パニック障害とは?~その症状と対処法

パニック障害・不安障害

出典:Photo by Felix Koutchinski on Unsplash

パニック障害とは、不定期に予期せぬパニック発作に突然襲われ、またその発作への恐怖、不安に生活を侵される病です。 私も過去にパニック障害に苦しめられましたが、今はかなり症状も落ち着いています。パニック障害は誰もがなりうる病気です。しかし、きちんと対処すれば、悪化を防ぐことができます。残念なことに私自身は、対処法を誤りうつ病を患うまで悪化してしまいました。「少し休憩していれば収まるので、病院に行く程じゃない」と自分に言い聞かせていたことを今では後悔しています。

これを読んでいる人達がそうならないように、私の体験談を例に「パニック障害」について解説していきます。

私の体験談~初めての発作

私がパニック障害の症状が出たのは、30歳を過ぎた頃、当時勤めていた会社に入社して5年目のことでした。当時、仕事中に心臓が締め付けられるような痛みがたびたび起きていました。土曜日も仕事が多く、最初はあまり気にせず病院に行きませんでした。

しかしある日の夜、それまでに感じたことが無い痛みに襲われました。まるで心臓を鷲掴みされたような痛みが朝まで続いたのです。「このままでは、呼吸ができなくて死んでしまうのでは」ととても怖かったのを覚えています。

翌日、仕事を終えてから、心臓の疾患を疑って内科に行きました。しかしそこで「パニック障害です。原因は心臓ではなく、精神的なものです」と告げられました。まさか自分が精神的な病気になるとは思っていなかったので、非常にショックでした。

内科の医師の診断のもと投薬治療が始まりましたが、自分の体調だけでなく職場の環境も悪化し続け、最終的にパニック障害だけでなく「うつ病」も発症してしまいました。そこから長い闘病生活が始まったのです。

私の体験談~2度目の発作

2度目の発作は、特例子会社に入社して数年、契約社員から正社員になってしばらくしてから起きました。当時の私はパワハラを受けており、非常にストレスが溜まった状態でした。ある日突然、会社内で心臓発作のような痛みに襲われ、その場でうずくまってしまったのです。

その様子を見ていた、先輩社員から上司に報告が行き、個室に呼び出されました。「何が原因なのか病院へ行って、診断書を出してこい!」と言われ、心臓外科へ受診するも異常なしと診断されました。その診断書を会社に提出しましたが、「会社は障害に配慮している。原因はお前自身だ!」と一蹴されてしまいました。その言葉で自分の心の中の何かが壊れていくのを感じ、休職そして、退職を選びました。

パニック障害の症状

パニック障害になる不定期に予期せぬパニック発作に突然襲われます。私の場合は心臓発作のような胸の痛みが「パニック発作」の症状として現れます。

また、発作の間に「予期不安」と呼ばれる症状がでるのが特徴です。一度発作が起きると「またあの苦しみが襲ってくるのではないか」と不安に駆られます。これら二つがが積み重なることで、日常生活に支障をきたしてしまいます。

急な発汗、心臓が痛い、呼吸が苦しいなどの「身体症状」から、見て見ぬふりをするケースも多いです。内科で「身体に異常がない」と言われても放置すれば、症状が悪化するだけなので、少し勇気を出して心療内科や精神科に受診するべきです。

パニック障害になりやすいタイプ

パニック障害は誰もがなりうる病気です。しかし、"なりやすい人"がいるのも事実です。

パニック障害は、男女比でみると、女性が男性に比べて3倍罹りやすいと言われています。

また、以下の項目に当てはまる方は要注意です。

仕事や家事などで、精神的にストレスが溜まりやすい性格

完璧主義かつ、神経質で強迫観念が強い性格

頑張り屋で、自分を犠牲にする性格の人

などがパニック障害になりやすいと言われています。

パニック障害の有効な治療法は?

パニック障害に対する治療法は、2つあります。投薬治療と認知行動療法です。

投薬治療は、主に抗不安薬と抗うつ薬が使用されます。抗うつ薬はパニック症状を「起こしにくくする」ために、抗不安薬はパニック症状が出たら「押さえるため」に使用されます。効き目に即効性がありますが、副作用もあります。医師の判断に従って服用して下さい。

認知行動療法は、現実の受け取り方、ものの見方である認知に働きかけて、ストレスを軽くする治療法です。「ストレスを軽くするために自分の考え方を楽にする方法」と考えるとわかりやすいです。自分自身の認知を変えることは難しいですが、少しずつ無理のない範囲から始めていくのでそこまで身構えなくても大丈夫です。

もし、仕事が原因で悩んでいる方は・・・

パニック障害はあらゆる精神疾患と同じように、自然に治るものではありません。適切な治療とストレスの原因を突き止めることが大切です。何が自分を苦しめているのか原因を突き止めて、見極めることが大事です。ストレスの原因を根元から断ち切らないと、再発する可能性さえあります。

私の場合は、2社連続でパワハラが原因で辞めざるを得ませんでした。結果としては、辞めて良かったと思っています。ストレスの原因が職場なら、思い切って転職することも大事だと知ってほしいです。無理して頑張っても、自分自身を苦しめるだけですから。

参考文献

【東洋経済ONLINE 「パニック障害」10人に1人がかかる病の対処法】
https://toyokeizai.net/

【ドクターズ・ファイル パニック障害】
https://doctorsfile.jp/

tkbn

tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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