精神科に行くことを迷っているなら

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出典:https://unsplash.com

もしあなたが精神科に行くかどうか迷っているとしたら、迷わず「行く」ことをおすすめします。と、いうのも、わたし自身、精神科に行くことを2ヶ月間拒み続け、最終的に病院に行った結果、確実に前に進むことができたからです。なぜ、行ってよかったのか?その理由を、体験談を交えながらお話したいと思います。

病院に行くことを拒んでいた

わたしは2年前に過労のため体調を崩し、心身ともにボロボロの状態で、当時は手当たり次第、病院に行っていました。しかし、どの病院に行っても、血液検査は異状なし、医師は顔をしかめるばかり。「どうしてこんなに身体がしんどいのに、どこも悪くないんだろう」と不思議に思い、次第に、どうせどこの病院に行っても結果は同じ、という考えに陥り、完全に医師への信頼をなくしていました。

もともと頑固な性格なため、一度決めたら考えを変えず、退職後、絶対に自力で直してやる、の一点張りで、病院にも行かずじまいとなっていました。それから、本やインターネットでいろいろと調べ、ウォーキングをしたり、思考を変えてみるなど、自分なりに試行錯誤しましたが、どれも全く上手くいかず。挙句の果てに、毎日「死にたい」という状態にまで自分を追い込んでしまい、このままでは自分が自分でなくなってしまうのではないか、と怖くなってから、初めて精神科に行くことを決意しました。

精神科に対する恐怖心

病院に行くことを決意したのはいいものの、病院に対する恐怖心は少なからず残っており、その時のわたしにとって、病院に行くというのは非常に勇気のいる行動でした。

行きたくない理由が3つありました。まず1つ目は、精神科がどんなところか分からない、なにを聞かれるのか分からないという未知の世界だからです。しばらく家族以外の人に会っていなかったため、人に会うこと自体に恐怖心が芽生えていました。

そして2つ目は、病名を告げられるのが怖かったことです。自分で症状を調べているうちに、少なからず、自律神経失調症、うつ病、発達障害、などの精神疾患に関する文字はよく見ていました。なので、実際に、「あなたはうつ病です」とストレートに言われることが怖く、なにより自分がうつ病だと認めたくなかったのです。

最後3つ目は、薬に依存するのではないか、と思っていたからです。今まで自力で直そうとしていたいちばんの理由が、この薬を飲みたくないという思いから来ていました。一度飲み始めたら離れられなくなる、依存してしまう、と思い込みに捕らわれていました。

初めての精神科

びくびくしながら精神科に行き、医師から告げられた一言は、「うつ病です。重症です。」でした。号泣しました。しかし、現実を突きつけられるとともに、やっと認めてもらえた、という安堵感がありました。あとから思うと、わたしは行き場のないこの想いを、ずっと誰かに救ってほしかったのだと思います。看護士さんからの「2か月間、ひとりでよくがんばったね」と、医師からの「来週もう一度来てください」と指切りしながら言われた言葉だけを頼りに、来週まで生きようと思いました。

精神科に行ってよかったこと

それから精神科に通院し始め、徐々に自分の中に溜まっていたもの、誰にも打ち明けられなかった思い、幼少期の心の傷を話すことができました。わたしが精神科に行ってよかったと思うことを具体的に2つお話します。

まず1つ目は、外に出るきっかけができることです。うつ症状で悩んでいる方の多くは、家にいることが多いと思いますが、病院に行くということで、外に出るきっかけが増えることになります。もし、最初は実際に行けなくても、靴を履いた、玄関のドアを開けた、までできたら、自分をほめてあげましょう。少しずつスタートすればいいです。慣れてくれば、病院以外にもきっと出掛けられるようになると思います。

そして2つ目は、自分の悩みや気持ちを外に吐き出すことができることです。わたし自身もそうでしたが、真面目な方は、なんでもひとりで解決しようとして、自問自答を繰り返し、ひとりで悩む方が多いと思います。ですが、ひとりで悩んでいてもずっと苦しいだけです。手を差し伸べてくれる人は必ずいます。少しだけ勇気を出して、自分の思いを話してみてください。それが前に進めるきっかけになるかもしれません。

もし迷っているなら

わたしは精神科に行くことによって、自分の気持ちを外に吐き出すことができ、徐々に生きることが楽になってきました。最初は、薬を飲むことも嫌でしたが、今は依存しているとは思っていません。前に進むためのひとつの手段であり、今の自分には必要なものと思って、薬と付き合っています。うつ病改善のきっかけがなにかは人によって違うとは思いますが、もしあなたが精神科に行くか迷っているなら、一度は行ってみてもいいのではないかと思います。この記事が、今、苦しんでいるあなたの手助けになれば幸いです。

まんた

まんた

病名:うつ病
年齢:20代女性
趣味:ヨガ、歌う、ウォーキング
現在は就労移行支援事業所で就職活動中。

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