HSPと、ともに。

HSCとは?私も人一倍敏感な子ども時代を過ごしました〜HSPと、ともに。<vol.19>

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HSPと、ともに。vol.19 <毎月1日連載>

HSPの子ども、HSCって知っていますか?人一倍敏感な子の事をHSC(Highly Sensitive Child)と言います。非常に繊細で傷つきやすく、少し怒られただけでもトラウマになりやすいです。すぐにびっくりしたり、音やにおいや大声などの刺激にも敏感で、すぐに泣いたり恐がったりしますが、その分、人の気持ちに敏感で、いじめなどもしない、大人しいですが、とても優しくて良い子だと言われています。また、正義感も強く、弱者には優しく、平和主義です。HSPと同じく5人に1人の割合で存在しています。

敏感な子の子育ては、他のそうでない子と違って、戸惑ったり、悩んだりするかもしれません。その子らしさを大切に、ペースを尊重する安心感が一歩踏み出す勇気になるのです。私もHSCでした。やはり、自分も周りも、人と少し違うところがあって変わっている子どもだと思っていました。学校には通っていましたが、苦手な事がとても多く、遅刻や欠席をしながら、なんとか高校まで卒業出来ました。

子どもの頃、私が一番思い出に残っているのは、捨てられた子犬を1人で世話をしていた事です。保健所に連れて行かれると処分される事を知って、何とかしないといけないと思い、空き地で2匹の犬の世話をしていました。なついた犬が私の家の周りをうろうろするようになったので、迷惑がった近所の人が家の門にその犬をくくりつけました。家族で話し合って、飼うことになりました。これで処分されずに済むと思って、とても嬉しかったです。このように、普段は1人で本を読むのが好きで、一見大人しい子どもが、弱者を守るとなると、思い切った行動をする事もあります。

学校では、友達のグループで行動する事も苦手です。人のペースについていけないし、無理をしてあわせて一緒にいるとストレスになります。やはり、1人で読書をしたり、絵を描いたり、星を観たり(夜は危ないので父がついて来てくれましたが)、音楽を聴いたりするのが好きでした。また、オシャレやインテリアなどにも興味があり、自分の服を選んだり、授業参観の母親の服も選んだり、母の髪の毛を結んだりしてよく遊んでいました。部屋の模様替えも好きでした。

体は弱い方で、よく風邪をひいたり、朝礼でめまいや立ちくらみがしたり、給食を残したり、食べるのも遅かったです。先生の怒鳴り声も恐く、いじめを見ても自分の事の様に悲しくなりました。遠足では、自分の興味のある所に進み、はぐれて迷子になった事もありました。無事に合流出来ましたが、高校生の時は、集合時間に間に合わなくて、クラスメートに迷惑をかけてしまいました。2年生のクラスがはじまってすぐだったので、そのおかげで覚えたと後で言われました。その当時はわかりませんでしたが、私は発達障害もあるので、その傾向が出たのかもしれません。学習障害もあるので、勉強も苦手でした。人より出来ない事が多く、人よりおとっていると思い、将来が不安でした。

母はとても過保護で、心配性で、よく子育てに悩みました。親に怒られたら、おじいちゃん、おばあちゃんに逃げていました。HSCにとって、安全な居場所は本当に大切です。あまりきつく怒るのは、やめた方が良いと思います。育てにくいと思うところも多く、大変かもしれませんが、話をじっくり聞いてあげると安心しますし、他の子と比べずに、自分のペースを尊重してもらう事で、のびのびと成長します。

子どもが「いや」と言ったら本当に嫌で、「こわい」と言ったら本当に恐いのです。「大丈夫だから!」などと言わずに「こわいんだね」「いやなんだね」と認めて見守ってあげると良いです。無理にやらせると、ストレスが溜まってパニックになったり、過呼吸になったり、健康に悪影響になります。良いところを見つけて、ほめながら育てると、他の子よりプラスの影響をより受けると言われています。その子らしさを大切にしましょう。

川田 直美  障害者ドットコム株式会社スタッフ

川田 直美  障害者ドットコム株式会社スタッフ

HSP、ASD(自閉症スペクトラム)、ADHD、LD(学習障害)があり、発達障害をコンプリート。パニック障害もあり、生きづらさも感じながらも、日々楽しくいこうと考えている。今まで、花屋、ケーキ屋、カフェ、デザイン企画、オリジナル雑貨制作などいろいろな仕事を経験。自然と犬と本が大好き。

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