リストカットがなぜ止められないのか〜リストカットにさよならするために

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リストカットは若い方を中心に認められる手首の自傷行為です。略して「リスカ」と呼ばれています。リストカット以外にも「アームカット(腕の自傷行為)」や「レッグカット(脚の自傷行為)」などがありますがリストカットが一番多いようです。自傷に使う道具としてカッターがよく用いられます。

10代の女性に多い自傷行為ですが、男性がリストカットすることもあります。ではリストカットをしてしまう心理、原因、止める方法を考えていきましょう。

リストカットをしてしまう心理



1)自分を見てほしい
自傷行為をすることで他人が気にかけてくれることを望みます。SNSで自傷行為をしていることを告白する人、直接的な会話で言う人など、様々なパターンがありますが、「自傷行為をしている自分に誰かが心配してくれることに快感を覚えるのです。他人との適切な距離感や愛情の求め方が分からず、結果的には自分を傷つけてしまうのです。

2)感情の行き場がない
怒りや悲しみ、寂しさのストレスの行き場がなく、自分自身にぶつけてしまう結果、リストカットにつながるケースもあります。また、他人に受け入れてもらえない自分に価値がないと思い、自分に罪があるとして傷つけることで罰をあたえるという目的もあります。

3)安心する
血を見て安心する理由は「私、人間なんだ」と思い、生きているという事を目で確認できるからだそうです。お腹がすいたら食べ物が欲しくなるように自傷行為をすることでストレスを発散したい、満たされたいという心理になる人もいます。


リストカットの原因



リストカットの原因には「分離不安」というものがあります。

乳幼児期のような母親と一体感を求めるのですが、そういった愛情対象が失われたと思ったときにリストカットという行動化が発生します。子どもって、些細なことを理由に泣いたり怒ったりして甘えますよね。それと同じ心理でリストカットをして、自分がどれだけ辛いかを気付いてほしいという気持ちがあるのです。

これは不安定な母子関係によって精神的な乳離れができていないまま成長したことによるものです。そして分離不安に対する防衛機制(自分をごまかすメカニズム)という形で現れてきます。


リストカットを止める方法



リストカットが習慣化されている場合「依存」していることが少なくありません。止めるには努力が必要で、簡単なことはありませんが、出来る限り早くリストカットから脱けるべきです。ここでリストカットを絶つための方法を3つお伝えします。

1)一番は我慢
「自傷したい」という気持ちは長く続きません。5~10分で治まります。そのピークを乗り越えれば自傷したいという気持ちが軽くなり「止められた」という経験が得られれば自信になります。

2)周囲に公言し援助をしてもらう
もし自分のリストカットを知っている人がいたら、その人に「今日からリストカットをやめる」と公言してください。自分一人で頑張るよりも誰かと一緒に頑張った方が成功する可能性は高いです。精神科を受診している場合、主治医の先生に公言するのも有効です。また、一人だとつい手を出してしまうかもしれないので同居者が協力してくれるのが理想です。

3)他のストレス解消法を持つ
ストレス解消法は、人によって異なるため、「これをすれば絶対にストレス発散になるよ。」というものはないですので、自分で見つけることが大切です。ストレス解消法は必ずあります。



あなたの周りに、もしかするとリストカットをしている人がいるかもしれません。家族、友人、知り合いなど心当たりはありませんか?もし、いるとしたら周りの対応もとても重要になってきます。リストカットをしている人に「止めろ」と言っても、とても止めれるものではないですし、「なんでそんなことするの?」と問いかけるのも良いとは言えません。

心療内科へ連れて行き先生に話を聞いてもらう、または定期的に通うのも一つの手です。すぐに完治というわけにはいかないですが、先生に的確にアドバイスをもらい薬物療法などで治療していくのがよいでしょう。

リストカットをすると後々、後悔します。半袖が着れない、夏になると海にいけない、人に見つかったら嫌われるなど、傷口をずっと隠しながら生活しないといけません。心身ともに傷が残らないようできるだけ早く対処しましょう。

たくや

たくや

大阪府出身、21歳。5年程前に広汎性発達障害と診断されました。
趣味は、ジャズやR&B、ゴスペルなどを聴いたり歌ったりすることです。
好きなアーティストは鈴木雅之さん、マライアキャリー、小柳ゆきさんです。

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