過集中による疲れを防ぐ日常生活の送り方と休憩の取り方

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過集中とは、短期的にものすごい集中力を発揮する発達障害の障害特性です。過集中には、仕事に活かせれば高い生産性を発揮できる反面、集中力が切れた時に疲れきってしまうという困った点があります。過集中による疲れを防ぐためには、仕事中に休憩を取ることが不可欠です。今回は、過集中の傾向がある私が実際に行っている日常生活の送り方と休憩の取り方をご紹介したいと思います。

過集中とは?

過集中とは読んで字のごとく、「集中しすぎる」ことです。過集中とは、短期的にものすごい集中力を発揮したり、自分の興味関心が強い特定の物事に時間を忘れて没頭したりする発達障害の障害特性です。過集中の良い点は、仕事や創作活動などに活かせれば高い生産性を発揮し、優れた成果を残せることです。それに対して、過集中の困った点は、集中力が切れた時に一気に疲れが来てしまい、他の活動や仕事との切り替えができず不都合が起こってしまうことです。

日常生活の送り方

まず、過集中による疲れを防ぐための日常生活の送り方をご紹介したいと思います。

①仕事中に1~1.5時間に1回を目安に5~6分の休憩を取らせてもらうようにしましょう。時間の経過を知るためには、音の鳴らないバイブレーション式のタイマーを使ったり、周りの人に声掛けをしてもらったりし、1~1.5時間経ったら、作業が途中でも休憩を取る必要があります。過集中の傾向のある方は、あらかじめ上司にそのことを伝えておいた方が良いでしょう。

②栄養のバランスの良い食事を摂るように心掛けましょう。特に、アミノ酸、ビタミンB群、ビタミンC、クエン酸を意識して摂れるように毎日の食事を見直すと良いでしょう。

③十分な睡眠を取るようにしましょう。1日に7時間以上は睡眠を取った方が良いと思います。

④毎日、適度な運動を行いましょう。ウォーキングなどの有酸素運動を1日に20分以上行うと、運動による疲れでスムーズに眠れると思います。私は自宅から就労移行支援事業所までが遠いこともあり、毎日1万歩以上歩いているので、毎晩スムーズに眠れています。

休憩時間に行うこと

次に、私が実際に休憩時間に行っていることをご紹介したいと思います。休憩の取り方のポイントは、仕事とは全く関係のないことを行うことです。

①意識的にトイレに行くこと・・・立ち上がって席から離れることで、気分転換を図れます。時間が許すのであれば、屋外に出るのも効果的です。過敏性腸症候群と過活動膀胱の症状がある私は、休憩時間中にトイレに行って精神的な安心感も得るようにしています。

②伸びや簡単なストレッチを行うこと・・・デスクワークで同じ姿勢を取り続けると、血流も悪くなり、体の疲労度が増します。また、パソコンの画面を見続けていると目が疲れます。1~1.5時間経ったら、作業が途中であったり、気分が乗っていたりする時でも、意識的に手を止め、凝り固まった体をほぐす必要があります。 伸びや簡単なストレッチを行い、血流が良くなると、体がすっきりし、気分転換にもなります。

③意識的に肩や全身の力を抜くこと・・・仕事中はどうしても肩や全身に過剰な力が入りがちなので、意識的に肩や全身の力を抜き、リラックスを試みる必要があります。5~6分の休憩時間で、いろいろと姿勢を変えると、リラックスできると思います。伸びや簡単なストレッチをしながら行うと効果的です。

④眼鏡を外してボーっとしたり、軽く目を閉じたりすること・・・パソコンの画面を見続けていたり、目の前の作業に集中し続けていると、目が疲れます。また、近視と乱視のひどい私は度の強い眼鏡をかけていますので、それだけ目が疲れやすいです。人間は目から一番多くの刺激を受けますので、意識的に目を休めるのは効果的です。

⑤持参した飲み物を飲むこと・・・私の場合、夏は気温のため、冬は暖房の効き過ぎのため、発汗量が多くなります。また、精神科医から多量の薬を処方されていますので、薬の副作用で口や喉が渇きやすいです。水分補給をして口や喉を潤すことは、過集中の疲れを癒し、気分転換を図るのに非常に有効です。1日に1~1.2リットルが目安です。

⑥持参したお菓子を食べること・・・許可を頂ければ、少量のチョコレートやキャラメルなどのお菓子を食べることも効果的です。コラムを書くような頭を使う作業をした後は、脳が糖分を欲するからです。ただし、スナック菓子は高カロリーで塩分も多いので、おすすめできません。また、食べ過ぎないように注意しましょう。

⑦仕事が終わった後の楽しみを考えること・・・例えば、「今日の夕食に何を食べようか?」、「帰ったら、どのテレビ番組を観ようか?」など、仕事が終わった後の楽しみのことを考えると、仕事で過集中になった気分を転換でき、リラックスできます。メリハリをつけて行えば効果的です。

まとめ

過集中の傾向のある私が実際に行っている日常生活の送り方と休憩の取り方をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたか?

私は行っていないのですが、この他にも、音楽をスマートフォンで聴くことや漫画などの本を読むことも良いと思います。

就労移行支援事業所では、昼休みにスマホを触っている人が多いです。私も昼休みには、トイレに行って歯を磨き、余った時間に障害者ドットコムのホームページにアクセスし、いろんな人のコラムを読んだり、他の利用者と話をしたりしています。

就職すると毎日7時間以上は仕事をしなければなりませんので、その間中ずっと過集中の状態が続くと、身も心ももたなくなり、仕事を続けることが難しくなります。休憩には、仕事の生産性を上げる効果があり、これは科学的にも証明されています。このコラムが、皆さんが自分に合った休憩の取り方を見つけ、毎日の仕事や作業のパフォーマンスをベストなものにするのに、少しでも役立てば嬉しいです。

参考文献

「困りごとのトリセツ―取扱説明書―集中しすぎる|【キャンペーン】発達障害って何だろう(1)|特集・コラム|NHK健康チャンネル|NHKオンライン」
https://www.nhk.or.jp

「息抜きの方法20選:仕事や勉強の休憩中にやること」、「サルワカ|サルでも分かる図解説明マガジン」https://saruwakakun.com

サンライズ

サンライズ

40代の男性。2年生で高校を中退。その年にメンタルクリニックを受診し、抑うつ状態と診断される。うつ病と闘い、自身の発達障害を疑いながら博士課程に進学するも、博士号は取れずじまいで単位取得満期退学。これを機に、それまで主治医の方針で「疑い」のまま保留になっていた自閉症スペクトラム障害の診断を受ける。現在は一人暮らし。趣味は読書、音楽(邦楽)観賞、YouTube、クイズ番組を観ること。

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