきます。そのため、専門分野を作って支援しています。

東京都・大阪府 就職実績No.1

──就職率や、その後の定着率についてお聴きしてもよろしいでしょうか?

就職の実績で言いますと、東京都、大阪府にて就職実績No1、当事業所では5か月で13名、定着に関しても90%以上という実績があります。

──利用者の状態は目に見えてよくなっていますか?

人によって差異はあります。例えばここ(atGPジョブトレ)の研修室に入ることもできず、最初は訓練室の隅っこで座っていることしかできなかった方が、グループのリーダーができるようになっていったり。周りの目が見えずに自分の話ばっかりだった方が、「~さんはどう思いますか?」と話題を振ってグループを活性化させていく姿を見るとそう感じますね。

──その他アピールポイントなどはありますか?

職業トレーニングというものがあります。それは実戦に近い形で負荷をかけ、上司役からお仕事を実際に振っていきます。もちろん、きちんと納期があり、計画を立て、グループワークや個人ワークでこなしていただきます。そうすることで、利用者さんそれぞれの特性の出方を見る事ができ、ひとりひとりに合わせた対処の仕方を考えていけるという強みがあります。

──今後の展望などはありますか?

発達障害とうつ病の併発の方も増えているので、その方々がより研修を受けられるように支援の方法、研修の動かし方を変えていければと考えています。

まとめ

今回取材させて頂いたリンクビー大阪は発達障害専門の就労移行支援事業所でしたが、うつ症状専門のシゴトライ大阪も同じ事業所内で運営しています。

また、運営元のゼネラルパートナーズではatGPという障害者専門の転職サイトを運営していいます。そのため就職にとても強い就労移行支援事業所となっています。

気になった方は是非、リンクビーへお問い合わせ下さい。

就労移行支援事業所リンクビー
http://www.linkbe.jp

at GP アットジーピー
https://www.atgp.jp

障害者ドットコムニュース編集部

障害者ドットコムニュース編集部

「福祉をもっとわかりやすく!使いやすく!楽しく!」をモットーに、障害・病気をもつ方の仕事や暮らしに関する最新ニュースやコラムなどを発信していきます。
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