発達障害と向き合いながら就職する~後編
発達障害 仕事前編では、「幼少期から就労移行支援を利用するまで」についての体験談を紹介しました。就職を目指す第一歩として、就労移行支援事業所を利用しています。後編では、「現在利用している就労移行支援・実習・今後の目標」について、紹介したいと思います。
現在利用している就労移行支援について
私は、2年半の地域活動支援センターの利用を経て、2017年11月に就労移行支援事業所の利用を始めました。就労移行支援事業所での活動内容は、主に作業と座学があります。作業は、「内職」と呼ばれる作業と、「施設外」の作業があります。「内職」は、主に部品の組み立て、タオル折り、シール貼りをしています。その他には、資料作成もしています。また、「施設外」の作業は、就労移行支援事業所の近くの福祉施設の清掃の仕事と、郵便配達のお仕事があります。そして、「座学」では社会人の基本的なマナーを学んでいます。作業と座学以外では、レクリエーション・調理などの「お楽しみプログラム」があります。
就労移行支援事業所を利用してみて私が感じたメリットは、「集中力」と「コミュニケーション能力」を身につけることができることです。逆に私にとってのデメリットは、私が通っている事業所は収容人数を超えていることと、室温の調整が難しく、気分が悪くなる時があることです。また、私が通っている事業所は、精神障害者が多く、友人と思える人は少ないです。さらに口頭での指示が多いこともあって、体調不良になることが多く、就労移行支援事業所に行くのがつらい時もあります。しかし、うれしいこともあります。理由は、支援員さんが、丁寧に作業を教えてくれるからです。以上、私の就労移行支援について説明です。
実習に至るまでの作業所の活動
そして、一年が過ぎた2018年10月から、就職に向けての取り組みが始まりました。最初に取り組みましたのは、自分の障害の特性をまとめることです。私は、作業所に通う中で気が付いた、「取り組みやすいこと」と「取り組みにくいこと」をまとめました。障害の特性をまとめる中で、私は「取り組みにくいこと」が多いことに気づきました。しかし、パソコンのタイピングに取り組んでい時に、支援員の方が「あなたは、タイピングが速いから、事務職に向いていると思うよ」と言ってくれたことがきっかけで、就職活動に自信を持つことができました。 私は障害特性をまとめるのに、3ヶ月もかかりました。
障害の特性をまとめた理由は、障害者職業センターで職業評価を受けるための資料を作成するためです。それを受ける前に、ハローワーク(職安)に、求職登録をしました。2019年1月のことです。そして、2月上旬に一回目の職業評価を受けました。3月上旬に、二回目の職業評価を受けました。二回とも、2時間近く取り組んだせいか、疲れが出ました。そして2週間後に職業評価の結果と職業リハビリテーションについてのケース会議がありました。結果は、「細かい作業が苦手」「力のいる仕事は取り組みにくい」など、考えていた通りでした。「職業リハビリテーション計画」では、「事務補助」と「製造補助」に向いていると書かれていました。それに沿って、見学、そして、実習に至りました。
就職に向けての目標
このコラムが書き終わる頃に、本格的に就職活動に入ります。事務職を希望しているのですが、私は、「パソコンのデータ入力」のような、一人でコツコツと取り組む仕事を希望しています。その他、環境面では、静かで、室温調整ができるように会社には配慮して欲しいことです。最後に、現在の目標ですが、秋に障害者合同面接会があります。今後は、その面接会に向けて、支援員と相談しながら取り組みを進めるていく予定です。
広汎性発達障害