発達障がい〜神からの贈り物〜

column5月号 人間関係に於いて、コミュニケーション能力以上に大切なこと(『発達障がい~神からの贈り物~』第114回)

発達障害

UnsplashSid Balachandranが撮影した写真のSid Balachandranが撮影したイラスト素材


『発達障がい ~神からの贈り物~』 第114回 <毎月10日連載>

今年の春は雨が多い。アウトドア派の私には少し物足りない。なんだけど実はそれどころじゃない。2月に外科手術を受け、その後合併症の神経痛に悩まされ入院が長期化し、退院はしたものの体力が回復しない。山や海でのアクティビティは命を危険にさらすことも多いので、そもそもこんな状況では天気どうこうのところでない。根本的な問題に直面している。

さてさて、今回は人間関係についてお話ししたい。これまでも何度も触れてきたが、今回は根本的なところからお話しする。

これまで多くの人間関係に悩む人の相談に乗ってきた。これは発達障害者だけでなく、多くの人が悩む共通の問題かもしれない。そして、彼らのほとんどがコミュニケーション能力を向上させたいと願う。もちろんコミュニケーション能力が高いことは人間関係に於いて最も大切なスキルの一つと言えそうだ。だけど私にはコミュニケーション能力以上に大切なことがあるように思える。

ではコミュニケーション能力とはいったいどういうことを言うのか?多くの人は語彙力を増やすことや人前で物怖じしないこと、巧みに言葉で伝えることのように考えている場合が圧倒的に多いように私には見える。つまり饒舌になりたいのだと。

さて、ここであなたの周りの人を振り返って欲しい。平気で嘘をつく人、自身のミスを簡単に責任転嫁する人、人を蔑む人、そんな人はどこにでもいるように思える。そして彼らは饒舌な人が多い。その場をうまく切り抜ける最上のテクニックが口から出任せだと言わんばかりに。そんな彼らをあなたは信頼できますか?人間関係の基本は信頼ではないでしょうか?

一方で口下手であっても寡黙で自身の問題にコツコツ取り組める人だときっと信頼できるのではないでしょうか?つまり、誠実さが信頼を生み、信頼が人間関係を育む、そうは言えないだろうか?逆に誠実さがない饒舌は信頼をより失墜させるとも。

私自身は放送作家やディレクターを生業とした過去があり、決して口下手ではなかったと思うが、上記のことがより理解できたことで自身の人間関係が一段深い領域に入れたように思える。そして人間関係の構築が自身のコミュニケーション能力を伸ばしてくれているようにも。

私は決してテクニックを否定しているわけではない。しかし、基礎を疎かにして得られるテクニックなどごく限られたものしかあり得ないのではないでしょうか?

コミュニケーション能力を向上させる前に、今一度誠実さというものに向き合ってみませんか?テクニックなどなくても違った景色がぼんやりと見え出すかもしれません。


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Kei(ケイ)スズキ

Kei(ケイ)スズキ

★個人学習塾えるすた講師
★いずみハッタツ友の会代表、高知大学農学部卒
★過去職歴:放送ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、カメラマン、道化師、学習塾経営、Webプログラマーなど
★10年の鬱の後に発達障害の診断を受ける。現在はピアカウンセリングサポートにも積極的に関わる。自称『人生を楽しむパイオニア』
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