家族に障害を打ち明けて変わったこと②~障害診断後の思考の変化

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出典:http://www.photo-ac.com

◀︎前回のページ:家族に障害を打ち明けて変わったこと①~明らかになる自分の特性、周りの特性

ストレスにしない対処法を身につけることができた

・境界線の確保
自身と周囲の困った部分を「障害特性」として捉え見つめ直すことで、少しずつ変化が見られるようになりました。と言うのも、一人一人「どうして自分はうまくいかないんだろう」と思っていた部分は、ろくな知識も持たないまま個人の性格によるものだと思い込んでいました。そうした今までの必定以上に「自分はダメな人間だ」と思い悩む自責、或いは「周りがダメだ」と喚く他責の幅が徐々に狭く、少なくなっていったのです。つまり、障害特性という枠組みを肯定することにより、自責の念に囚われず自己と他者の「境界線」を引くことが出来るようになりました。「今の自分には難しい」と感じることも、必ず達成しなくてはならない、自分にはその責任がある、そんな強迫観念じみた考えが強いストレスに繋がっていたのですが、難しいものについては断りを入れられるようになったのです。また、相手の障害について知識を得ることで、ある程度の対処法を身に付けることが出来ました。

・自己開示の方法を考えるようになった
障害とまでは言わずとも、自分や周りが困らないよう、あらかじめ前もって自身のことを説明しておけるに越したことはありません。今どういう体調や気分なのか、どういうことに苦手意識があるか、自分にはどういう部分があるかなど、家庭を始め今まで自閉的だった他人との交流において、自然と自己開示の機会が増えました。特に感情については、「怖い」「嬉しい」など、なるべく一次的なものを言い表すよう心がけています。

両親との関係にも変化が

今まで被害として捉えてきた両親の言動や行動を「純粋な悪意によるもの」ではなく、「障害によるもの」と認知し直すことで、本当に少しずつですが、家族との日常会話も出来るようになってきています。障害として診断を受け、更には両親にも問題があったと伝えられた当初は戸惑いや混乱だらけではあったものの、結果として筆者の場合は徐々に良くなりつつあるというのが現状です。この記事を読まれる方には、様々な事情により、自身の悩みを誰にも打ち明けずひっそりと生きている方も多くいらっしゃるかもしれません。この記事はそうした方々について、否定する意図は全くありません。しかし、もしそれらのことで息詰まることが起きた・起きている場合、この一個人の経験談が参考になれば幸いです。

plateau

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AC(愛着障害)由来の不安障害・気分変調性障害を持つ20代。また、医師からHSPであるとも告げられています。弦楽器と芝居の経験から身体感覚面での手掛かりを得た後、失感情症・失体感症の改善のため約1年フィジカルセラピーを続けました。現在も自身で取り組んでいます。趣味はハーブと音楽、映画観賞。「感じる」ことをテーマに、自身を癒していくことを最優先に生きています。

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