NO MUSIC,NO LIFE!〜発達障害・精神障害と音楽

暮らし 発達障害

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音楽は様々な精神・発達障害や心のダメージ、病気に悩む人達にとって重要であり、日本ではまだ認知度が低いですが、リラックス作用やコミュニケーションを引き出す力を利用して行う音楽療法と呼ばれる治療法も存在します。

私と音楽

もうかれこれ20数年続いていますが、私の一番の趣味はDJ(ディスクジョッキー)で好きな曲と曲をミキサーで繋いだり、スクラッチをしたり、エフェクターで音を変化させたり等することです。特にイギリス発祥のダンスミュージックと称される、音楽が好きで時にクラブイベントで大勢のお客さんの前で、時に自宅で何時間も大音量でプレイしたりします。気分が落ち込んだり、無性にイライラしたりする等、ASD(自閉症スペクトラム)と二次障害でうつ病を患っている私にとっては一時的ではありますが、趣味の音楽によって気分が明るくなったり、前向きで元気になったりと心が救われる部分が大いにあります。これらは私にとってストレスコントロールを行う上で重要な行動の一つであると思っています。このように私を含め、精神・発達障害の症状に悩む人が、障害の改善や生活の質の向上を目指して行われる治療法に「音楽療法」があります。それによる効果への注目は年々高まっており、医療や介護、教育などの幅広い分野で取り入れられています。

音楽療法とは

音楽療法は音楽を意図的、計画的に使って行う治療法であり、日本音楽療法学会によるとこれは主に3つの働きがあると定義されています。

・生理的働き:リラックスあるいは興奮をもたらす
・社会的働き:コミュニケーション手段を引き出して人間関係づくりをサポート
・心理的働き:不安やストレスの軽減

音楽療法の種類

音楽療法には大きく分けて4つの種類があります。(1.種類 2.特徴 3.期待できる効果)

A
1.能動的音楽療法
2.歌・楽器演奏・ダンスや作詞・作曲を行う。
3.健康状態の回復・向上。

B
1.受動的音楽療法
2.音楽鑑賞などを行う。
3.感情の表出・緊張の緩和。

C
1.個人音楽療法
2.音楽療法士とマンツーマンで行う。
3.細かなケアができる。

D
1.集団音楽療法
2.5人以下の小集団から50人の大集団まで複数人で行う。
3.協調性を引き出す。

私の趣味におけるストレスコントロールは、Aの能動的音楽療法、Bの受動的音楽療法に該当するのかと思います。また中学2年生当時に摂食障害になった際には、Cの個人音楽療法を受けた経験があります。

音楽療法の場と取り組み

・介護:老人介護施設、認知症治療のリハビリ
・医療:手術前後の不安や緊張の軽減、精神医療の診察と併用
・教育:児童施設、特別支援学校など(療育効果)

音楽療法が行われている現場として、老人介護施設等では食事などの場面でリラックスできるよう音楽を取り入れ、落ち込みや興奮等、感情のコントロールが難しい認知症患者のケアとしても使われています。そして音楽療法は保険対象になっていないため医療の現場では積極的には取り入れられていませんが、一部の心療内科などでは診察と併用しているところもあるそうです。また子どもの療育の場面ではその子の能力に合わせ、楽器や演奏内容が選ばれており、楽しく音楽に触れながら社会性や協調性を育むのにも役立っています。

「音楽療法」とは音楽を通して心身の発達をサポートしたり、より豊かな生活を送ることができるようにしたりする療法です。まさに音を楽しむと書いて音楽と呼ぶように楽しみながら参加できる活動なので、子どもにとっては遊び感覚で様々なスキルを身につけることができます。日本ではまだ認知度が低いです音楽療法ですが、精神・発達障害の症状が改善された実績も多くあり、これからもっと利用されるであろう療法の一つであるのは間違いないです。

参考文献

音楽療法とはどのようなものか。効果やプログラムについて知ろう – LOOHCS
https://loohcs.jp

Y.S

Y.S

就業先での上司のパワハラなどからうつ病になり、約一年半に渡って心療内科へ通院する。目立った回復が見られない日々が続く中、偶然テレビで知った大人の発達障害に自分が当てはまる部分が多くあり、その専門分野のクリニックへ行き、ASD(自閉症スペクトラム)、また二次障害によるうつ病と診断を受ける。現在は就労移行支援事業所へ通い、自己分析や障害理解を進めるプログラムを積極的に受講。趣味はDJ、音楽鑑賞、旅行(食べ物がメイン)。

発達障害 精神障害 自閉症スペクトラム障害(ASD) うつ病

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