統合失調症、強迫神経症だからこそ才能を発揮~芸術家・草間彌生が水玉模様を描く理由

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出典:https://www.photo-ac.com

芸術家・草間彌生。皆さんも、一度はこの女性の作品を見たことがあるのではないのでしょうか?カラフルな色の地に延々と描かれた水玉模様。水玉のカボチャや花のオブジェ…。筆者は草間さんの作品を初めて見た時に、その強烈なインパクトに度肝を抜かれました。水玉模様という少しレトロなモチーフにどこか懐かしさを感じますが、同時に気味が悪い、しかし作品全体から漂う独特のお洒落な感覚が、観る人にポップでクールな印象を与える、そんな作品だと感じます。

彼女の芸術性の高い作品群は、他分野のクリエイターたちにも多くの影響を与え、作品はもちろんグッズとして販売され、世界中の沢山の人達を夢中にさせています。

どうして水玉なのか

現在芸術性を高く評価されている草間さんですが、彼女は1929年、長野の裕福な家庭に生まれ、絵を描くようになります。高校を出た後に、京都の美術学校を卒業されます。ですが、日本画壇に失望し、実家に帰り作品制作をするようになります。地元での活動が中心でしたが、その後東京で作品を発表する機会にも恵まれたようです。

1957年、28歳のときには渡米され、制作の舞台は日本からニューヨークに変わります。前衛の女王と称され様々なパフォーマンスをしたり、立体の作品を制作されるなど、精力的に美術活動をされるようになります。このころ、自作映画が世界的な賞を受賞されるなど、様々な活動が評価されるようになります。

1973年には体調を崩し、帰国するものの、その後78年には、作家(文壇)デビューし、野生時代新人文学賞を受賞され、多彩な才能を発揮されるようになります。

しかし一方で草間さんは、10歳の頃から統合失調症、強迫神経症を患っており、彼女の作品のトレードマークの水玉は、病の幻覚、幻聴から逃れたいがために産み出されたものといわれています。心の苦しさを、繰り返し水玉を描くことで紛らわせていたのでしょうか?強迫的に水玉を描くことで、病の辛さを多くの作品に昇華していたようです。

また、彼女の作品にはカボチャも多く登場します。これも、彼女の実家のものからモチーフとして採用されたもののようです。

多くの作品で世界中の人がファンに

また、今日彼女の情熱的な作品は多くの人を夢中にさせ、多くのブランドがコラボグッズを販売しています。

ルイ・ヴィトンからランコム、そして大阪の堂島ロールまで!コラボはファッションのハイブランドから、お菓子までと幅広く、草間さんの水玉作品群の人気とパワーを感じずにはいられません。

彼女の病の苦しみはこのような作品を生むきっかけとなりましたが、多くの苦しみがあったのだろうと考えられます。しかし美術作品として昇華し、何十年と制作を続ける情熱と意思、継続力には、敬意を払わずにはいられません。

2016年には文化勲章を受章された草間さん。たぐいまれな情熱と作品のすばらしさで、まだまだ世界中の人を魅了してほしいですね。

mari

mari

30代前半の女性。
18歳の時進学と共に関西から上京。
体調不良で昨年関西に戻ることになりました。
就職を目標に現在就労移行支援事業所に通っております!
趣味は本屋とカフェ巡り、イラストが好きで、気持ちだけは元気。

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