発達障がい〜神からの贈り物〜

社会自立のためにまず何をすべきか?(『発達障がい~神からの贈り物~』第39回)

発達障害

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『発達障がい ~神からの贈り物~』 第39回 <毎月10日連載>

昨年末あたりから、自立に向けた取り組みについて意見を求められる事が増えてきました。つい先日も雑誌で私の原稿が掲載され、2月中旬あたりに別企画のトークがYoutubeでの動画も配信されるようです。4月には地元の行政方面からも多くの人の前で話す機会をいただいています。

以上、まことにありがたい限りなのですが、『自立』というキーワードでコメントを求められた際に必ず忠告することがあります。それについて今回は少しお話ししようと思います。つい、数回前のコラムで自立支援には3段階のステップがあることを紹介しましたが、今回は少し角度を変えて説明してみます。

『自立』という言葉の対義語をご存じですか?少し考えて『依存』と帰ってくる場合が経験的に多いように思います。皆さんは対義語についてどう思われますか?少し驚きを持った方もいるのではないでしょうか?『自立』とは『依存』しなくなること。言葉の上ではとても簡単な事。全く依存せずに生きていくことなど社会生活ではできません。しかし、その度合いが大きいほど自立からかけ離れていくことはお解りいただけますよね。

更に、自立には大きく分けて経済的自立と精神的自立の2つがあるように思われます。実は相談を受けるほとんどが経済的な自立についてのことで、残念ながらそのほとんどの人たちが精神的に自立度が決して高くないと言えます。

私の周りで経済的に自立できない事例のほとんどは仕事に就けない、もしくはついても長く続かないことと、一方で収入はあってもそれ以上に浪費してしまう、というもの。仕事に長くとどまれない人のほとんどに共通することは人間関係を保てないこと。人間関係を破綻させやすい人の多くは精神的に依存体質の人が圧倒的です。仕事のミスが多くても精神的自立度が高い人はしっかり反省し、対策を立てられる、そういう人は社会での活躍する場所は限定されるかもしれないが、活かされやすい。次に収入以上の浪費を繰り返す人たちを多く見てきて共通すると思われることは現実逃避している人が多いということと思われます。アルコール依存症やギャンブル依存症の人たちは、決してアルコールやギャンブルが根から好きなわけでなく、自分が向き合うべきことから逃避するために依存していると考えた方が妥当的でしょう。同じように浪費を繰り返す人たちも浪費依存症になっている場合が圧倒的のように見受けられます。依存症=自立度が低い、簡単に成り立つ等式ですよね。

中には、経済的に自立度が高いながらも精神的依存度が高い人たちも稀に見ます。もしかしたら私もそうだったかもしれません。その結果として私は家庭を崩壊させてしまった。経済的な自立度が高いからと言って幸せに暮らせている人はそうそういないように思います。

以上のことなどから、『自立したい』という相談の申し出については、まず第一に精神自立度を高めることを勧めています。精神的に依存度の高い人が社会に出ても失敗を繰り返すことが容易に想像できてしまいます。失敗から学ぶことも悪くはありませんが、仕事をクビになったり人間関係のギクシャクの渦に入り込んでしまえば回復するまでの時間も多く費やしてしまう。精神的な自立度を高めることこそが社会的な自立の大きな第一歩と言えるのではないでしょうか?

 アダルト・チルドレンという言葉は聞いたことがありますか?私が見る限り、社会自立度の低い人のほぼすべてに近い人たちがアダルト・チルドレンのようにおもえます。アダルト・チルドレンがどういったものであるか、どのように対処すれば良いかについては機会を改めようと思いますが、一度学んでみてはいかがでしょうか?

公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

Kei(ケイ)スズキ

Kei(ケイ)スズキ

いずみハッタツ友の会代表 就労継続A型事業所職員、高知大学農学部卒
放送ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、カメラマン、道化師、学習塾経営など職を転々とする。10年の鬱の後に発達障害の診断を受ける。現在は福祉職員として当事者目線での支援を行う傍ら、ピアカウンセリングサポートにも積極的に関わる。自称『人生を楽しむパイオニア』
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