絵画や写真、見えないアートを言葉で鑑賞する
ニュース出典:編集部作成
横浜市青葉区の「市民ギャラリーあざみ野」では、健常者の言葉を通して、視覚障害者が絵や写真を鑑賞する取り組みが続けられています。見えないもの、見えにくいものを言葉で伝えて、理解してもらうにはどうしたらいいのか、参加者もギャラリーも一緒に考えています。
今月6日に同ギャラリーで開催されたイベント「アートなピクニック」。視覚障害者と健常者が一緒に芸術作品を楽しむ企画で、作品について、健常者が色や印象を伝え、視覚障害者が質問するという言葉のやり取りでいつも静かな展示室に熱心な会話が響きました。
この日、視覚障害者4人を含む高校生から70歳代までの男女20人が参加。職員から企画展の概要など説明を受けて、グループに分かれて作品の解説と質問を繰り返しながら一緒に歩きました。今回の展示は、写真家・石川竜一さんの作品。人物や風景、抽象的な作品まで約500点が並びました。表現しにくい作品の前で言葉に詰まる人もいました。石川さんも会場を訪れ、質問を受けました。話し合いながら鑑賞することで、より楽しめたり感動が増えます。
「アートなピクニック」は2012年に始まり、年に数回ペースで開催しています。こうしたイベントは必要で、障害のあるなしにかかわらず芸術を楽しみたい人に、もっと広まれば素晴らしいですね。