心療内科と精神科の違いについて
暮らし心療内科と精神科は同じ診断基準を用いているため、重複する部分も多くあります。大きな違いは専門分野です。心療内科は心から体に及ぼす心身症を主として診察しますが、精神科は精神病全ての治療を行っています。最近では両方を併設している病院も多いですが、来院する人の抵抗感を和らげる目的もあるのです。
心療内科ではどんな治療をするのか
「心療内科」は心理的な要因で身体の症状(胃潰瘍、気管支ぜんそくなど)が現れる、いわゆる「心身症」を主な対象としています。心療内科は医師との面談や薬の処方などを通じて心が原因で体に現れる症状をはじめ、精神疾患などを治療する場所です。連想しやすいのはカウンセラーと話をするシーンが思い浮かぶかも知れません。しかし、基本的には医師と相談したうえで決めることなので、必ずしもカウンセリングを受ける訳ではありません。専門のカウンセラーが行う場合は自由診療となってしまうため、費用は自己負担になってしまいます。心療内科も医師との対話を通して、薬物療法を行う点では精神科とあまり変わりありません。心療内科に通うキッカケは体に不調が出ているのに内科的な検査では異常が見られないことで受診される方が多いようです。内臓疾患といった純粋な体の病気では説明のつかない時に専門家の力を借りることが大事なのです。もし心と体に変調があれば自分で抱え込んでしまい重症化する前に診察するのも大事だと思います。
精神科ではどんな治療をするのか
「精神科」など、こころの病気を診る病院では薬物療法や面談、各種の心理療法(カウンセリング)を行うのが一般的です。薬の処方は医師が行いますが、心理療法については、カウンセラーが担当することもあります。精神科の病気の診断に最も重視される方法は、患者さんの体験を言葉で語ってもらうことによる問診です。初診では医師も患者の精神状態が分からないので、本人がどういった状況でどういう状態なのかを説明することが非常に大事となってきます。初診は大体1時間ぐらいかけて話を聞いてくれますが、再診から診療時間は短くなる傾向があります。治療は主に投薬治療となります。一般的な薬と違って、効果が表れるのは2週間から1ヶ月程度かかることが多いのです。そのため、すぐに効果が出ないと思い勝手に服薬を辞めることだけは絶対に辞めましょう。
心療内科と精神科どちらに行けばいいの?
心と体の両方に対しての治療が必要な場合にかかる科が心療内科。心療内科よりも、より心の病気を扱うのが精神科になります。どちらに行くかは本人の状況次第ですが、予約診療の場合がほとんどです。まずは病院を調べ電話で予約する事をお勧め致します。殆どの病院は予約診療が多いからです。病院によっては予約で何日も待たされることがあります。病院に行くにあたってアドバイスとしては、予めメモで自分の身体の症状や精神的な悩みを書いて医師に伝えれば、スムーズに自分自身がどういった状態なのかが伝わりやすいと思います。しかし、医者も人間ですから相性もあります。心療内科や精神科とインターネットで検索をするとたくさんの病院やクリニックが出てくると思います。まずは症状の原因を掘り下げてくれるか?患者の話に関心を持って聞き、共感してくれるか?薬の処方する意図や説明は詳しいか?などを目安にして通ってみてはいかがでしょうか。
私自身も何度も転院した経験があります。今通っている主治医に出会うまで、色々な病院やクリニックに通いましたが、ただ薬を出すだけや具体的なアドバイスをしてくれないなどのケースもありました。もし今、これを読んでいる方で心療内科や精神科に通っていて、医師と合わないと感じたら、転院することも必要だと思います。転院することは心を病んでいる方にとっては物凄くエネルギーが必要になり負担も大きいです。ですが、これからの5年・10年先を自分がどうなっているのかを見据えて、今一歩勇気をふり絞って決断することも必要な事だと思います。自分の人生の中で貴重な時間を無為に過ごす事が無いように願うばかりです。
参考文献
子ども情報ステーション
https://kidsinfost.net
LITALICO仕事ナビ
https://snabi.jp
厚生労働省〜こころもメンテしよう〜