『一人で行動できない人が人間関係を破綻させやすい理由』(『発達障がい~神からの贈り物~』第37回)
発達障害『発達障がい ~神からの贈り物~』 第37回 <毎月10日連載>
つい先日、一人で映画館に行ってきました。元々受け身的な行動が大嫌いな私なので、一人で映画なんて発想すら持てませんでした。時々は映画を観ますが、全て誘われてのこと。でもとても興味深い作品の情報を聞きつけた。そんなところからの行動だったが、私自身の今回の着目点は「一人で」の方なんです。
現在は自由な時間は一人でスポーツやジャグリング、楽器のトレーニングに費やすことが多く、まとまった時間ができるとツーリングやキャンプなどほぼ単独行動を存分に楽しめる私ですが、過去は「一人旅なんて何の意味があるの?」というような人間でした。
そして、一人の時間を楽しめるようになって大きく変化したこと、それが人間関係が円滑になったこと。加えて私の周りに人が集まるようになってきた。構って欲しい、チヤホヤされたい、そんな気持ちが昇華すると逆に構って貰えやすくなるし、チヤホヤされるものなんですね。私にとっては煩わしく思えるときもあったりしますが。
さて、では何故一人の時間を楽しめない人が人間関係を破綻させやすいのか?それ以前に何故一人で行動できないのか?一人旅が苦手な人を例に解説します。
まず、旅行の移動中に話し相手がいない寂しい思いをしたくない、こんなところからスタートするのではないでしょうか?加えて困った時に相談相手になって欲しい、助けて欲しい。更に目的地に行った証人になって欲しい。きっとまだまだ続いていくのでしょうが、ここまででお気づきのことがありませんか?話し相手が欲しい、困ったら助けて欲しい、旅行をした証人になって欲しい、全てその奥に依存が存在するのではないでしょうか?
楽しい私を見て欲しい、辛い経験をしている私に気づいて欲しい…、結局は一人で行動できない人は誰かが見ていてくれないと楽しむことさえできない。全て他人を利用しているだけですよね。だから周りの人たちを疲れさせる。他人を利用したい気持ちは束縛そのもの、重く感じさせてしまう。
これはグループで旅行をしてはいけないなんて言っていません。一人の時間を楽しめる人は他人との行動も楽しめる。周りを疲れさせないから互いが素直に楽しめる。
以上が一例ではあるが、他のことでも言えるでしょう。
今回は一人で映画をみて、概ね楽しめたし、一人で観たというリッチな気分にもなれた。次はスポーツ観戦にも行ってみようと考えています。ただひとつ、夏の海水浴場に行けるかが私の課題かもしれません。やっぱり周りで楽しそうな人たちが大勢いるなかで孤独な寂しさを感じない自信は持てるか判らない。来年の夏はチャレンジして見ようかな?
誰かがそばにいてくれるから楽しい、なんて依存心からくる束縛そのもの。そんな気持ちを持ち続けているとどんどん孤立して行くよ、ご注意あれ!
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