ゲームにおける凸凹っ子とプレイヤーの支援~攻略法はだいたい尖った長所を伸ばすこと
結構前に別の人のコラムで、凸凹の個性についての話をゲームキャラに絡めて為されていたものがありました。あれを見て自分も同じようなことをもう少し深く書いてみようと思います。
アクションでもロープレでも何でもそうなのですが、ゲームにおいては「尖った性能」を売りにするキャラやシステムがよくあります。いわゆる凸凹ですね。ものによってはプレイヤーの知識や技量次第でゲームバランスを壊すほどの強さに化ける場合があります。
現実だと長所が見えなかったり凹に気を取られたりしがちです。せめてゲームの中でくらいは凸凹っ子に大活躍させる支援者になりたいものですが、それにはプレイヤーの知識と技量が求められます。
ジェットスター(カービィのエアライド)
レースゲーム「カービィのエアライド」に出てくるマシンはどれも個性的で、尖った長所のないマシンほど弱い傾向があります。逆に尖った一点があれば最速クラスとなる一例として「ジェットスター」が挙げられます。
ジェットスターは地上だと最高速が低く遅いのですが、段差などから空中へ飛び出した瞬間に猛加速するという尖った性能をしています。そのため、飛び出した瞬間に地上へ降りると苦手な地上でも高速で駆け抜けていけるようになっています。
ジェットスターの強みについてはゲーム内のテキストでも触れられていますので、凸部分は初心者でも見つけられます。しかし、地上へすぐ降りるテクニックとその応用技を活かすとなると、コースの構造を隅々まで把握せねばなりません。また、コース取りの都合上滑空したほうがいい場合もあるので判断力も問われます。
カービィのエアライドに登場するマシンは、際立った凸部分を活かして凹部分を補えると強いとされています。今あげたジェットスターの他にも、「ロケットスター」や「スリックスター」など尖ったマシンは上級者向けとされつつも高いポテンシャルを秘めています。
シンデレラチャーム持ち(デレステ)
スマホゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」では、登場するアイドルごとにボーカル・ダンス・ビジュアルからなる「アピール値」が割り振られています。その比率によって「バランス型」や「ボーカル特化」などに分けられており、同じキャラクターでも違う衣装だとアピール値の比率も変わってきます。
その中で特に尖っているのが、センター効果「シンデレラチャーム」を持つアイドルです。総アピール値15700のうち、実に12000ほどが特化アピール値に振られている尖った配分をしており、他のアピール値は低レアにすら及ばないほど低いです。例えば、ダンス値にかなり偏った配分でボーカルやビジュアルはほぼ皆無に近いといった感じです。
しかしデレステの世界では凹部分を無理矢理埋めるような編成はしません。寧ろ、同じ特化だけで属性も統一して組んだ方が最終的なアピール値は高くなるように設定されています。長所は長所として受け入れられています。
特にチャーム持ちが活きるのは、違う属性で組むと記載されたアピール値が大幅に上がるトリコロール系のセンター効果を持ったアイドルと組んだ場合です。マッチしていれば元々尖った長所が更に上がっていき、驚異的なハイスコアを叩き出せるほどアピール値が高まります。
単に同じ特化で並べただけでは総アピール値28万がいい所ですが、トリコロール+チャーム持ち数人で組めば総アピール値34万~36万は叩き出せます。いくらカタログスペックを上げてもメインのリズムゲームが上手くいかなければ不完全燃焼になってしまいますが。
殺意の波動に目覚めたリュウ(ストリートファイターシリーズ)
星の数ほどいるゲームキャラの中でも、凸凹っ子の代表として挙げられるのはやはり「殺意リュウ」でしょう。本家のリュウに比べて攻撃に特化しており、防御面ではかなり脆くなっています。(その傾向は豪鬼のほうがより強いのですが。)
格闘ゲームの訓練としては、どのようなコンボがあるかを把握して実際に出せるよう繰り返すのが最初になるようです。その次の実践段階で、殺意リュウの凹部分である脆さが顕在化してきます。コンボの取っ掛かりに繋がらないまま、苦手な防戦に押し込まれて負けることも出てきます。
支援者たるプレイヤーは、経験や洞察を重ねる必要に迫られます。そうして実践でもコンボが繋がるようになれば、殺意リュウの凸部分はどんどん活きてきます。しかし、一瞬の判断ミスや遅れで体力を大きく削られる弱みは常に抱えており、これ自体は治せません。先にとっておきの攻撃で相手を封じ込めるには、支援者たるプレイヤーの技量に委ねられています。
支援者に知識やスキルがあってもうまくいかない時があり、それでも一緒にいる中で長所を伸ばし活かせるよう模索していくのは、多少なりとも現実に通じた部分があるのではないでしょうか。
まとめ
ゲームにおける凸凹っ子とは、短所を埋める方向ではうまくいかないことが多いです。尖った長所を伸ばす方向で考えていけば、初心者向けのバランス型よりも高いパフォーマンスを発揮できるようになっているのが大半ですから。
残念ながらゲームの世界でも、呂布(真・三國無双シリーズ)やT.T.(ディディーコングレーシング)のように「何でもできる子」が重宝されている作品もあります。長所を伸ばそうとしてもゲームシステムに見放されていて難しいケースも多いです。
そもそも、尖った性能というのは上級者向けであることが多いので、生半可な腕のプレイヤーでは十分に活きません。トッププレイヤー並みになれとは言いませんが、素直に長所で道を切り開く凸凹っ子というのはリアルでもゲームでもレアケースです。
参考文献
ジェットスター - カービィのエアライド@走法まとめwiki
https://airride.wiki.fc2.com
フェス限志希、注目ポイントは新スキルだけではなかった? - PinP’s diary
http://cinderella.hatenadiary.jp
殺意リュウ UL - SUPER STREET FIGHTER IV & AE & ULTRA wiki
https://www20.atwiki.jp