自己肯定感の高め方～褒められたとき素直に喜べますか

2021.12.09

暮らし

出典：Photo by Noémi Macavei-Katócz on Unsplash

あなたは人に褒められたとき、その言葉を素直に受け取ることができますか？

褒められたときに相手に対してどう反応するのか、そこには自己肯定感というものが関係しています。自己肯定感とは、読んで字のごとく「己（自分）」を「肯定（認める）」感覚のことを指します。「ありのままの自分を肯定する感覚」ということです。

あなたは自己肯定感が高いですか？

褒められたとき素直に喜べますか

自己肯定感が高い人は、素直に喜び、相手に感謝するといいます。

自己肯定感が低い人は、素直に喜べず「嫌味なのか、裏があるのではないか」と勘ぐってしまいます。

私は自己肯定感が低いです。考えるより先に「いえいえ、そんなことないです」「自分なんて全然です」このような言葉が口から出ます。かつては「褒められて素直に感謝するなんておかしくないか」とさえ思っていました。素直に感謝する人を見て「相手はお世辞で言っているかもしれないのに、本気で受け止めてるのだろうか」とも感じていました。

しかし、相手が本心から自分のことを褒めてくれているとしたら、嬉しいことです。もし本当に褒めてくれているのなら私は、その言葉をきちんと受け取ったうえで、相手に感謝を伝えたいと思います。そして今度は、その相手や他の方のいいところを見つけて、自分から素直に賞賛できる人になりたいとも思っています。

そこで、自己肯定感を高める方法を模索してみました。

実践！どうすれば自己肯定感が高くなるのか

自己肯定感が低い人には「成功体験」が足りないと言われています。私の場合、性格的な問題かもしれませんが、成功よりも失敗の方が自分の中に色濃く残っています。つまり、たとえ褒められたことはあったとしても、失敗して叱られた時のことをよく覚えているのです。そのため新しいチャレンジを前に「どうせ失敗する」と尻込みしてしまいます。

ではどうすればいいのか。自分で答えを見つけることのできなかったので、相談してみることにしました。

私はうつ病と診断され、現在就労移行支援事業所に通っているので、支援員の方に相談しました。すると、支援員の方は「自己肯定感を高めることは、達成感をえること」だと教えてくれました。しかし、いきなり大きな目標を設定し、そこに挑んでも「失敗する可能性がある。失敗すると余計に自分はダメだ」と思ってしまいます。そこで「スモールステップ」という考え方を教わりました。

「スモールステップ」とは、自分が少しだけ頑張ったら達成できそうな目標を設定することです。そして目標を達成出来たら、次にもう少し頑張ったら達成できそうな目標を設定します。

「目標を達成するごとに、小さな達成感をえる」それを繰り返していくことで、いずれは大きな目標を達成することができるというものです。そして振り返ったときに、自分はこれだけのことを積み重ねてきたんだと、自分を認めてあげられるようになっていると思います。

スモールステップの結果

最初は本当に簡単で、時間のかからないことから始めました。例えば、今日できたことを記録するというものです。「朝決まった時間に起きることができた」「就労移行支援事業所に通所できた」このようなことから始めました。

私はうつを発症してから引きこもりだったので、体重が3桁を突破し体力がありませんでした。そのため軽度の運動として、体調の良い日にウォーキングを始めました。短い距離から始めたので、小さな達成感でした。加えて、適度な疲労感があり寝つきがよくなりました。おかげで「また明日もウォーキングにいこう」と思うようになったのです。

私には、ウォーキングという外に出る目的ができました。おかげで、体重も減っていきました。これも達成感の1つでしょう。そして体重が減ると、体が軽くなった気がしたのでしょうか「もう少し距離を伸ばしてもいいんじゃないか」と考え始めました。いつのまにか「スモールステップ」の考え方が定着していたのです。

運動は継続しており、今ではスポーツジムに通っています。ウォーキングはランニングに変わり、筋力トレーニングをおこなうまでになったのです。これも小さな目標の達成を積み重ねて、できることが増えていった結果だと感じています。この積み重ねの1つ１つが、成功体験と呼べるのではないでしょうか。私は成功体験が、モチベーションを向上させ「とりあえずやってみよう」と思わせてくれたのだと考えています。