発達障害が原因だと気付かされること〜私の場合
発達障害現在は就労移行支援事業所へ通い、自身が持つASD(自閉症スペクトラム)や二次障害によるうつ病の障害理解を進めたり、発達障害専門のクリニックに通院したりしていますが、自分の症状が単に性格の問題なのか、または他の理由によるものだと思っていたことが、実は発達障害によるものだったのかと気付くことがあります。
ASD(自閉スペクトラム)の症状
ASD(自閉スペクトラム)とは発達障害の一種であり、主な特徴として以下が挙げられます。
・社会性
慣習的なルールや暗黙の了解を理解しながら、周囲の人と接する時に適切に振る舞うことに難しい。
・コミュニケーション
相手が言っていることや感じていることを理解したり気付くことが難しく、また自分が言いたいことや感じていることを相手に伝えたり表現することが苦手である。
・想像力
自分が見たり予想していた以外の出来事や成り行きを想像したり納得することが難しく、自分の興味のあることや心地よいパターンの行動に強いこだわりがあり、想定外の行動を取ることに抵抗がある。
冗談が通じず、言葉通りに受け取ってしまう〜私の場合
軽い冗談でも間に受けてしまい、天然キャラのように思われてしまいます。過去には高校生の修学旅行の際、担任の先生が「全員制服着用で!」と冗談で言ったことを理解できず、私一人だけ制服でみんなは私服で参加ということがありました。写真を見返すと制服姿なのは私だけで恥ずかしい思い出だけが残る修学旅行となりました。
会話が成立しづらい〜私の場合
短い会話のやり取りに関しては問題ないのですが、相手が喋っている話が途中から理解できなくなる場合があり、単に相槌を打つだけの状態になってしまいます。また食い違った返答をしてしまい、相手から愛想笑いをされたり、呆気にとられたような表情をされます。
表情や場の雰囲気を読むのが困難〜私の場合
今話し掛けても良いかどうか、特に報告・連絡・相談の際には相手の表情を気にしてしまってどうしていいのか分からなくなることもあります。就労移行支援事業所から初めての実習に行った時には、報告するタイミングを見計らい過ぎて手持ち無沙汰になってしまっていると指摘を受けました。
過集中になってしまう〜私の場合
仕事であったり自分の趣味であったりと、過度の集中力を発揮してしまう場合があります。例えば自宅でフリーランスとしてグラフィックデザイナーをしていた頃ですが、思った通りに作業が進んでる時は食事をすること、さらには就寝することも忘れるぐらい何時間も没頭していました。逆にADHD(注意欠如多動性障害)の傾向もある私は、気が散って集中できない場合もあります。
こだわりが強く、ルーティンを好み、急な変更に混乱する〜私の場合
自分で勝手にルールを決めてしまい、仕事や趣味においてそれに沿わなければ納得がいかなかったり等、こだわりに関しては挙げたら切りがないです。また朝起床してから食事、歯磨き、身だしなみを整える等、出発時間、経路まで同じルーティンを好みます。そして事前に予定していたことから急に変更があった場合、パニックに陥ることがあります。時には前述でも書いたようにADHDの影響でいつの間にかイライラし、舌打ちを何度もしてしまって相手に不快な思いをさせてしまいます。その後激しい頭痛に見舞われることもしばしばあります。
以上のように自身のASDが原因で悩む体験談を書かせていただきました。もし私のように大人になって発達障害と判明した時、まず第一に周囲に伝えるかどうかを考えてしまいます。家族、恋人、友人等、深い仲の人に対しても自身の発達障害を伝えるかどうかは迷う部分であり、大変勇気が必要な行動です。私は長年一緒に生活を共にしているパートナー、母親、親しい友人の内の二人にだけ伝えています。もし上に挙げた5つのようなことで苦悩している人が周囲にいるなら、発達障害に苦悩している人かも知れないので、できるだけ理解をしてあげてほしいなと願います。
参考文献
【図表でわかる!】ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー)の特徴 | ASDって何?どんな困りごとがあるの? – TEENS
https://www.teensmoon.com
自閉症スペクトラム障害(ASD) 注意欠陥多動性障害(ADHD)