私の過去の振り返り〜思考のクセと自己防衛心(後編)

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前編では、学生時代までを振り返りました。後編では、社会人になってからの振り返りと、自分の「すべき思考」と自己防衛心について気づいたことをまとめ、今後の考え方にもふれていきます。

社会人になって

日本に戻ってきて社会人になり、会社でも習い事でも、また仲良しペアというものが存在しました。また、私は一人になりました。私には、やはりどうしたら仲良しペアを作れるのかわかりませんでした。

大学生の時に開放されていた私の心は、社会人になって徐々にまた閉じていきました。最初に配属されたのは女性ばかりの営業部で、上下関係はもちろん、同期と言っても同じ部内ではライバルです。表面上は仲良くしていても、裏ではバチバチとした空気感を感じて、顔色ばかりうかがいながら仕事をしていました。

そして、仕事が忙しくなるにつれて、私の思考回路は「〜しなければならない」の連鎖となりました。この仕事を早く終わらせなければならない、お客さんの所に行かなければならない、その為に見積書を仕上げなければならない、書類を作らなければならない、などなど。いわゆる「すべき思考」にとらわれていったのです。

仕事だけに限らず、朝は早く起きなければいけない、部屋は片付けなければならない、など考えること全てが「すべき思考」になってしまい、できない自分を責め続けました。責め続けた結果、自分の考えとは真逆の行動となり、朝は起きられない、部屋は片付けられない、体調は悪くなる、目の前のこと全てがイヤになってくる、何もしたくないなど、うつ病の症状が出てきました。仕事は忙しく、一人で抱え込み、誰にも相談できず、自分の中で鬱々とした思考や気持ちがグルグル回ってしまうのです。

感情のコントロールができなくなり、うつ病と診断されて、休職していた間に、いろんな本やインターネットの記事を読みました。病気に関するものや、自己啓発に関するものです。うつ病の人が考えがちな思考のクセについての記事を読むと、全部当てはまっていました。
そして、「〜しなければならない」という考え方が自分を苦しめていることに気づきました。それに気づいてからは、意識的に「〜しよう、〜したい」に変換するように心がけました。

思いだせば、海外で生活している時は、常に無意識で「〜しよう、〜したい」の考え方で行動していました。また、自分で選択して、自分で行動を起こし、自分の好きなようにしている間は、しんどいことがあっても平気でいられたのです。

今でもすぐに「今日はこれをしないといけない」と考えがちになりますが、「今日はこれをしよう!」に変換するようにしています。自分で選択することが大事なのです。そうすれば、できなかった時に自分を責めなくなります。自分を責め続けている間は、自分で自分を傷つけているのと同じです。

振り返ると

振り返ると、心に蓋をしだしてから、自分の本当の気持ちやストレスに気づきにくくなり、鈍感になっていったのだと思います。何重にも自分に殻を作って、傷つかないようにと自己防衛心が常に働いていました。仕事でもクレームにならないように、先に何パターンもの回答例を考えてからでないと、顧客訪問や電話ができませんでした。これも自分が傷つかないようにするための自己防衛心からです。

今、就労移行支援所に通って、これらの振り返りができるようになりました。今までは自分と向き合うことから逃げ、自分の弱さを見せることを避け、自分で自分を守るあまり、自分を攻撃していたことにも気づきました。

「振り返りはしても、反省はしなくていいよ」と言われたことが、ものすごく心に響きました。今までの私は、振り返る事は反省だと思っていたのです。「失敗してもいい、次にできるようになったらいいのだから」この言葉にも救われました。無意識に「失敗してはいけない」と思い続けていたのです。まだ全ての「すべき思考」は修正できていませんが、気がついたらできるだけ早く修正するように心がけています。

振り返りを行うことは、自分の傷口を見るようでとても怖いです。しかし、見えなかった所に気づきも多くあります。ネガティブ思考で毎日を過ごすよりも、少しずつでもポジティブ思考に変換できるようにし、自分自身を大切にしていこうと思っています。

Plumeria

Plumeria

新卒から総合職の営業として働き、会社の変化の流れについていけず、入社14年目にしてうつ病を発症。2年半の休職を経て復職するも、休職前と同じ業務をこなすことを求められ、対応できずに退職に至る。学生時代にホームステイをし、英語圏への海外志向が強かったため、ストレス発散と癒しを求め旅行するのが楽しみであったが、徐々にその気力も無くなっていき、現在はハワイに行くことを目標に日本でハワイ文化に触れ合うことを趣味にしている。

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