事業所様ログインはこちら

障害者ドットコム

 >  > 「役目があるって有難いことだ。と思い込む」 佐久間勇人の2018年自由日記 vol.6
佐久間勇人の2018年自由日記,連載コラム

「役目があるって有難いことだ。と思い込む」 佐久間勇人の2018年自由日記 vol.6

「役目があるって有難いことだ。と思い込む」 佐久間勇人の2018年自由日記 vol.6
『佐久間勇人の2018年自由日記 』vol.6 <毎月30日連載>

5月26日(土)福井県に行ってきた

福井と言えば、越前そば、そして今は恐竜博物館!
でも今回の目的は「ふくい難病友の会」での熱い講演。
脊髄小脳変性症という病気をより多くの人に知ってもらい、また、この病気を通して私が感じた人間同士の繋がりの大切さを伝えたい。そんな思いを胸に、早朝の新幹線に飛び乗った。車椅子で♪。
3年前にも、同団体から依頼を頂いて講演をした。
あの時は初めて国体出場が決まった頃で、自分自身の競技生活は慌ただしく始まったばかり。
生活では未だ車椅子は使用していなかった。
福井駅に降り立った時、なんだか懐かしい気持ちと、しかし見える風景が少し低く病状の進行具合を改めて実感もして、清々しさと憂いに似た気持ちとが混ざり合って複雑な気分になった。
これはセンチメンタルジャーニー(感傷旅行)ではない。よし、前を向こう。

駅には高校時代の悪友、嶋田が迎えに来てくれた。
あんなにギラギラしていたのに、なんだか完全に棘が抜けて爽やかになっている笑
俺は元気だよと、伝えることができて本当に嬉しかった。
そしてそのまま講演に向かった。
題名は「神経難病を抱えながらも水泳を続ける理由」。
そう、俺はこれからも水泳を続ける。

嶋田、また会おう。皆さま、またいつの日かどこかで。
日刊県民福井新聞に掲載されました。ありがとうございます。

2018年5月某日、始めて使う、ある駅で

改札口まで続くスロープがあったので、車椅子を必死に漕いで登った。
駅員さんの所に行き目的地を継げると「こちら側にはエレベーターがありませんのでホームには降りられません。別の改札口へお回りください」と言う。
思わず文句が出てしまった。「この改札口から車椅子の人がホームに行けないんだったら、スロープって何なんですか?」と。
色々な人がここを使うだろうけれど、改札口までスロープを使いたいような人は、階段を降りられない人も多いんじゃないだろうか。これ、ユニバーサルデザインでもバリアフリーでもない。ただ、スロープを付けてみました、という形だけじゃないか。
こんな風に思う俺っておかしいかな?
無理やりでも笑い飛ばせば良かったな。

2018年6月2日(土)新たな病気

「血管迷走神経反射性失神」聞いたこともなかった。
親友と、お目当ての子(笑)に会いに飲食店に行った時だった。
そんなにお酒は飲んでいなかったけれど、トイレで意識を失った。
凄い音を立てて倒れこんだらしく、また、親友が私の名前を呼び続けながら顔を叩いて起こしてくれたが、反応はなかったらしい。結局、救急車の中で意識を取り戻した。
後頭部を強打しており、頭が相当に痛かったところからの記憶はある。
病院へ着き、点滴をしたままベッドに寝かされ、さっそくトイレでやり残したことを再開。
尿瓶を渡された時、ベッドで寝たままなんかできるのか?と思ったけど、意外に抵抗なくできた。
大きい方もしたくなり、こちらもトライした。意外に抵抗なくできた笑。
男性の看護師さんに終わりましたと告げると、そのままお尻を綺麗に拭いてくれた。
それも抵抗がなかった笑笑。
自分自身では出来ないこと、もう人様に頼っていくしかないのだ。
その後、CT検査でも異常が無く、付き添ってくれた親友と家から来てくれた父親と一緒に退院した。有難かった。
次の週は大会である。頭のコブは猛烈に痛いが、影響は出なさそうで良かった。それにしてもこの失神、次に起きてしまった時は命取りに成りかねない。アルコールはこれで辞めようと思う。

良い事だけでなく、悪い事も現実として起こる。
しかもこれからは、痛い事が確実に多くなっていくだろう。
それは身体的にも気持ち的にも。
それでもそんなことは百も承知。
出来事一つ一つを受け止めて、自分のものに取り込んでいくしかない。
心で泣きたくなっても、笑っていこうじゃないか。
人は、泣くことで悲しくなり、笑う事で楽しくなるらしいじゃないか。
ならば笑う方を私は選ぶ。
この病気なのに、なんであの人は楽しそうなんだ?そう思われたい。
それが役目なんだと思っている。

ライタープロフィール
佐久間 勇人 Powered by スマイリーエッジ
佐久間 勇人 Powered by スマイリーエッジ

2010年、小脳が萎縮し、伝達神経系が徐々に破壊されていく神経難病脊髄小脳変性症であることを知りました。そこから今日までは沢山の経験・後悔がありました。人と出会い、生まれた笑顔、そのありがたみを人一倍感じとり、今まで気が付かなかったようなことを学べてきたような気がします。ハンデがある。でも、それは「個性」でもある。そう思うようになった時、生き方がかわりました。そして、障がい者水泳というスポーツに出会うことが出来たのです。目標を持ち、チャレンジし、全国障害者スポーツ大会(2015わかやま大会・2016いわて大会)においては新記録を樹立しました。まだまだやりたい。まだまだチャレンジしたい。継続していくことに最大の意義があると思います。何もしないで、後悔するのではなく、「いま」できることを思いっきりやりたい。限りある時間の中で出会うべくして出会えた“こと”。体験の中で見つけた思いをお伝えしています。

  • HSPと、ともに。
  • 発達障がい〜神からの贈り物〜
  • セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜
  • 佐久間勇人の2018年自由日記
障害福祉サービス事業所を探す
ページの先頭へ