PTSDについて知ろう〜こんな症状ありませんか?
出典:Photo by Darius Bashar on Unsplash
昔から日本各地で地震をはじめとした様々な災害により大きな被害がでています。災害による被害は物理的なものだけではありません。衝撃的な体験による精神的ストレスはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こし長期にわたって被災者を苦しめるのです。
PTSDとは?
PTSDとは「Post Traumatic Stress Disorder 」の略で、日本語では「心的外傷後ストレス障害」といいます。
天災、事故、事件、虐待など命の危険にさらされるような出来事や、精神に強い衝撃を受けたことが要因(トラウマ)となって、時間が経過しても精神的ストレスなどの強い恐怖が残る障害です。
PTSDはどんな症状が現れるの?
PTSDは、下記のような症状がみられます。
・過去に経験したショック体験が突然蘇る。(再体験症状)
・緊張や動揺・不安が現れ、身体生理的反応(動悸やめまい・頭痛・食欲の減退等)を起こしたり、常に神経が張りつめて不眠になる。(覚せい亢進症状)
・記憶を呼び起こしそうな状況や場面を避けて行動する。(回避症状)
事故や事件後、症状が数ヶ月経っても改善されない場合はPTSDの可能性があります。また、これらの症状は何年も経った後に突然出てくるケースもあります。
PTSDはどこで治療を受けるの?
PTSDになった場合は、下記の治療場所などで治療を受けることができます。
・精神保健福祉センター
・精神科、心療内科
・PTSDに関する知識を持っている専門医またはカウンセラーのいる施設
どこに行けばいいか迷った時はまず、近くの精神科、心療内科に受診しましょう。
PTSDの治療方法は?
一般的にPTSDの治療には、主に次のようなものが行われています。
①認知行動療法
一般的な認知処理療法の他に持続エクスポージャ療法なども行います。持続エクスポージャ療法は、トラウマになった場面をイメージさせて避けてきた記憶を呼び起こし、思い出しても危険ではないと感じることができるようにして克服していく治療法です。
②グループ療法
同じような体験をした人たちと集まり、体験したことを話し合って克服を目指す治療法です。
③薬物療法
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や抗うつ薬や抗不安薬、気分安定薬等の薬を処方して克服していきます。
おわりに
PTSDを克服するためには、医者や専門機関に頼りながら自分に合った治療法を見つけていくことが重要です。決して一人で悩んではいけません。気になることがあれば相談窓口のある施設に連絡をとり、相談を受けましょう。